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食パンのゆくえ

後悔というものは未来に進む以上、切っても切れない関係だが、食パンというものははなから切られている。
6枚切りが朝食には少しばかり多いと思えるようになったのはおそらく歳のせいだ。
近頃ではトースターのない生活を送っているが、あれは便利であって必要不可欠ではないのだということを経験則から言える。

フライパン一つで大概のことができる。
あたりまえのようだが、食パンも焼くことができる。
先の後悔というのが些細なもので、この食パンを解凍しておけば、もう少し早く支度か済んだということ。
そのままのフライパンに火を掛け、食パンを乗せる。
食パンが解凍されてきたら、オリーブオイルをパンにかけて染み込ませる。
両面をさっと焼き上げて、両面に砂糖をふりかけて程よく焼色をつけたら、シュガートーストの完成だ。
キッチンに常備した調味料だけで完成するので勝手がいい。
飽きたなら砂糖を塩に変えるだけでもいい。
気にならないならニンニクを加えてガーリックトーストにもできる。
付け合せにコーヒー、もしくはコンソメスープでもいい。
パンを焼く前にお湯を沸かしておけばちょうどいい感じになるだろう。
食事というのは手をかければかけるだけ豪勢になるものだが、必ずしもそうとはいえない。
簡単なものでいい。
日々の生活に寄り添うような、そんな簡単なものでいい。
その点、食パンというのはオールラウンダーだ。

あるときカレーを作っていたのだが、ご飯を炊き忘れた。
急いで炊くのもいいのだが、ここで食パンとカレーという離れ業もある。

買ったはいいけど使い切れなそうな卵、溶き卵にして一晩食パンに浸して、翌朝焼けば、簡単にフレンチトーストになる。

そういったアレンジを考えるだけでも食事というもの、料理というものが楽しくなる。

また何かしら思いついたら書いていこうと思う。

美味しいご飯を食べます。