見出し画像

4年11ヶ月

はじめに、



このお話は別れるまでの
恋人との日々とか結婚生活とかのお話ではありません。



そういった内容を期待している方はごめんなさい🫶




今日、御年94歳のおばあちゃんが我が家を出て引っ越した。


厳密に言えば、特別養護老人ホームという所へ行く事になった。



行く経緯は色々ありすぎて語り尽くせないけど
一緒に暮らす中でばあちゃんも私たち家族も限界が来たという点は嘘ではない。




そもそも、我が家にばあちゃんがやってきたのは
2019年3月のこと。


当時ばあちゃんは埼玉で彼氏のような人と暮らしていた。


彼氏と言っても、ただ籍を入れず20年くらいずっと同居してる間柄の存在だったらしい。



そんなばあちゃんが我が家にやってこなきゃいけなくなったのは、
介護が必要な状態になったからだった。


当時、脳梗塞で倒れ入院した所、元々悪かった足の筋肉が弱り歩けなくなって要車椅子生活になった。



母方のばあちゃんは
私の母と私の叔母にあたる母の姉しか家族がいない。
じいちゃんは私の母が19歳の時にすでに他界している。



そこからその彼氏のようなじーさんに出会うまではずっと独り身で生きてきた人なのだ。



だから母か叔母が預かるしか選択肢が無かった。


まぁ、私に言わせれば方法なんて選択肢なんていくらでもあったし
埼玉で彼氏と暮らしたい気持ちが強いばあちゃんは
介護が必要と分かっていても最後の最後まで嫌だと主張した。



だけど、母と叔母の話し合いの末

叔母の家では叔父さんの母親と同居して介護中であったため
我が家にやってくる形になった。



当然ばあちゃんは、しばらくしたら埼玉のじーさんとの家に戻れると信じていた。
おそらく母や叔母も戻す気はなかった。


そうしてコロナ禍に入り、コロナ禍の2020年にじーさんは亡くなった。


そして我が家での暮らしは続行されたのであった。



先ほども述べたように、長い事独り身で
母や叔母は若くして結婚した為に
自由に生きてきたばあちゃん、

趣味も踊りやらカラオケなどでお友だちと旅行に行ったりお買い物に行くことなど元々アクティブな人なので

歩けないことのストレス、車椅子での移動のため
自由に自分の望むようにできないことで

イライラしたり私たちに当たることもあれば
現代の価値観や自分の歩けないという事実を受け入れられなくて
私たち家族を困らせる事が多々あった。




勝手に車椅子を降りて歩き回って滑って転んだり
夜中に転倒してそのまま朝になりくまのぬいぐるみ🧸のような形で家族に発見される。

なんてこともしょっちゅうだった🫠



思い通りにいかないことを受け入れられないばあちゃんとの暮らしは
私たち家族にも多大なストレスを与えた🤣


仕方ない。で話は済まないことも増えて


一人になりたい!施設に入りたい!
と2年ほど前からばあちゃんも私たちと暮らす事へのストレスでそう主張することは増えた。

そしてこの1年間、
どんどん弱る体で病院に通う事も増え、
そして転倒回数も増え🤣

私たちでは手に負えないことが多くなり
主たる介護者である母も腰や膝が悪くなり
叔母とケアマネさんとの話し合いの末

特別養護老人ホームへ行くことに決まった。



決まってからこの施設に入るにはとても時間がかかりタイミングが良い人でも半年くらいは入所までにかかるらしいのだけど


申し込みをしてから入所決定までなんと、
たった2ヶ月で決まってしまった。



よく、その道が正しいとかタイミングが今の時は
何も邪魔するものがなくスイスイと進むと言うけれど


こういう事か😮
と、ひとりごちた。



数年前のお誕生日の写真



そうして私も約5年ぶりに生活環境が変わることになった🧚‍♂️



ばあちゃんとの暮らしは正直言って苦しかった。

音、におい、価値観、そして空気(まとってるオーラのようなもの)

全てが合わなくて本当にストレスフルだった。
ばあちゃんが死ぬまで永遠にこれが続くのかと思い
私は過去に家を出る計画を立てたほどだった🤣




それほど私にとっては私が私でいられないくらい
いつまでも慣れる事ができないものだった。




自分が変われば他人も変わる。
これは確かにそうだけど、
ばあちゃんには中々それが適応しなくて本当にキツかったw


でも、この、4年11ヶ月で学べたことはたくさんある。


介護をするということ。
介護されるということ。
ばあちゃんのバックボーンから見える価値観。
老いること。



介護という現実はとてもシビアであった。

だからこそ、健康的な体であることや
柔軟に考えを取り入れ変化しながら
生きていくことを
自分に刻みつけようと、より思えた。


私たち家族は約5年ぶりにこの家に引っ越してきた時と同じ編成で暮らす事になる。


でもきっと、ばあちゃんと暮らす前の
両親と妹との暮らしとは全く違うものになるのではないかと思ってる。



みんながばあちゃんとの暮らしを通して学び感じだ事がきっとあるはずと思うから。



このタイミングで環境が変わる事は私にとっても
少し大きなこと。

ここからまた自分がどう成長していくのかを
楽しみにしながら自分を生きていこうと思う。



ばあちゃんが大好きなせんべい、えび満月。
これからは食べたい時に食べたいだけ食べられることが中々難しくなる。
お使いを頼まれても買ってきてあげることが
出来なくなるから大量に買って渡してあげた🤭
元気で暮らしてくれることを願う🫶

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?