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いくつ諦めていくのだろう…by Umeko(再録)

2021年9月23日 08:07 の記事の再録になります。 

以前、 
友達のうめこについて書いたことがある。 

うめこをざっくり説明すると、面倒くさい女だ。 

モデル張りの肢体とアイドル並みの顔を持つ、
それなのになぜ彼氏が続かないと悩んでは、相談してきた。  

それは、お前の性格に問題があるからだろうとは思ったが、
良い友達の自分は言わないで、だまって酒を飲みかわす。 
奢るだけの財力はあるうめこ。  

ソープに売る予定をしていた女子高生に逃げられ、
組の金にも手を付けちまい、金に困って、
最後の頼みの綱、うめこに電話をする。  

「広島に仕事で行くから会えませんか」 

いつもの様に馬鹿丁寧に電話をかけて見ると、
いつもの様に上から目線で返事が来る。 

「近所に来たら連絡して、出ていくから。
でも、短時間しか時間はとれないわよ、忙しいから。」 

畜生、こんな奴に金を用意させるのか。 
めんどくせーなぁ、おい。 

軽く互いの近況を話し 
いつもと変わらなかった、そこまでは 

「じゃね! ばいばい」なんて別れ際 
「付き合おう」
 と冗談ぽく言う。 

まさかの言葉が返ってきた。 

ひと呼吸置いて 「ごめんね」と謝った  

相変わらず、めんどくさそうな思考を繰り返しているのだろう。  

目つきが定まっていない。  

ちっ、こいつぐらいしか金を持っているやつがいない。  

たぶん、一呼吸する間に、 

自分が自分を幸せにするために 
この人は必要なのか、考えた
 に違いない。  

なにか、めんどくさそうな結論を出したようだ。  

くそ、これじゃ、指をつめるしかないのか。  

広島に逃げても、数日で捕まる、どうする。 自分。 

外から、まばらにセミの声がする 
遅れて羽化したセミが鳴く
 

見たくない 兄貴の顔 を覗き、小指 を拾い、俺 は泣いた 

手に入らないものを、いくつ諦めていくのだろう 

うめこから、20万借りられたら
何とか小指はつながっていたのに。 


そう、これは、俺が失った青春の日々。

もう、戻れない、あの日の自分。

くそっ、もっと金のある女を捕まえておけばよかった。

悔やんでも、悔やんでも、悔やみきれない。

・・・
これは創作で、かつ、うめこさんの記事の紹介でもあります。      主人公に似た名前の人もフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。 
あくまで、妄想ですので事実と誤認しないようにお願いいたします。
・・・

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