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「しんそく」を持つミニリュウをもらえなかった

擦れた小学生だった。馬鹿な小学生だった。

小学生の頃、ゲームボーイのポケットモンスター金を買ってもらった。

攻略にあたって、いくらか困難が待ち受けていた。今から思うとそこで苦しむのかと思われるかもしれないが、当時の難題をどうやって解決したのかを、述べていく。

・チコリータ

アニメ版ポケットモンスターでは、チコリータが人気キャラとして描かれていた。だから私も初期ポケモンはチコリータにした。しかし、最初のジムはひこうタイプのハヤト。あっという間にやられる。なんなら、オニスズメLv.2の「つつく」に一撃で死ぬ。もう無理。

チコリータでは勝てない。自分にポケモンは向いてないと思い、数か月が過ぎた。そういえば、ワニノコって青い体しているから強そうだ。そう思って、試しに使ってみたら、無事にハヤトを倒せた。そして、ワニノコとの旅が始まった

今なら、You Tubeのプレイ動画でも眺めて解決するのだろうか。

・アカネ

3番目のジムリーダーは、アカネという女の子だった。この子は、倒したら泣き出して、バッジをくれない。どうしたものか。勝ったんだからよこせよ、めんどくせーな。とりあえずポケモンセンターに行って体力回復させるか・・・と思ったらジムのメンバーがアカネをなぐさめてくれた。バッジをもらえた。サンキュー。

・エンジュジム

4番目のエンジュジムでは、床が暗く、まっすぐ歩いたら強制的に入口に戻される。なぜだ・・・。こうしてまた数か月が経っていたが、親と一緒に行ったマクドナルドで友達親子に会った。親同士が話し込んでいる間、友達とポケモンの話になり、エンジュジムの攻略法を聞いた。すると、その子は反復ステップをし始めた。DDRの足のステップに近いものだ。「こうやれ」と。家に帰ってやってみると・・・ジムリーダーまでたどり着けた。ありがとう友達。

・こおりのぬけみち

ポケモン史上最難関だと思う。試行錯誤しても、こおりのぬけみちをクリアできない。あまりにも難しく、1年ぐらいかかった。友達に聞いても、口で説明するのが難しいと言われるし、やり方を忘れたと言われるし、近所・学校のネットワークでは解決不可能だった。結局、親戚の年上の人にやってもらってクリア。

その後小学校高学年になってやってみると、何回でもクリアできるのだが、当時の足りない脳みそではできなかった。

・「しんそく」を持つミニリュウをもらえない

「りゅうのあな」にいるご老人からの質問に完璧に答えると、しんそくという技を持つミニリュウをもらえるイベントがある。私はもらえなかった。なんならクリスタルもやって、やり直したりもしたのだが、そのいずれも、「ぁあ?よくきこえんのぅ?」とご老人に言われる不正解の選択肢を選んだ。

「どんなトレーナーとたたかいかのぅ?」

「つよいひと/だれとでも/よわいひと」

とか、簡単な質問ばかりのはずなのだが、毎回1問間違えてしまう。感性のままに「よわいひと」と、毎回答えていたような気がする。私は何回やっても学習しない馬鹿だった。


いずれにしても、ポケモン金は、奥深いゲームだった。

今ではYou Tubeでプレイ動画を見ればすぐに解決できそうだが、当時は家にインターネットがなく、攻略本も上手くはぐらかした表現が多く、自分の頭で考える必要があった。また、近所の友達や親戚の人に助ける以外に救済される方法がなかった。

当時の悶々とした日々は二度と味わいたくないけど、そうした日々は今となっては思い出話だ。

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