ちあき

100万人に3人くらいしかかからない肺の難病LAMにかかった僧侶。 夫と起業した会社の…

ちあき

100万人に3人くらいしかかからない肺の難病LAMにかかった僧侶。 夫と起業した会社の取締役もしつつ、お経をPOPSに変換して歌ったりもしています。 あと何年元気で生きられるか分からないよアンタ、と言われてようやくnote書く気になりました。色々あるけど笑い飛ばしながら!

マガジン

  • 真面目坊主なフリして書くシリーズ

    過去に私がいろんな媒体で書いてきた坊さんエッセイや、うちの寺が発行している寺だよりの記事をまとめていきます!

  • うっかり坊主日記

    50も目前なのに未だ母親に叱られる住職のウッカリ&やらかし日記です。私はウッカリしてますが、門徒さんや出会う人たちは素敵な方が多いので、その方たちとの出来事にはナイスな話もちゃんとあります!

  • ジャムとお寺とそれから歌と

    夫とともに起業したジャム屋の女将をやっています。そして実家の寺を継いで住職もしつつ、お経をPOPSに変換して歌ったりもしています。それらの始まりからこれまでを、そろそろ忘れる前に書いておこうと思います。

  • ある日指定難病と告げられたので記録していきます

    このマガジンは、ある日指定難病と告げられた48歳母(僧侶)の日記です。 大半が、年増サザエさんのドタバタ放浪記となっております。 時に気にしすぎる性格のくせに忘れっぽくズボラな私。日記も続いたためしがない。でもさすがにこのネタは書いておこうと決めました。 決めたけれども、難病かもよ?と言われて3ヶ月半たってようやく書き始める始末。 なぜなら投薬がやっと始まり、簡単な副作用日誌をつけることにもなったため、これを機に!と思えたため。またさすがにそろそろ書かないと忘れそう!と慌てたため。 いつかこの先の私や家族や友達や、 同じ病気の方やその周りの方が読んで、なにかのヒントになったりしたら嬉しいし、 とりあえず今日の私が必要以上に落ち込んだりせず、客観的に事実を捉えられる練習のために書きます。

  • 歌う坊さん珍道中

    とある寺の二十代目住職をしながら、 「お経ってせっかくいいこと書いてるのに漢文だからよう分からん」と思って、POPSにして歌っています。 ほぼ珍道中日記ですが、たまに門徒さんや出合う人たちにホロリとさせられるので、そんな話をお裾分けできれば。

最近の記事

無花果の木

こんにちは! ウッカリ坊主で ジャムおばさんで 歌うたいのちみょうです。 たまーに真面目な文章を書くことを求められることがあるので、 そういったものをこのマガジンにも残していこうと思います! この記事は、ある季刊誌に寄稿した過去のエッセイ。 全4回で、今回で最終回となります。 今から7年前に書いた記事そのままを記載しています。 3回目まではコチラ↓ 第1弾 第2弾 第3弾 第4弾 無花果の木 私が初めて販売したジャムは、無花果ジャムでした。 島にある道の

    • 忘れられないおばあさんの言葉

      ある季刊誌に寄稿した過去のエッセイをお届け! 全4回のうち、今回は3回目の記事になります。 2回目まではコチラ↓ 三姉妹の長女で寺で育った私は一旦寺から離れたましたが、夫が脱サラして私の故郷で起業したことを機に、帰って自ら住職となりました。 その節々で感じたあれやこれやを記しています。 第3弾 忘れられないおばあさんの言葉 23歳で得度(僧侶資格を取得)し何とか僧侶となった私は、翌年の夏、ご門徒宅にお参りする盆勤めを初めて経験しました。 読経もぎこちなかったのですが、

      • ジャムおばさん坊主の歌

        昨日に引き続き、ある季刊誌に寄稿した過去のエッセイをお届け! その第1弾はコチラ↓ 第2弾 ジャムおばさん坊主の歌 私が初めて曲を作ったのは23歳の時でした。 その頃の私は仕事が終わると真っすぐ家に帰り、一人で曲を作って歌うという、何とも地味な生活を送っていました。 それは趣味というより、自分の中のバランスを保つために必要な「作業」のような感覚でした。 大学卒業後に就職した会社で挫折し体調も崩して退職し、その後再就職したのですが、自分が思い描いていた姿とはかけ離れ

