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映画化記念【スラムダンク×脳科学】

こんにちは、脳×心×体 革命大学🏫です(^^)
今回は国民的人気マンガであるスラムダンクの凄さや、なぜ湘北は強いのか?などを脳科学の視点から、解説していこうと思います!
映画も今年公開されますしね〜!楽しみです。
バスケのみならず、スポーツをしている人、指導者の方は最後まで読んでいただきたいです。💪🙄

1.アファーメーション

「俺はつよい、つよい…zzz」(流川楓)
「天才ですから」(桜木花道)

「脳科学」という視点で見たときに、まず浮かんだのは、主人公のライバル、『流川楓』が山王戦の前日、寝る前に「おれはつよい、つよい…」と唱えていたシーン。🔃

あれはアファーメーションというれっきとしたトレーニングなんですよね。
これに関して有名なのは、ルー・タイスという方です。日本人では苫米地英人さんが解説しています。

過去の記事で、自分が発した言葉というのは、電気信号として全身に伝わる実験を紹介したように、言葉には言霊と言って不思議な力があります。💪

実際にどういう効果があるかというと、自分にかたりかけることで、一種の洗脳を行っているんですよね。もしくは暗示ともいえます。
この洗脳の正体は、繰り返しある行動を行うことで、脳の神経回路太くなる、網のように広がることで、その脳神経回路に支配されます。この脳神経回路が性格や自信、セルフイメージの元になります。

過去の記事で、セルフイメージについても書きました、興味がある方はぜひ読んでみてください💪

https://note.com/chikenrevo/n/nc066ed0ca8e8

有名人でいえば、テニスの松岡修造さん。
よくコート上で、できる!できる!などポジティブな言葉を唱えてられます。これもアファーメーションでしょう。

しかし注意点があります、
それは行動、経験の繰り返しがベースにあって、初めて効果があるということ。
例えば流川が、人並みにしか練習していないとしましょう。
それなのにアファーメーションを行うと、思考的には、「おれそんなに練習してないのに、ホントに強いのか…?」という雑念が出ることになり、アファーメーションの効果はありません。

アファーメーションとはあくまでも行動が先にあって、それを加速させてくれるものなのです。
なので、行為行動という努力がベースにないと意味を成しません。

主人公の桜木花道もよく「天才ですから」って言ってます、それも自信満々に。笑
天才と豪語できるような行動をとってないとあそこまで自信満々には言えないだろうな、どんな人生を送ってきたのだろうと個人的には気になるところです。

2.安西先生の指導(怒らない指導)


次にこれは理にかなってるなと思う点は、顧問である安西先生です。
昔は鬼のように怖い指導者から、優しい?!指導者に変わったようです。(笑)

よく指導する方で、怒ってばかりの方がいますが、あれは脳科学から言えば、とても脳に悪い指導方法なんですよね。
では実際に怒ると脳にどういう影響がでるのかさっと解説していきます。

まず指導者が選手を怒ると、選手の自律神経のうち、交感神経が刺激され、選手の脳からは、ノルアドレナリンやアドレナリンという脳内物質が出ます。

これがでると筋肉の硬直がおこり、
脳への血流が低下し、思考力が低下します。
加えて交感神経により、リラックス状態でなくなる、緊張状態になるので、いらない思考、つまり雑念も増えて、集中力が低下します。

加えて、ノルアドレナリン、アドレナリンというのは、不安や興奮、恐怖を感じた時に出る脳内物質です。
例えば、山の中でクマに遭遇したときに、よく全身硬直してしまったり、隠れようとします。あとはヘビやハチに遭遇したときに、驚いて大声を出して、興奮したり不安になったりするのも、この脳内物質のせいです。

今、脳内物質のせいと書きましたが、おかげとも言えます。それは何故か?
これがあるおかげで自分の生命を守ることができるんです。

実験でノルアドレナリンなどが出なくなった猿に蛇を目の前に置くと、普通は興奮して、大声を出すのですが、蛇を興味本位で口にくわえてしまうのです。ノルアドレナリンがあるからと回避しようとするのです。

話を戻しまして、つまりノルアドレナリンやアドレナリンが出ると、意欲、やる気が低下します。
さきほどの例えで言うと、指導者がハチのように、選手を怒るという行動で攻撃するからです。

攻撃されると、人間はそのストレスを回避するため、ノルアドレナリンなどを出します。

ノルアドレナリンにより、意欲が低下するというのは、これ以上命のリスクをあげないため、ストレスにあわないため、行動量を抑えて、自分の身を守るためです。

これがスポーツ指導の現場で起こると、選手はノルアドレナリンによって、やる気がなくなりますから、
・プレーをしていても、ミスしたらまた怒られるのではないか……😟という思考が働き、筋肉が硬直し、のびのびとしたプレーができなくなる。
・自主性や主体性がなくなり、練習をしなくなる
・早く試合、練習が終わってほしいということを考える
・最悪なのはそのスポーツ自体のイメージが悪くなり、嫌いになって辞めてしまう
ということが起きてしまいます。
挙げればきりがありません。

安西先生の指導を見ていると、基本起こりませんし、穏やかに指導されています。
(一度だけ花道に一瞬ブチ切れてましたが笑)
そのため、選手はリラックスした状態でプレーすることができます。
集中力とは、脳がリラックス状態=α波の時に、高くなるとされているので、集中力もあがります

ただ例外的に、人として選手としてやってはいけないことをした場合は、怒らないといけませんがね。

3.安西先生の指導②(知性→感情→意欲のサイクル)


安西先生は所々で選手を褒めています。
何戦の前だったかは、忘れてしまいましたが、
選手一人ひとりに対して、個別にぼそっと褒めているシーンがあり、それを受けて、スタメン組は意欲が上がっていました。

印象的だったシーンは、山王戦の三井に対して「今の君はあのときの自分をすでに超えているよ」と言うシーン。本人に対してではなく、独り言のようですが、選手への愛を感じるシーンではないでしょうか?

