読まれるタイトルは0.02秒が勝負!戦略的なタイトル作りの"秘伝のコツ"
「記事のタイトルで悩んでいる」
仕事を一緒にする方からも、SNS上でも、よくこうした声を目にします。
私も失敗を繰り返しつつ、なんとか14年間、記事を書いたりWEBや新聞やテレビにのせる広告をつくる仕事をしています。
たくさん書いたものの中から「どのタイトルからの閲読率が高いか」実際クリックされた数字を見て、毎日のように検証もしています。
そこでわかったのは、読まれるタイトルには戦略があるということ。
つまりタイトルづくりには秘伝のタレならぬ”秘伝のコツ”があるのです。
今回は記事や動画のタイトルや、メルマガの件名で悩む方などに、この秘伝のコツをお伝えしたいと思います。内緒にしておきたいところですが、まあ今回は、書いちゃいます!
●タイトルは1行の「予告編」
毎日忙しくないですか?そうなんです、私たちは日々もうめちゃくちゃ忙しいのです。笑 そのためSNS等から流れてくる無数の情報を、瞬時に「見るか見ないか」判断しています。
その秒数はo.o2秒とも言われます。
タイトルはその先にある文章の中身を想像させる「予告編」のようなもの。読者がタイトルを見る0.02秒の間に、自分に関心のある情報があると予測させ、ワクワクさせることが必要です!
「海辺のカフカ」という本は、村上春樹さんという素晴らしい作家さんに、すでに私たちが興味があるから読みたいと思えます。でもそうではない私のような凡人が「海辺のカフカ」というタイトルの文章をSNSに掲載したなら?結果はご想像の通りです。笑
タイトルには読者の「興味をそそる言葉」を入れることが不可欠。
では興味をそそる言葉って、どうしたら書けるの?
具体的な3つのポイントに分けてご紹介します。
●興味をそそる言葉を見つけるために
1)読んでほしい人をピンポイントで名指し
私のよくやる方法で、その文章を読んだらきっと面白いと感じてくれそうな人を、ピンポイントで名指しする方法があります。例えば、この記事。
この記事は自粛中、とにかく在宅勤務と在宅育児に追われる方に向けて読んで欲しいと思って書いたものでした。そのためタイトルで最初に「ワーママ」と指定し、働くママに読んでもらいたいことを明確にしました。
このときに指定するワードは、読者が読んだときに「あっそれ私のこと!」と瞬時に思えるような言葉がいいと思います。
例えばこれが「ママ」だけだとちょっと不十分です。ママの中にはいろいろな方がいて、その定義の範囲が広すぎるからです。「ワーママ」と狭い範囲を指定することで、より「私のこと」感が強まります。
それに働くママ同志って、なんだかお互い戦友というか、仲間意識のようなものがあります。そうした仲間意識や当事者意識の生まれるワードだと、より「私のこと」感を強めやすくなります。
この記事はnote編集部のおすすめ記事に選んでいただいたこともあり、結果的にたくさんのママだけでなく、パパからも読んでいただけました。
2)悩みで共感してもらう
占いを見て「なんで私のことがわかるの!?」と嬉しくなった経験はないですか。私にはよくあります。笑
私たちは誰かに悩みを言い当てられると「すごい!なんでわかるの?」と一気に距離を近く感じる傾向にあるようです。卑弥呼の時代から、占いビジネスが廃れないのはそれが理由です。
その心理を逆手にとり、自分が日頃抱えている「悩み」をテーマにしたタイトルは、多くの方から読んでいただける傾向にあります。例えばこれ。
私は息子を0歳で保育園に入れてからずっと、お母さんと3歳まで一緒にいる子に比べて「いい子に育つのか?」と不安で仕方ない日々を送っていました。そうした悩みを、尊敬する二人の先輩ワーママの方にお聞きした日のことを綴りました。
悩みはずっとモヤモヤと心の中に抱えているもの。つまり読者にとって、とても関心の高い言葉になりうるのです。
こちらの文章は初めてたくさんの方から読んでいただけたnoteになりました。悩みを書くのは恥ずかしいのですが、案外、同じようなことで悩む方には深く共感していただけるものです。
