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【特集】withコロナの時代「ピンチをチャンスに脳を成長させる方法」〜茂木健一郎氏(脳科学者)

茂木健一郎さんに3つの質問

本テキストでは知見録に掲載した動画の内容を抜粋紹介します。

①新型コロナによる社会変化に脳は適応しますか?

人間の脳は変化が起こっても、あっという間に状況に慣れてきて、やがてそれが日常になります。だから、ぜひ皆さんには「新しい環境にわたしの脳は慣れるんだ」という根拠のない自信を持って欲しい。新型コロナによって、日本には今、加速主義的に起こるべき変化が起こりつつあります。この変化、不確実性を楽しみ、迎い入れることが大事です。

こういう状況になると人間は「本質的なこと」を考えるようになります。そもそも生きるとは?社会の中で育むべき価値とは?などを考えるので、脳にとっては成長の機会です。コントロールできることとできないことを分け、コントロールできることだけ一生懸命やりましょう。そうしたら、ペストのあとにルネッサンスが華咲いたヨーロッパのように、日本でも新型コロナの後にルネッサンスが起こります。

②リモートワークでも効率的に仕事をするには?

(外出自粛でリモートワークでも)仕事を楽しんでいる人は、1日の計画(To Do リスト)を自律的に立てている人です。これまでは外からTo Doが降ってきましたが、この状況では、自分が仕事をする環境(スケジュール、空間など)を自ら作り出せるか、自ら楽しめるかが重要です。

③『孤独』がもたらすメリットはありますか?

普段我々はいろいろな人とコミュニケーションをとって情報を側頭連合野にためこんでいます。今回の在宅勤務では、自分と向き合い、自分の足元の井戸を掘る良い機会です。情報を熟成させて、スティーブ・ジョブズのいう「ドットとドットを結びつけて」新しいクリエイティビティを生み出すーー実は孤独ともいえる今の状況はチャンス。この時代に今後の世界を変える新しいビジネスの種が生まれる可能性が十分にあります。

本記事は、知見録からの転載です。
https://globis.jp/article/7583