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脱毛と紙パンツ

先日、5回目の脱毛に行った。去年の6月から通い始めて今日が最後の脱毛である。

予約した時間に行き受付を済ますと、女性スタッフに部屋を案内された。いつもは男性スタッフが案内していたから、僕は「もしかして今日の施術は女性がするのか?」と疑問に思った。

部屋に通されると、見慣れない小さい袋が置かれている。

「紙パンツに着替えてお待ち下さい。」
女性スタッフはそう言い残し、部屋を出て行った。

男性スタッフが担当する時は紙パンツなんて履いたことがない。今までは全てスッポンポンでやっていた。これはもう今日の施術は女性が担当することで間違いないだろう。

でも、それはいい。
ちゃんと事前のメールでも※印で「女性が担当する場合もございます。」と記載されている。

出来れば男性の方が裸を見られることに抵抗がないからお願いしたいけれど、これは選べないので仕方のないことだ。

ただ、そこではなくて僕はあることに引っかかった。

紙パンツあるんかいっ!ということである。

前述した通り、これまでの施術は全てスッポンポンでやっていた。僕の大事な息子だって丸見えである。一応タオルは上からかけるが、うつ伏せから仰向けに姿勢を変えたりする際に丸見えである。

一応スタッフもクレジットカードの暗証番号を入力する時の店員のように目を必死に逸らしているけれど、どうしたって見えることもある。

僕は常々紙パンツ的なものはないのかなとずっと思っていたのだ。なぜスッポンポンでやらないといけないのかと!それが女性スタッフが担当する時は出てくるんかい!という話である。

これは女性スタッフが目にしないために履く紙パンツであり、客側がスタッフに配慮して履いているのだ。男性に見られたくない人だっているんだから、いつだって履かしてくれればいいのに。

そんなことをウダウダ考えながら、紙パンツに履き替えた。ティーバッグタイプの紙パンツを履き、その上に普通の紙パンツを履く。

「ティーバッグなんて初めて履いたわ」なんて思っていると、ドアをノックされ女性スタッフが中に入ってきた。

女性にパンツ一丁の姿を見られるのはやっぱり恥ずかしいものがある。
そこはもう我慢しようと思ったけど、僕は施術に不安があった。

僕は絶対剃毛される時に笑ってしまうのだ。

脱毛はレーザーを当てる前に、全ての毛を剃らないといけない。ある程度自分で剃ってから行くのだが、それでも自分では剃り切れない箇所があり、そういうところをスタッフが剃ってくれる。

しかし、人に剃ってもらうのが僕はどうしてもくすぐったく感じる。いつも笑いを堪えるのに必死で、僕はこの時間が苦手であった。

剃毛時間をなるべく減らそうと念入りに家で剃ったのに、まだ剃り残しがあるらしく、女性スタッフに「今度からちゃんと産毛まで剃って来て下さいね。」と言われてしまった。

剃毛は脇付近と脇腹が非常に辛い。
僕はくすぐったくて声を出したかったけれど、それを我慢して歯を食いしばった。女性から見て剃毛中に笑ってる男なんて気持ち悪いだろう。

僕は笑わぬよう眉間に顔のパーツの全てを集合させた。男梅みたいな顔になっていたと思う。そんな顔を見て女性スタッフが心配したのか「痛みはありますか?」と聞いてきた。

僕は顔を歪めたまま、「いや、くすぐったいんです。」と正直に答えた。
女性スタッフは「くすぐったいですよね」と笑って共感してくれたが、その手を緩めることはなく容赦なく剃り続けていた。(辛かった。)

地獄の剃毛タイムが終わると、いよいよレーザーの登場である。
レーザーはみんな痛いというけれど、僕は痛みには強いらしく全然痛くなかった。ちゃんとレーザーが当たっているか心配になるほどである。
なんなら、ほんのり温かいからだんだん眠くなってきて僕はウトウトしていた。

ふとお尻にもレーザーを当てるけど、今日は紙パンツを履いてるからどうするのだろうと思った。まさか今日はお尻はやってくれないのかなと思ったら、普通にパンツをお尻が出るまで脱がされた。ここでティーバックを履いた意味が役に立つ。

人にパンツを脱がされるのはかなり恥ずかしいものだなと思いつつ、もう好きにせい!という感じでやけくそになっている自分もいた。

70分ほどかけて全ての脱毛が終了。
今日で5回コースも終わりである。継続したい場合は、行きたい時に1回ずつの料金を支払う形である。

ちょうど1年前から2、3ヶ月おきに脱毛していたが、肝心の効果は半分くらい無くなったかなという感じである。僕は1番、太ももの毛が嫌で脱毛を始めたが、相変わらず太ももには元気に生えてくる始末である。

ツルツルな肌を目指すには、これからもあと1年くらいは続ける必要があるだろう。これからも僕の脱毛ライフは続く。

次行く時は、男性スタッフでも紙パンツを履いていいか聞いてみよう。ダメって言われたら、諦めるけどね。

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