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プロデューサーから見えるふゆは…─【multi-angle】黛冬優子感想文



綺麗だ…


周年ガシャ直前という悪魔のようなタイミングで実装された今回の限定冬優子。てかストレイ5周目全員限定とか犯罪でしょ。しかし私は許そう。なぜなら冬優子が綺麗だから。恥ずかしいこと言ってる自覚はないです。

今回のコミュは「シャニPが冬優子のことを見ていて寄せる信頼・冬優子にとってシャニPが見てくれているという信頼」という双方向性の信頼関係がこれでもかと描かれていました。さて挨拶もそこそこに本文へ参りたいと思います。


【multi‐angle】というカード名について

【英】multi angle
マルチアングルとは、複数の方向から映像を収録し、カメラを切り替えることで様々な方向からの映像を得ることである。

「IT用語辞典バイナリ」より

まずは導入部。このコミュはあるものを多角的に見て描いていることがカード名から読み取れます。あるものとは勿論冬優子のことです。

具体的に言えばこの3視点です。
・ゆゆちゃんさんから見た冬優子(ふゆ)
・冬優子自身から見た冬優子(冬優子/ふゆ)
・シャニPから見た冬優子(冬優子/ふゆ)

それぞれの角度によって冬優子はどう見えているのかという点に着目してコミュを読んでいこうと思います。


やわらかく芽吹く鈍色

それはあまりにもクリティカルな悩み

・ゆゆちゃんさんからみた冬優子=憧れ
・冬優子自身から見た冬優子=偽善者

ラジオネームゆゆちゃんさんから送られてきたお悩み。あまりにも冬優子と重なり過ぎるそのお便り。冬優子は脳内で葛藤しながらも「ゆゆちゃんさんのまま、ゆゆちゃんさんが目指す女の子になってほしい」と回答します。

ここで、ゆゆちゃんさんが見る冬優子とはふゆのことであり、「ふゆちゃん」は素敵になれない自分を上書きしてでもなりたい憧れなのです。

一方冬優子自身から見る冬優子とは、素の自分と素のままでは愛されないと感じて作り上げたふゆから成る二面性です。だからゆゆちゃんさんが抱える気持ちが痛いほど分かるのです。

しかし冬優子はそうと知りながら、同じ道には導きませんでした。それが蛇の道と知るからこそかもしれない、または自分がそうしてきたことを口にするのが憚られたのかもしれない。いずれにせよ冬優子は「ゆゆちゃんさんのまま」でいることを回答としました。

「ふゆ」という前例を棚に上げて綺麗言で濁してしまった自分を偽善者と評し、モヤモヤした気持ち(鈍色)に苛まれることになります。

そんな収録の後シャニPからメッセが来ます。内容が選択肢になっていますが、冬優子の機微を感じ取った選択肢「大丈夫だったか?」を選ぶと

と言って問題なしと返します。これは冬優子がこの件には(まだ)シャニPに立ち入ってほしくないというサインです。


真白に焦がれて

ジト目たまらん

・シャニPから見た冬優子=誠実

シャニPが冬優子のことを見ていて寄せる信頼が強く表れています。コミュニケーション関係の本を持った冬優子を見てラジオのことだと察した点、冬優子自身が悩んでいる線をないと言い切る点など…。

加えて冬優子がラジオのために調べ物をしている様子をシャニPは誠実と表現します。冬優子からすれば自分のモヤモヤの解消というエゴのためなのでそんないいように言わないでほしいのでしょうがシャニPの「俺の感想」「冬優子を褒めたい」の言葉に観念します。こう言われるのが目に見えていたから冬優子は前のコミュでシャニPに相談しなかったし、実際に言われて

と思ったのでしょうね。まぁこれは冬優子にとってシャニPが見てくれているという信頼の裏返しです。内心嬉しいんですよ、きっと。


さて『真白に焦がれて』の「真白」は先ほどの「鈍色」と対になっていて、ここでは2つの意味を持つと推測されます。

①モヤモヤを解消したい

モヤモヤが鈍色だとすればそれを晴らしたい気持ちを「真白に焦がれて」と表現していると思われます。シンプルな色の対比ですね。

②善意100%のシャニP

鈍色と真白 ⇔ 偽善者と善意100%

冬優子が悩んでいたとしたら話を聞こうとする。冬優子へ信頼を寄せ、褒める。席をとってるか確認するさりげない気遣い…。これらを自然体でやってのけるシャニPを冬優子は善意100%と言います。善意100%ということは、嘘や偽りがなく真っ直ぐに自分のことを考えてくれてるということ。色で例えれば真白ってことです。冬優子は自分が偽善者であるという鈍色のモヤモヤを抱えているのでそんなシャニPの真白に焦がれているのです。


あとそれぞれ別の選択肢だけどこういう2人の関係がよくわかる対比すき


舞い散って身動きが取れない

悩みごと 桜隠した 冬優子かな(ぱーる心の俳句)

シャニPを待ちながらもラジオのことで悩む冬優子。そんな折、満開の桜に季節外れの雪が舞うという幻想的な光景が訪れます。それを見た冬優子が思わず浮かべたのが上の表情というわけです。一瞬だけですが悩みなんて、雪のように溶けて、舞い散る花びらのように飛んで行ったことでしょう。

待ち合わせ場所に来たシャニPもそんな冬優子を目撃します。そして真っ直ぐにこう言います。

ここで大事なのは冬優子にとってシャニPの言葉というのは、嘘や偽りがなく真っ直ぐに自分のことを考えてくれてる善意100%のものだということです。前のコミュで確認しました。つまり今冬優子はどストレートに「綺麗だ」って言われたわけなんです。

いつも自分を見てくれて信頼してるプロデューサーに、嘘のない真っ直ぐな言葉で「綺麗だ」なんて言われたら流石の冬優子もハッとなりますよ!