褒められるということは、感情が良くなります。
脳からはドーパミンという快楽物質がでます。
人間には承認欲求というものがあり、他者から褒められることは、この欲求が刺激されるわけです。

「もっとほめてくれ…」(陵南 福田吉兆)

そしてこの章で一番伝えたいことは、
知性→感情→意欲→知性→感情→意欲……
というサイクルについてです。
(以下、このサイクルを知情意サイクルとします。)

感情が良くなると意欲、やる気があがり、さらにもっと物事を知りたいという知性の面が磨かれ、知性が上がるとそうなんだ!という喜び、良い感情に繋がり、それがまた意欲、やる気を上昇させ……という循環回路が脳にはあります。

スラムダンクで言うならば、さきほど挙げた例で言うと、
安西先生から褒められると嬉しくなり(感情)、
意欲、やる気が高まり(意欲)、
もっとバスケについて知りたい!という欲求につながり、
バスケについて勉強、研究するようになり(知性)、
知性が上がることで、そうなんだ!(感情)やってみたい!となり、それを試したくなる。もっと練習したくなる…(意欲)
となるわけです。
なので褒めるということはとても大切なんです👍

4.恋の魔法

主人公である桜木花道は、ハルコさんに恋をしてしまい、バスケを始めました。
3での内容と少しかぶりますが、恋をすることで、感情が刺激され、それが意欲に繋がります。(モテたい!という意欲)
そしてモテるために、バスケについて色々研究、勉強していく、知識が増える、つまり知性が磨かれるわけです。
陵南戦では、福ちゃんに対して花道はシュートフェイクをかましてましたよね

「ほ!! これがフェイク (どーん)」

このシーンは、花道の知性が磨かれていると見ることができるのではないでしょうか?

さらにハルコさんは実は流川楓に惚れていました、花道にとってはライバルなわけです。
このライバル出現により、感情が揺さぶられ、負けたくない!という意欲が湧き上がり、練習に没頭し始めます。🔥
元ヤンキーが朝からジョギングは考えられませんよね🏃笑

恋というのは、本能的な面なので、とてつもないエネルギーを発生させます。理性よりも本能の方がエネルギーは強いのです。
人の脳の本能を司る所は、旧皮質というところになり、食欲や性欲はここの部位があるからなんです。

ちなみにめちゃめちゃ眠たいのに、アイスにかぶりつく赤ちゃんの動画見たことありますか?人間には、本能の欲求として、食欲、睡眠欲、性欲があります。

https://youtu.be/fzSYnzOR4Gs


この動画のとおり、食欲も本能的には強いので、他の欲求を押し殺してまで、それに従うのが人間なのです。
恋をするのも本能的欲求なので、恋に火がつくともう誰も止められないパワーを発揮するのです。

5.「短期記憶」から「長期記憶」へ 〜左手はそえるだけ〜

シュートの基本として、左手の使い方について安西先生から花道へ左手はそえるだけと指導され、その後猛練習のすえ、最後の山王戦でシュートを決めたあの感動のシーン。
まさに練習の成果がちゃんと花道の身体に記憶されていたシーンではないでしょうか?

しかし記憶で捉えたときには、まだまだ花道は練習が足りないと言えます、それはなぜか?
それは、「長期記憶」に秘密があります。

ある行動を繰り返し行うと、その行動は脳に記憶されるのですが、その繰り返しの期間がまだ短ければ短期記憶と呼ばれます。
この段階では、その繰り返しをやめてしまうと、またもとに戻ってしまいます。

たとえば、試験勉強でテスト前だけ勉強し、いい点をとったとしても、そのあと繰り返し勉強しなければ、忘れてしまいますよね?笑

逆にテストのあとも、継続的に勉強を続けていくと記憶が定着され、脳には短期記憶から長期記憶へと記憶のされ方が変わり、ある程度長期的にそれを行うと、その内容を忘れないようになります。
つまり、それが当たり前になるということですね。例えば分かりやすいのはかけ算でしょうか。

花道は山王戦ラストでシュートを決めますが、その後入院生活に入ってしまいます。
練習していた期間はざっと2、3ヶ月なので、まだ短期記憶の段階である可能性があります。

確かハルコさんが、山王戦で花道がケガをした際に、これまで積み上げてきたものが無くなってしまうのでは…というセリフを言っていましたが、これは理にかなっていて、まだ短期記憶の段階であれば、ケガのせいで何ヶ月かプレーできなくなってしまえば、さきほどのテストの例えのように、脳から記憶が薄れる、無くなってしまうからです。

逆に面白いのは三井寿。
体育館で色々やらかしたあと改心して、バスケ部復帰をしましたが、復帰後最初の練習ではいとも簡単にスリーポイントを決めていました。

つまり三井には過去の経験記憶、つまり掛け算のように、バスケのプレーが脳に長期記憶されていたので、長い間バスケをしていなくても、いつでも昔のプレーができるというわけです。

とりあえず今回は以上になります!
いかがでしたでしょうか〜?笑🏀
あ~バスケしたくなってきました笑
書いていて面白かったので
また第二弾やりたいと思います。
よかったら、フォローよろしくお願いします。✨
ではまた!



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