見出し画像

【卒業生は今】人生のやり残しを作らないために、JICA海外協力隊としてボリビアに来ています

初めまして、2016年に地球市民学科を卒業した岩浪華と申します。

人生のやり残しを作らないために、JICA海外協力隊としてボリビアに来ています。

今回は
・大学時代のエピソード
・韓国留学について
・陸前高田フィールドワーク
・現在の活動について
を紹介したいと思います。


プロフィール

埼玉県の公立高校を卒業後、2012年に清泉女子大学地球市民学科に入学。
卒業後は大手総合雑貨店に総合職として入社、適応障害を発症し3年で退職。

2019年から4年間、地球市民学科研究室の助手として勤務

30歳を目前にし、小さい頃からの夢だった草の根の国際協力を実現するためにJICA海外協力隊に応募し、現在ボリビアのサンタクルス県オキナワ市役所で勤務しています。

昨年結婚し、夫を日本に残し単身赴任でこちらに来ています。

大学時代のエピソード

第二次世界大戦を経験した沖縄の祖母の影響で、小学生の時に国際平和・協力に興味を持ち始めました。

大学受験は国際系の学科を受験し、先生の勧めもあって地球市民学科に入学。

「机上の勉強」しか知らなかった私に、「現場から学ぶ」ということを教えてくれたのが地球市民学科の先生方でした。

入学して早々ディスカッション形式の授業に困惑し、「この大学でやっていけるかな」そう不安に思ったのを、今でも覚えています。

「この不安はどこから来るんだろう」、その答えは「知識・経験不足からくる自信のなさ」でした。

それを克服するために、積極的に現場に出ることを目標に4年間の計画を立てました。

主に大学時代では以下のことに取り組みました。
・マラウィフィールドワーク
・韓国留学(6か月)
・部活(体育会スキー部)
・中高英語科教員免許取得
・歴代卒業生を招いての分科会イベントの実行委員

マラウィフィールドで、チテンジを纏いみんなでジャンプ
大学の冬休み期間は長野県菅平高原で、終日練習に明け暮れました。私の青春の一ページです

韓国留学

「K-POPが好きで韓国に留学したんですか?」とよく聞かれますが、真の目的はそうではありません。

私が留学した2013年は、従軍慰安婦問題による日韓関係悪化が取りざたされているときでした。メディアでは韓国人は日本人のことをよく思っていないというニュースも流れていましたが、「これって自分の目で見てみないと分からないのでは」と思い、ハングルも読めないのに韓国に留学することを決意。

韓国カトリック大学の国際学部に所属し、米韓関係、国際問題、ジェンダーなど英語で行われる授業を履修しました。

学部授業以外に平日18時~20時で、留学生向けの韓国語の授業がありました。

韓国語のクラスの仲がとてもよく、10年経った今でも連絡を取り合うほどです。

清泉と留学提携を結んでいる大学に留学すると、清泉の授業料を払っていれば留学先で授業料を払う必要はありません。

留学前の準備や留学中のケアなど、国際交流センターのスタッフの方が親身になって相談に乗ってくださいます。

私が安心して留学できたのは、清泉の充実した支援制度があったからこそだと思います。

週末は歴史資料館を訪問し、韓国側の日本についての記述の仕方を通して日韓関係を学習しました
語学クラスのメンバーと、テストに取り組む様子

みんなでごはんに行ったときは、英語と韓国語のミックスで会話したのもいい思い出です。

陸前高田フィールドワーク

助手として4年間働いた地球市民学科ではコロナ対応で波乱万丈の日々でしたが、2022年度にはティーチング・アシスタントとして陸前高田フィールドワークに関わりました。

奇跡の一本松

インドのカカオと沖縄の黒糖を陸前高田で作るLISAチョコレートを1年間かけて応援し、夏には陸前高田を訪ねることができました。ここでも沖縄と関わることができたのは不思議なご縁でした。

現在の活動について

現在JICA海外協力隊員として、南米ボリビアにある日系移住地オキナワ市役所で勤務しています。
私のプロジェクトは、「一村一品」です。一つの村で、一つの特産物をつくる、という大分県発祥の地域開発の方法です。今はこちらに来て4か月が経過したところで、今後の活動における下調べを行っている段階です。

協力隊での活動を通して、鍛えられる力は以下だと考えます。
語学力:スペイン語を勉強して7か月ですが、日常生活で差し支えない程度になりました。
異文化理解:時間の流れ方、仕事の仕方も日本とは全く異なる環境で、思い通りいかないことも多いですが、私の「あたりまえ」はここの「あたりまえ」ではありません。
現場力:地球市民学科、社会人生活で身に着けた視点を持って、物資的に限られた状況のなかで一つを生み出すのが私の任務です。
へこたれない力:思い通りにいかないこと、たくさんあります。それをどうやって乗り越えるか、何度も違う方法を探って、スペイン語で自分の意思を伝える。精神的にタフになります。

今はまだ準備段階で活動は軌道に乗っていませんが、少しでもここオキナワ移住地に貢献できるように小さなことから、少しずつ、確実に進めていけたらと思っています。

JICA研修の一環でインタビュー調査を行った際の様子
オキナワ市役所で働く同僚たちとの一枚

在校生や高校生へのメッセージ

地球市民学科は、やる気次第でいくらでも成長できる可能性を持っている学科だと思っています。

授業や制度ももちろんですが、学生をサポートしてくださる先生方・職員の皆様が全力で学生をサポートしてくださいます。それが地球市民学科の魅力です。こんなに学生と先生の距離が近い学科は他にはないと思います。

来年地球市民学部が新設されますが、どんな風にパワーアップするのか卒業生としても元助手としても楽しみです。受験生の皆さん、まだ見ぬ自分の可能性を広げるために地球市民学部で学んでみませんか?
(地球市民学科 卒業生 岩浪華)