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子供を育てやすい国だと思わない 61.1%

これは5/11に発表された内閣府の国際意識調査の結果だ。
https://this.kiji.is/764824363147689984(2020年10月~21年1月に4カ国の20~49歳の男女を対象に実施。日本人は2500人、各国は千人が対象。)

6割の人が、日本は子供を育てにくい、と考えている。あなたはどう思いますか?・・私はまぁ、妥当な数字ではないかと思う。どうやらこれは子育て経験の有無は問わない調査のようなので、子育てを経験した人のみの回答だったら、さらにその割合が上がるのでは、という気はしているが。

この記事では「子育てを支える政策が各国に比べ不十分だと多くの人が感じていることが背景にありそうだ」とあるが、もちろんそれもあるとは思うが、私は「子供の人権」意識があまりにも低い、というのも理由にあると思っている。日本では「子供の人権」があまりにもないがしろにされすぎている。守られていない。

制度については、確かに不十分なところもあると思うが、例えば、産前産後休暇や育児休暇は、日本のそれはかなりいい方だと思っている。海外では出産ギリギリまで働いて、産後、数週間で仕事復帰する、なんて話もよく耳にする。産前・育児休暇が取れないからだ。
保険制度もしっかりしているので、子どもが病気になっても躊躇することなく医者に連れていける。例えば米国は医療費が高くて有名だが、子供が熱が出たくらいでは医者には行かない、という人も多いようだ。

一方で、産後のサポートはかなり手薄だと感じている。産後、頻繁に相談員のような方が訪問してくれる国もある中、日本は自治体にもよるが、本当に数回しかない。私が子供達を産んだ時は、家に来てくれたのは確か1回だけだった。ま、今はもう少し増えたのかもしれないが、核家族が進んだ現代では、とりわけ一人目の産後はもっと手厚い援助が必要だ。母親の不安・負担があまりにも大きすぎる。
また、自分から申し出ないと支援を受けれないようなものも多く、自主的に外に向かって動ける人はいいが、そうでない人は援助を受けれない仕組みになっている。

ということで、制度として確かにもっと手厚いサポートは必要だと思う。
が、もっと本質的なところで、「育てにくい」と感じる要因として、子供の人権が守られていない、ということがあげられると思う。

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子供の人権
例えば、分かりやすいところでいえば電車でのベビーカー論争。今は少し下火になった感があるが、少し前にだいぶ話題になった。
・駅のホームでベビーカーを押していたら邪魔者扱いされた。
・電車にベビーカーで乗ったら舌打ちされた。
これ、経験したことがある親も多いのでは。私は何度も経験した。・・そして、日本が少し嫌いになった。

赤ちゃんや乳幼児は、どうしてもベビーカーで移動しなくてはならない時がある。もちろん抱っこもできるが、長時間抱っこしていれば、親の体がやられてしまう。少し大きくなれば抱っこも難しい。乗せて移動することはやむをえないことだし、子供にとっては、移動する手段として必要不可欠なものなのだ。なのに、まるで子供を電車に乗せるな、といった意見が沸いて出てくるのである。そうして上述のように、実際それを態度に表す人も結構いる。

でも、ベビーカーで電車に乗るな、なんていうのは、子供の人権を無視した発言である。子供が電車に乗ることは、子供の当然の権利だ。子供には電車に乗る権利がある。例え、それがベビーカーに乗ってであろうが何であろうが。
それを邪魔だから乗るな、と言っている人達は、子供の権利を侵害しているのである。そしてこの日本にはそういうことを平気で言う人がものすごく多い。しかも自分は正しいことを言っているんだ、と踏ん反り返って言ってくるのだ。いやぁ..驚く。

子供の人権がちゃんと尊重されていれば、子供と一緒にいる親も、ベビーカーで電車に乗ったら睨まれたり舌打ちされたり、なんていう嫌がらせを受けることもないのだ。その不快感を感じないことこそが、子育てしやすい、と思えることだ。子連れでも安心して電車にのれる、その安心感が子育てしやすい、という思いになる。

