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李王家の縁談から千利休切腹してない説まで、歴史ものを読んだ1月

2月半ばですが、1月に読んだ本をまとめます。歴史ものを読んで、その中にぽつんと落合陽一さん!

2022年1月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1584ページ
ナイス数:82ナイス

https://bookmeter.com/users/376532/summary/monthly/2022/1
■李王家の縁談
久々に小説を読む面白さにどっぷりとはまり、時間を忘れた。皇族としてのアイデンティティに絶対の自信と価値を持つ伊都子様。だからこそ娘の縁談にもブレることなく立ち向かえる。皇族の誇り、あり方を娘に伝え切る姿に、ついこの間まで世間を騒がせた眞子さまとコムケイのことを思い出してしまう。皇族は平民とは全く別物との意識のまま戦中と戦後を生きる伊都子様と平気で平民と結婚して故国から去る眞子様はどちらが私たちズブズブの平民には理解できる存在なのか。どちらも難しい。なぜなら皇族の世界が未だに謎だから。
読了日:01月28日 著者:林 真理子


■「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義
本の扉の写真がとてもインパクトがあって、人気講義なら面白いに違いないという思い込みで読み通そうとした。でも、私にはあまり向いていない。哲学の手続き上仕方ないのかもしれないけれど、前提条件のもと同じことを何度も問い直す。正直うんざりしていまったが、だからこそ死は悪いものではないし、自分の命が奇跡なのだと理解できたのかもしれない。死の在り方は不可解なままが一番幸福なのだと思えた。
読了日:01月26日 著者:シェリー・ケーガン


■2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望
意外だったのは2050年までの未来予想資料を見ても日本の地位がガタ落ちしていないこと。もう日本終わり、みたいな言説がある中、2050年でさえ5位。コンピューター性能は世界でもトップクラスということも初耳。(「人新世」提唱者はオランダの方ということも・・)2050年、生きていれは82歳、まだまだ日本には希望がある!最も興味深かったのはスイスの投資は精密時計、すなわち自国産業ということ。日本人は戦後、自国伝統に投資せず、ヨーロッパの文化に飛びついた。SDGSもヨーロッパの考え方。脱欧米化が今さらながら必要。
読了日:01月26日 著者:落合 陽一


■千利休 切腹と晩年の真実 (朝日新書)
教科書で習ったから、と何ごとも妄信してはいけないのだと改めて思う。「利休の作った茶室待庵」と当たり前のように考えていたが、それを確証づけるものはない。秀吉の書状二通は確かに利休がその場にいたと考える方が素直に読める。しかし、利休が秀吉の怒りをかったのは複数の日記等で確か。切腹したことと同じ時期にとある僧侶が捕まって処刑されたことがミックスされたのかもという説は何とも言えない。利休が切腹した時の介錯人の名も残されているが資料によって全く異なる。こうなると切腹したとは言い切れない。何事も常識を疑うべき。
読了日:01月26日 著者:中村 修也


■下級武士の米日記-桑名・柏崎の仕事と暮らし (平凡社新書)
私のご先祖さまも確実に桑名藩に住んでいた。だから自分の苦労を見ているような気持ちになる。江戸時代の武士の苦労、そして奥方の苦労、子供を産み育てる苦労が手にとるようにわかる。柏崎に転勤になった勝之助の妻は6人目を出産した翌日に死ぬ。出産の度に弱っていくおきくさん。こんなにまでして妊娠させてどうする?と夫を呪いたい。勝之助も検見という困難な仕事にのぞむ。いつの世も現場は大変なのだ。桑名藩の人々も大変そうだが、割と楽しそう。女衆はいろいろな見物に行っているし、城下から走井山とか大福田寺とか遊びに行ってる。
読了日:01月14日 著者:加藤 淳子



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