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干し柿で〇〇〇を巻くのは、もはや刑事罰だと思う

寒くなると、無性に干し柿が欲しくなる。柔らかな食感とかぐわしい柿の香り、ネットリした舌ざわりで味蕾に張り付く甘さがとてもホッコリするが冷凍庫でパキパキに冷やしたアイス干し柿も脳髄にクるのでクセになる。日本酒のアテにもたまらない。

だが日頃キメるにはちょっぴり高価なのでお得な「訳アリ」を一袋引いてみたのだが、傷も無く不揃いでもなく、雪を思わせる真っ白い粉を吹き(柿の糖分がにじみ出ているため白い)どこにどういう訳があったか全くわからないくらい甘く柔らかで大満足させてもらった。

▼粉吹きまくりで真っ白

IKEAのフリーザーバッグにでも入れて冷凍しておけば相当日持ちするのも良い。

そのまま摂取しても十分旨い干し柿だが、一層その多幸感をカチあげるヤバい食い方があるので伝えたい。

1.へたを取り、切れ目を入れて開く

タネも取ろう。

2.バターを乗せる

そう、バターである。個人的には有塩バターが合うと思う。

3.ぐるっと巻く

干し柿にパンチがあるのでバターは1:1の量でも問題無い、というかこのくらいじゃないとキマりが甘い。これは自らの心うちに座する常識への抗いである。カロリーなどという無粋な言葉は二度と吐くな。

4.冷凍庫で1時間ほど寝かせる

冷凍庫でなじませることで柿とバターの一体感が出る。

よだれを垂らしながら1時間待ったらさあ食べ時だ。

完成

カット!!

見てくれよこの罪深い断面を・・。

軽く塩を振ると甘味が引き立って旨い。

どうしてこんなに合うのだろう、飽食の罪で逮捕。

冷凍しているが故に柿もバターも口内でその真価を発揮するまでにタイムラグがある。干し柿の甘さは温度の低さでアタックを失うが噛むほどに甘味を取り戻し、冷えたバターは雪が解けるようにゆっくりと解れ、その油分と柿の甘みが一定の閾値を超えたとき塩を媒介としてコクをまき散らしてついに舌上を占有するトリック。この過程は一口ごとに精神を口内に集中させる瞑想のような行為を促し、酒と合わせる事すらおこがましいと思わせるイニシエーション。じわりじわりと、しかし確実に形と味を変えていく柿とバターは曲がるとはどういうことかに気付きをもたらす啓示だ。

気が狂うほどコッテリなのにやめられない止まらない、こんなものばかり食っていては馬鹿になる、成人病まっしぐら、これはもう規制強化もやむなしだろう。

という訳で違法になる前に食べよう。是非。

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