        • ふるさとの海

          いつもはフザけた文章でnoteに綴っていますが、今回は真面目ぶって書いています。 その昔、寺院関係の季刊誌で書かせていただいた文章です。 調べてみたら、H28年に書いてた!時の流れの速さにふるえます。 全4回あります~ 第1弾「ふるさとの海」 私は、瀬戸内に浮かぶ島の自坊(実家の寺)で僧侶をさせていただきながら、夫と共に手作りジャム専門店を起業し、副店主をしています。 また、シンガーソングライターとして音楽活動もしており、二児の母親でもあります。 今では故郷のこの島で充

        無花果の木

        マガジン

        • 真面目坊主なフリして書くシリーズ
          4本
        • うっかり坊主日記
          0本
        • ジャムとお寺とそれから歌と
          3本
        • ある日指定難病と告げられたので記録していきます
          6本
        • 歌う坊さん珍道中
          1本

        記事

          夫がまだ彼氏だったころ私の実家(寺)に来た話

          -ジャム屋物語③- はろ~ 私はジャム屋の女将で住職で歌を歌っている ちみょう と言います。 夫とワタシが起業して今年で20年になる会社の起業~現在を綴っていきますので、もしよかったら読んでいただけたら嬉しゅうございます。 とはいえこれでようやく3話目。以後、お見知りおきを! 昨日までの話はコチラ 今回はさらにさかのぼった話になりますが、ぜひとも! 私たちは学生時代の京都で出会ったけれど、彼がもうすぐ卒業という頃に付き合い始めたので、すぐに就職で離れてしまい、最初か

          夫がまだ彼氏だったころ私の実家(寺)に来た話

          新婚旅行でたまたま入ったジャム屋で人生が変わった話

          -ジャム屋物語②+自己紹介も少し- 2001年10月7日の京都で式を挙げた私たち夫婦は、翌日関空からフランスへ新婚旅行へ旅立った。 2001年と言えば、あの9.11があった年。私たちの結婚記念日は、奇しくもアメリカがアフガンに空爆した初日でもあった。 そのため、私たちが乗った飛行機はイラクの上空を迂回して、それまでより時間をかけてフランスへと向かった。きっと、その日からずっと何年もそうだったのだろう。 挙式、披露宴、長いフライトでヘトヘトになってフランスへ着いた私たちは

          新婚旅行でたまたま入ったジャム屋で人生が変わった話

          新婚旅行中に脱サラすると言われた話

          -ジャム屋物語①- 2001年10月初旬 「俺、脱サラしてジャム屋になろっかな」 両手で大きな紙袋を抱えながら、屈託ないいつもの笑顔で私に話しかけるこの人は、ほんの数日前私の夫になった人である。 一体何を言っているのだろう?しかもパリで。新婚旅行中に。 その紙袋には、なんと20本近くのジャムが入っている。いや、コンフィチュールか。フランス語では。 「は?」くらいは一応言ったかもしれない。けれど私は特別驚かなかった。彼からそういう類のことを聞くのは、とっくに慣れていた

          新婚旅行中に脱サラすると言われた話

          私の手術なのに説明聞いた夫が青ざめる

          2023年5月31日 2回目の総合病院での診察。 今回は、呼吸器内科だけでなく、呼吸器外科の先生にも診てもらい、 LAM(リンパ脈管筋腫症)かどうかを調べるため、肺の検体検査手術・入院の日程を決める。 「こんにちは!」 明るめな声と笑顔で挨拶してくれた初めて会うその外科の先生は、眼鏡をかけた男性で40代前半かな?くらいの方だった。 病院で働いている人たちを見ると、だいたいもう自分より下の年齢の人が多くなっている。いつのまにか。 「私も、肺のCT見させてもらいましたが