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親子が簡単に断絶される社会
さて、私は子供を夫に拉致され、1年半近く完全断絶させられているが、これも結局、子供の人権が無視されているからこんなことになっているのだ。子供にとって両親はとても大事な存在。どちらの親に会うことも、子供の権利である。ましてや、日本が1994年に批准した「子供の権利条約」第9条では、「児童がその父母の意思に反してその父母から分離されないことを確保する。」とある。簡単に言えば、子供には親と引き離されない権利がある、と。https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/zenbun.html

しかしながら、日本では離婚や別居で、何万もの子供が片親に会えなくなっている。離婚をすれば親権を失った親が、親権者に子供を会わせてもらえなくなる。婚姻中であれば、私のように合意なく、一方的に片親が子どもを奪い、そのまま子供に会えなくする。

こういった場合、たいがいDVや虐待を奪った親が訴えてくるわけだが、国はその事実確認をちゃんとしないため、虚偽DV・虚偽虐待がまかり通っている。早い話、言ったもの勝ち。そして同居親の意見ばかり尊重し、子供自身の意見をすぐに確かめる、ということも行わない。結果、子供が片方の親と断絶させられ、同居親から洗脳を受けてしまうケースが、恐ろしい数で増え続けている。

もし、子供のことを考えて、子供の人権をちゃんと尊重していたら、こんなことになるわけないのだ。何より、子供が片方の親と引き離された時点で、迅速に子供の意見をちゃんと聞く機会が必要だが、今はそれがない。かつ、DV・虐待が本当のことかちゃんと精査し、嘘ならただちに子供を連れ去られた親に会わせるべきだし、もしそれが本当なら、ではそれが親子を断絶させるほどのことなのかの慎重な判断が必要だし、更生プログラムを受けさせるなどの対応も必要だ。海外では当たり前にこのようなことが行われているが、日本では行われていない。親子を断絶させる、というのはよっぽどのことがなければしてはならないこと。前述のように、子供の権利条約でも、子どが両方の親に会う権利は保障されている

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では、このように子供の権利を侵害して、親子がいとも簡単に会えなくなる国が子育てをしやすい国か、ということだ。
そもそも、子どもを拉致されたら子育てをすることすらできなくなる。親として子供と一緒にその成長を楽しむ機会が丸々奪われるのだ。そして、子に会えない生き地獄を味わいながら、調停・裁判に向き合わなくてはならず、弁護士費用も莫大にかかる。同居親の意向だけで、子供の誕生日、クリスマス、入学式、運動会、そういったイベントにも一切出れない。愛する我が子の成長を見守ることすらできなくなるのだ。
こんな苦痛を味わうことが、子供を育てやすい、と言えるだろうか

また、子供と一緒に暮らしていたって、配偶者がいつ、子供を連れ去るか分からないわけだ。だって現状、実子誘拐がやりたい放題なのだから。ちょっと配偶者と喧嘩したら子供を奪われ二度と会えなくなる。そんな恐怖を常に感じながら子育てをするのだ。これが果たして、子供を育てやすい、と言えるだろうか。

子供には親と引き離されない権利がある、という子供の権利が守られていないから、こういった、子供の拉致がまかり通り、結果として親は、子育てしにくいと感じる。子供に会えない苦痛、いつ奪われるか分からない恐怖、それを感じながら生活することが、子育てをしやすい、とは当然思うわけがない。
この親子断絶問題に気付く人がもっと増えたら、おそらく「子供を産み育てやすくない」の割合はもっと上がるのではないかと思う。

子育てをしやすいと国民が思える国にしたいなら、支援政策だけでなく「子供の人権を守る」という観点で考えることもとても大事だ。
子供の人権を守ることが、子育てをしている親に安心感を与える。ベビーカーで電車に乗っても睨まれない安心感、子供を無断で配偶者に奪われない安心感。子供を育てやすい、というのはそういう安心感がある世の中のことだ。

実子誘拐が日々増えている中で、子供を産み育てやすい国だと思う人の割合は,、ますます減っていくであろう。





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