人を動かすのは「ワクワクしちゃう言葉」
「今日のチャーハン、超おいしいよ!醤油香る、豚バラチャーハンだよ」
夕飯のとき、夫が息子たちにむかって、楽しそうなテンションで言いました。その日は私の仕事が遅く、夫が子ども用のチャーハンをつくってくれました。
「わぁ、おいしそう」
私はその言葉を聞いただけで、口の中がチャーハン食べたいモードに(笑)遊びに夢中だった息子たちも夫の言葉を聞きつけ、吸い寄せられるようにテーブルに集まってきました。
私は夫のこの一言が「うまいなぁ!」と思ったんです。というのも私は同じような場面でつい「ご飯だよ〜早く食べよう〜」などと言ってしまいがち。でも夫は、
「超おいしいチャーハン」って期待させたあと
「醤油香る豚バラチャーハン」って付け足して、
そのおいしさをめちゃくちゃ具体的に伝えられていて。
私は「ママのつくったグラタン超おいしいよ。海老もマカロニも入った濃厚クリーミィグラタンだよ!」なんて言ったことない(笑)
でも「ご飯だよ、早くおいで」って命令されるより、そっちのほうがテーブルの席につきたくなりますよね。
じつは夫の父も、夫が子どもの頃はチャーハンをつくり、「恐竜のたまごのチャーハンができたよ〜」と言っていたんだそう。それを聞いて幼少期の夫は、喜んで食べていたんだとか。(そのエピソードとレシピはこの記事に)
私は夫と仕事をすることもよくあるのですが、お客様にプレゼンをする時も、夫は冒頭にこんなひとことを言います。
「今日の案はすごいですよ!もう売れる予感しかしないです!」
それを聞いたお客さんは、一気に聞く姿勢が前のめりになります。「なになに?そんなすごいアイデアなの?」冗談なのか本気なのかわからない。でもその一言でなぜか笑顔になって、こちらの話を聞いてくれるようになります。場の雰囲気も一気に変わります。
そのあと提案する私は、すごくプレッシャーなんですけどね(笑)でもはりきってプレゼンしたくなります。
「チャーハン」より「超おいしい醤油香る豚バラチャーハン」のほうが、食べてみたくなるし。
「本日のご提案は…」ってたんたんと言われるより、「すごい案ですよ。売れる予感しかない案ですよ」って言われたほうが、聞きたい気持ちが高まります。
私は新入社員のとき「まだ新人だから右も左もわからないけど…」とお客様に言ったら、先輩にあとから制されたことがあります。
「『新人だから道がわからないけど、よろしくお願いします』とタクシー運転手が言ったらどう思う?」と。一気に不安になるよね、と。もうこの場にいる時点でプロなんだと言われ、ハッとしました。
そのとき思ったんですよね。
自分としては謙虚な態度をしたつもりが、それは相手にガッカリされたときに自分が傷つかないための保険だったのかも?
そんなことを言うくらいなら、もっと提案の精度をあげて、「がんばって持ってきました!」くらいに言ったほうがよかったなぁ。
自分に保険をかける謙遜より、人がワクワクする言葉を。
14年後の私も意識して使っていきたいなと思う、今日この頃なのです。
もう木曜日!はやいですね。
今朝の私はすこし体重が減っていて嬉しかったです。笑
楽しい1日をお過ごしくださいね。
小森谷 友美
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