3)旬のワードを使う
今みんなが話題にしている言葉や、気になっている言葉をタイトルにするという方法もあります。例えばこれ。
このnoteを書いた8月は、小池都知事がちょうど帰省自粛を発表した頃。さらに今年初めてこの場所を知った方も多いと思う、武漢という場所。おそらくテレビなどで聞かなかった日はなかったかもしれません。
熱乾麺のつくりかた
というタイトルでは見向きもしなかった方も、
武漢出身の夫に、武漢のまぜそば「熱乾麺」をつくってエア帰省してみた
だと興味を持って読んでくれることがあります。こうした今話題のワードを使うことで、文章を読んでもらうチャンスが拡がります。
●タイトルを組み立てる
興味をそそる言葉を見つけることができたら、あとはそれをタイトルにするために文章を組み立てていきます。
実はここにも重要な"秘伝のコツ"が2つあります。
1)興味を惹く順に並べる
考えた言葉を、興味を惹く順に並べます。こんな感じです。
タイトルは「左から右に」読まれるため、一番左に一番興味を惹くワードを入れます。(0.02秒で最も目に留まるのがここ)
このような流れでタイトルを読み、理解してもらいます。
「ワーママ」で読んで欲しい人をピンポイント指定
↓
「1歳」近辺の小さな子がいる人に絞り「私のこと」感を強める
↓
「台所育児」の情報があることを明確にする
これがもし「台所育児」から順にタイトルを並べていたら、台所育児にもともと関心がある人は読んでくれたかもしれませんが、それ以外の方に届くコンテンツにはなっていなかったと思います。
しかし最初に「ワーママ」や「1歳」というワードを置くことで、台所育児にさほど興味のなかった人にも「それ私もできる?試しに読んでみようか」と思ってもらえるようになります。
2)みんなが知らない言葉は使わない
タイトルをつける時に気をつけたいのは、みんなが知らない単語や固有名詞は使わないことです。人は「わからない」と思った瞬間から、興味を失います。例えば先ほど、下記のタイトルでは読まれないと言いました。
熱乾麺のつくりかた
熱乾麺って知らない人の方が多いと思います。こう言われた時点で、読者の頭に「?」マークが浮かび、その先を読む気が失せてしまいます。
いっぽう、こちらのタイトルではどうでしょうか。
中国・武漢のお母さんの本格餃子のつくりかた
餃子はおそらく日本人のほぼ全員が食べたことのある人気中華料理で、なんとなく中身が想像できます。武漢という旬ワードを使ったこともあり、たくさんの方が読んでくださいました。
もしどうしてもタイトルに固有名詞を使う必要がある場合は、こんな風に先に説明を入れてしまう方法もあります。
SHIORIさんはとても有名な料理研究家さんですが、中には知らない方もいらっしゃるかもしれません。そうした方にも読んでもらえるよう、私にとってどういう人なのかという一文を「SHIORIさん」という固有名詞の前に加えました。
とても個人的なラブレターのような内容でしたが、私の書いたnoteの中では、一番多くの方に読んでいただくことができました。
●完璧を目指すより、トライの回数!
ここまでご紹介しましたが、noteなど趣味で書く文章の場合は、自分にとってお気に入りのタイトルをつけるのが一番です。ただ少しでも読まれるタイトルを書きたいと思う方がいらっしゃったら、ぜひ参考にしてみていただけたらと思います。
そして完璧を目指してあれこれ考えるよりも、投稿してみて、トライの回数を重ねることの方が大事です。自分の中で正解を探して悶々とするより、人のリアクションをみながら学べることは無数にあります。
タイトルづくりの秘伝のコツ、いかがでしたか?もし参考になった方がいらっしゃったら、下の「スキ」ボタンを押していただけたら嬉しいです。
そして私もまだまだ・・・なので、一緒に頑張っていこうと思います!
タイトルやコピーを書く私なりの方法、またこれからも投稿しますね。
小森谷 友美(Twitterはこちら)
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