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人生の半分は整理整頓

月1の頻度で、会社の溜まった書類を整理している。レシートを掻き集め、仕訳し会計ソフトに入力し、税務署だの協会けんぽだの生命保険会社だのから届いたお知らせに目を通し、ファイリングする。

やよい会計に入力していった書類には、ひとつひとつ「済」のハンコを押していっている。のハンコが家で見つかったとき、こんなアナログなの誰が使ってるんだろ、なんて思っていたけれど、使い始めるうちに「済」のハンコをぽんって押すのがだんだん心地よくなってきて、気づいたら「済」ハンコ押すために作業している気持ちになっていた。通帳と会計ソフトの残高照らし合わせて、1円単位できっちり合ってるのも気持ちいい(そもそも合ってないとダメだけど)。

キッチンで溜まった洗い物を片付けて、食洗機を回して、台の上を拭いて...とくるくる動き回っているとき、ほんとに終わりがないなあと思うけれど、こういう書類の整理も終わりがないなあと思う。書類すべて片付けた、と思ったとたん、また今月分のお知らせだの請求書だの納付書だのが届き始める。生きている限り食器洗いと書類整理からは逃れられないんじゃないか、という気がする。

大学でドイツ語を習っていたとき、「Ordnung ist das halbe Leben」ということわざを習った。「人生の半分は整理整頓である」という意味である。これを知ったとき、さすが綺麗好きと言われるドイツ人...!と関心したものの、特に身にしみてピンとは来てなかった。

でも最近、折に触れてこのことわざを思い出す。プライベートも仕事も、たしかに半分くらいは「整理整頓」に費やされているのかもしれない。汚れたもの、散らかったもの、カオスになったものをひとつひとつ片付けていく。然るべきところに保存し、いらないものは捨て、汚れているところはきれいにする。

そんな作業が半分かあ、と思うとしんどいけれど、人生はそんなもんである、と思っていれば苦にならない気がする。このことわざと生きている(かはわからないけれど、少なくとも生み出した)ドイツ人はすごいなと、卒業してからしみじみと思った。

それでは、また。

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