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地理院地図の楽しみ方(オンラインの地図をみる・まなぶ・たのしむ)

 今回は、国土交通省の国土地理院(地形図を発行している国の機関)がオンラインで公開している「地理院地図」というサイトの楽しみ方について紹介します。オンライン上で初心者でも簡単に地図を表示し、画像として保存することができます。旅行に行ったつもりになって楽しめるというだけでなく、自分の住む地域で起こりうる災害に備えるうえでも、地図を眺めることは大切です。

 地理院地図のサイトでは、地図、空中写真、色別標高図など、様々な姿で地域を眺めることができます。福岡市の範囲を例にみてみましょう。スマホで記事を読んでくださっている方は、ぜひ地図の画像をクリックして拡大してみてくださいね。パソコンの方も、画像をクリックしたあとに1枚ずつ切り替えると同じ範囲なのでパラパラ漫画のように見ることができて面白いです。

地理院地図福岡(標準地図

■標準地図(紙で発行される25000分の1地形図と同じ表示)

地理院地図福岡(淡色地図

■淡色地図(標準地図の色違いバージョン、背景地図にも使えます)

地理院地図福岡(空中写真

■空中写真(全国を切れ目なく見ることができます)

地理院地図福岡(色別標高図

■色別標高図(陰影起伏も見えるので、地形が読み取れます)

地理院地図福岡(自分で作る色別標高図2

■自分で作る色別標高図(高さを自分で設定可能)

設定画面

■地理院地図の設定画面:ウインドウの左側で地図の種類を切り替え、右上の「共有」で「表示している地図を画像として保存」できます。全画面で保存をすると、左下のスケールバーが一緒に保存されるので、地図に描かれた範囲の広さの感覚が分かります

 今回の図の範囲では、中央が福岡市の商業の中心である天神、東側に博多駅、西側に福岡城跡と大濠公園があります。地図を見るだけでは、なぜ福岡城がこの場所につくられたのか分かりませんね。しかし、色別標高図を見ると、丘陵部の縁にお城がつくられたということがよく分かります。「自分で作る色別標高図」では、標高を1m単位で細かく設定でき、細かい色分けをすることができます。

 地理院地図は、表示の切り替え操作はシンプルで分かりやすく、自分の興味のある地域の地形(どこが高くてどこが低いか)が分かる地図を簡単に作成できます。災害に備えるために地域の特徴を理解するうえでも、土地の高低を知っておくのは大切ですね。この充実したサイトが無料で使えるなんて、本当にすごいことだと思っています。地理教育や行政に関わる人はもちろん、地図好きの方、デザインが好きな方にも、もっと広く知っていただきたいです

 地理院地図では、Google MapのようなWeb地図では分からない地域の特徴を読み取ることができます。地理に興味がある方もない方も、ぜひ一度使ってみてくださいね。

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