どうやらそれを分かってないシャニPに冬優子はこう言います。

これで気付いたシャニP。ちょっと前の冬優子だったらばここから怒涛のからかい攻撃だったでしょうが…

これ!この返し!真正面からのシャニPの言葉に観念したかのような台詞。きっとときめいちゃったんですよ!!かなわないなと思いつつ照れ隠しな雰囲気が出てますね!みなさんにどう見えていたかは分かりません。しかしこれはPラブ的にはオールオッケー!!これからに向けて大事なワンシーンになったと言えるでしょう!


沈みかけ救世主

時系列は冒頭の収録のオンエア後

そしてシャニPの嘘のない言葉は冬優子をも救います。例のオンエアの感想をシャニPに求めると

またも真っ直ぐな言葉で返され、冬優子を褒めます。自分では納得していないために、その返答を意外そうにしているとすかさず

こう言えるシャニPの強さよ。よかったと思ってるけど冬優子にとってはそうではなさそうという気持ちを察してよりよくできる提案をしてのけるのはやっぱりすごい。

ひたすらに冬優子のことを考えてるんだろうなというのが伝わってくるし、それを冬優子も分かっていて救われている構図が最高に美しい…!

そして極めつけはこれ!

お前ら結婚しろ


知らなくていいこと

そして次のオンエア…

それではやり直すと決めた冬優子の答えをお聞きください。

それは紛れもなく冬優子自身の言葉。実際に冬優子がそう思って、そうしてきた本物の言葉。いや本物にしてきた言葉。これによって冬優子は冒頭からずっと抱えてきたモヤモヤを吹き飛ばすことができました。

なにより感動したのが、こう言ってのけた冬優子に自身の生き方・在り方への誇りみたいなものを感じられたことです。試行錯誤しながら本物にしてきた自負と、そんな冬優子を信じてくれる存在…シャニPが背中を押してくれること。これらを再確認できたから冬優子はやり直すことができたんだと思います。

このときをもって冬優子自身から見た冬優子は偽善者などではなく、

・冬優子自身から見た冬優子=本物

になったのです。それは善意100%などではないけれど、少なくとも自分の気持ちに嘘はつかない冬優子なりの真白なのだと思います。

そしてこの表情、良すぎる…!

それを聞いたシャニPくん

今度はそれを見た冬優子

いつも真っ直ぐなシャニPの、気遣いからくる誤魔化しが冬優子にバレバレなの良~~~~~っ!

控え目に言って冬優子とシャニPの関係性…最高。


まとめ

真理

マルチアングルということで、ゆゆちゃんさんから見た冬優子・冬優子自身から見た冬優子・シャニPから見た冬優子という多角的視点で捉えた冬優子のコミュを、私から見た視点で感想を述べました。みなさんから見た視点だといかがでしたか?

ところで私は関係性萌えなので冬優子とシャニPの双方向の信頼で結ばれる、相棒的な関係性がすごく好きです。なのでそれが堪能できた今回のコミュには満足です。こういう関係性がもっと見たい!という方は是非LPシナリオを読んでください。ちなみに感想文も書いてますので良かったら。

さらに補足。【starring F】とGRADシナリオを読んでおくと今回のコミュが深まります。【starring F】はふゆの成り立ちについてのお話で、GRADシナリオはふゆと冬優子が本物になるお話なのでめちゃめちゃ今回と繫がってます。こちらも是非。

pSSRのコミュ感想文くらい一週間でできらぁ!と思って書き始めるも終わらず世間では次のイベントで盛り上がっているのはよくある話で今回もその例に漏れず…。というわけで『YOUR/MY Love letter』読むの、これからなんです。かなりいいみたいなんで楽しみです。

今月はシャニマス4周年記念note強化月間と称していくつか記事をあげるかもしれません。当記事は図らずも投稿が4月に食い込んだためその第一弾ということになりました。第二弾以降があるかどうかは私の筆の速さ次第ということになりそうです。じゃあ多分無理だ。

読んでくださるみなさんのためにも精進と努力をしていきたいと思います。それでは今回はこの辺で。どうもです!



おまけ 心の俳句の解説

奇しくも公式でも俳句読んでた

悩みごと 桜隠した 冬優子かな

ぱーる心の俳句より

素人なんで上手くできてるとかは知りません。どういう句を私が詠んだのかを自己満足程度に記しておきます。

この句は全体がダブルミーニングになっています。

①雪桜の美しさがその刹那だけ悩み事を隠した(忘れさせた)という冬優子の様子。
②冬優子の悩みごと桜を隠した雪の様子。(桜隠し)

「悩みごと」は、悩み事という単語と、「~と一緒に」にという意味の「~ごと」の二通り。
「桜隠し」はそのまま雪が桜を隠す様子のことで、春の季語です。
「冬優子」は①ではズバリ冬優子のことですが、②では冬の優しい子ども…すなわち雪の比喩になっています。分かるか

それぞれの意味をなんとなく解釈すると、①ではあのシーンで出てきた冬優子の様子そのもの。②では「桜隠し」という季語の情景の解説になっているという句でした。どうでしょうか?才能アリでしたでしょうか。

というわけでどうでもいいおまけもこれで終わりです。お読みいただきありがとうございました。では!ノシ


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