          私の手術なのに説明聞いた夫が青ざめる

          これは犯罪ですか。

          どうも。遺伝性のあわてん坊主、別名サザエさんです。 祖母→父→私→息子と、脈々と受け継がれているこのウッカリ血脈。 私の知り得るのはこの四世代ですが、私で二十代目となるこの寺の過去帳を見つめながら「一体どのご先祖がこの特性を引き継いで来られたのか?」と思いを巡らせます。 これまで数えきれない失敗&失態で周囲に迷惑をかけながら生きてきましたが、なんせ忘れっぽいので(!)その失敗さえすぐに忘れていく始末。 しかし迷惑を被った側の人間はいつまでも覚えているようで、家族や友人からも

          これは犯罪ですか。

          私にとっては、あなたがこの病気の初めての患者です

          2023年5月24日 呼吸器内科の専門医に再診察してもらいに行く 健康診断後の再検査で「LAMという肺の難病かもしれない」というかなり強烈ワードを言われ、平静を装いつつも内心やっぱりビビりながら過ごす日々が始まった。LAMという病気についてはコチラ↓ さらに精密な検査が必要だからと別の病院への紹介状をもらった。 「呼吸器内科はいつも混んでるから、なかなか予約取れないかもなあ~。でも早く診てもらった方が安心だし、早めに見てほしい!って言っとくからねっ!」と、元気よくその再

          私にとっては、あなたがこの病気の初めての患者です

          娘よ、ありがとう

          このマガジンは、ある日指定難病と告げられた48歳母(僧侶)の日記です。 大半が、年増サザエさんのドタバタ放浪記となっております。 2023年5月17日~19日 娘、中学最大のイベント修学旅行に旅立つ朝。 昨夜あんな大失敗をした母である私だが、とにかく今日は娘が元気にワクワクで旅立ってくれることだけを願うばかり。前回の記事はコチラ↓ 若干怪訝さを残したような顔で目覚めた娘だが、夫も私も「修学旅行いいなー!」「てか、3日目のUSJ雨っぽいけどどうなん?!」「早朝過ぎておなか

          娘よ、ありがとう

          やっちまった

          2023年5月16日 難病かもよ?と言われてから2日目の夜のこと。 うっかりサザエさんエピソードはありすぎて書ききれない(それすらすぐ忘れてしまう)私だが、この時のことは多分一生忘れられない「やっちまった」事件である。よかったらお付き合いください。お焚き上げとはいかなくとも、私の過ちをご共有いただけると、少しは救われます(気のせい)。 前段の話はコチラ↓ 昼間はやることがあるから病気のことはまだそんなに考えないですむ。 一度にたくさんのことは考えられないしできない私で

          やっちまった

          その日は意外にとりあえず寝れた

          2023年5月15日 肺の再検査を終え、突然 LAMっていう難病かもしれないよアンタ と言われた夜。(詳しくはコチラ↓) その日はさすがに何だかフワフワしながらその後過ごしたけれど、 あまりにも初めて聞く病名だったし、別段すっごく体に異変を感じたりもしていなかったから、まさか自分がそこまで深刻な病気にかかっているとはどうしても思えなかった。 だから何の気なしに、実の両親と妹2人と私で作ってるLINEグループでもシレっと報告したし、もちろん夫にも伝えた。 まだ確定した

          その日は意外にとりあえず寝れた

          LAM(リンパ脈管筋腫症)って何!

          2023年4月18日 気づけばあと半年で49歳。4年ぶりに受けた健康診断。 ここずっと、コロナだったしね。あんまり病院行きたくなかったわけさ。 それに4年前に子宮全摘出手術した私は、その時えんらい色んな検査してもらって、子宮以外はどこも悪くなかった。 だからその翌年にコロナが始まって、1年くらいパスしてもいいかなって思ってしまったんだな。 1年くらいと思ってたのに、あっという間に4年もたってた!おそろしい…。時の流れよ…。 会社勤めしてると、必ず1年に1度健康診断

          LAM(リンパ脈管筋腫症)って何!