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珈琲焙煎のコツ

焙煎のコツ、ポイント、調整の仕方などをまとめてみた。
趣味で珈琲焙煎をしようとする人たちの一助となれば嬉しい。

珈琲を焙煎する時に、マニュアルのように、何分ぐらいでこうなるという感じになかなかならない。
そんなときの判断や調整の仕方をいくつか紹介しよう。

珈琲の焙煎工程 変化の様子ーーーーーーーー
⓪焙煎スタート
①白めの緑の生豆
②膨らんで緑が強くなる
③黄色くなる
④少ししぼんでくる
⑤茶色になる
⑥さらにしぼんでくる
⑦少しふくらみ始めると同時に1回目にはぜる(バチッという音)
⑧ハゼがしばらくして終わり静かになる
⑨コゲ茶色になる
⑩まだ表面にシワが多い
11 しわがのびてふくらんでくる
12 豆の中心線が開き始める
13    2回目にはぜる(ピチッという音)
14    豆の色、表面のシワ、中心線の開き方、ツヤ(脂の出方)を総合的に判断する
15  炒り止める(2回目はぜはじまり(シティ)〜ハゼ終わり(フレンチ)〜ハゼ終わりしばらく後(イタリアン))


理想の焙煎時間ーーーーーーーーーーーーーー
火力や機械などの状況が許す場合の、焙煎時間は、20分以内だといい。

⑦ 1はぜまでで12分から15分
⑦ の1はぜが2分間
⑧から13が2分ぐらい
  で焙煎終わりまでで15分から20分ぐらいが理想だ。

趣味の火力だと、例えば30分間など、長くかかることが多い。
そうすると、間の抜けたマイルドな個性のない仕上がりとなる。

逆に、8分で1ハゼが始まるといった短い場合は、ムラがあり、焦げ味が目立つ感じになる。

火力の調整のコツーーーーーーーーーーーーー
〜①までに釜をある程度温めておく
〜⑥ 中火
⑦の前に強火ではぜのきっかけをつくる
⑦〜⑧ を2分間ぐらいになるように強くしたり(弱くしたり)調整
⑧〜13 が2分程度はっきり静かにならずになんとなく2はぜにフェイドインしてしまう時は焙煎にムラがある(≒火が強すぎる)
13以降は、弱火、場合によっては予熱で調整する

弱火で時間をかけると、間の抜けたマイルドな個性のない仕上がりとなり、
強火で早く焙煎すると、ムラがあり、焦げ味が目立つ。

つまり、じぶんなりに、ムラにならないギリギリで早く焙煎すると、
香ばしい いい焙煎ができる。


炒り止めの判断の仕方ーーーーーーーーーーー
まずは、フルシティローストという焙煎度合いを覚えるといい(シティ フルシティ フレンチ イタリアン)

フルシティロースト(中深煎り)
2はぜが始まって、焦がさない程度に2はぜを予熱で終わらせる程度
焙煎の時は一瞬シワがなくなる感じになって、焙煎を終えて冷ますとシワが少し戻ってくる
脂が一瞬浮き始めたけど、焙煎を終えて冷ますと油がひいてつや消しのような表面になる
中心線が開いていない豆がない(ひらきすぎていない)
色は、こげ茶でムラが少ない
真っ黒の焦げたところがほとんどない

豆の種類にもよるが、フルシティを覚えた後、もう少し酸味を残して、ワインでいうボディを加えたあたりが最高においしい焙煎度合いになると思っている。

豆の種類と適正焙煎度ーーーーーーーーーーー
豆の種類で、適正な焙煎度がかぎられてくる。
というのは、豆によって、一番甘くなるピークが違うからだ。

甘くなるところで炒り止めた時に、酸味が残るタイプと、焦げて苦味が出るタイプとあるという感じだ。

例えば、キューバなど大きな豆は、シティなどの浅目がいいといわれているし、マンデリンなどは深めのフレンチローストがいいと言われている。

珈琲の味の種類ーーーーーーーーーーーーーー
一番大切なのは甘み。甘味と言っても難しく聞こえるが、珈琲をブラックで飲んだ口に白湯などを含んでみると甘みの意味がつかみやすいだろう。

甘み 豆の種類によって甘みが一番強くなるピークが決まっている
酸味 焙煎すればするほどなくなっていく
渋み 焙煎すればするほどなくなっていく
苦味 焙煎すればするほど強くなっていく

つまり、焙煎の作業は、甘みが一番強くなるところで炒り止める作業だ。
甘みを強くしていく途中で色々な調整をして、他の味を足したりひいたりしていく。
 酸味や渋みを減らしたかったら、
 弱火で長めに火を通して、全体をマイルドに個性を減らし、
 甘みが強くなるところを探していく。

 苦味をつけたかったら、
 少し強火でムラができてもいいからこげ味をつけていく。


失敗を避けるためにーーーーーーーーーーーー
すごくまずい焙煎を避ければ、だいたいは飲める
焼けてない状態は、まずい酸味や渋みが残るので、2はぜ開始後しばらく焙煎する

焦げ味が強くなりすぎないように、1はぜ開始後は、弱気で弱火で時間をかける(ちょっと個性がないマイルドな味になる)

しわの残りすぎたまま、中心線がひらかないまま焙煎し終えない

表面すべてに脂がまわるほど焦がさない


それでは、みなさん、色々な焙煎度での珈琲の味の違いを味わってみてください。
ご検討を祈ります!!




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