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Chikarum
2019年11月27日 22:58
その男は静かに息を引き取った。まるで娘の到着を待っていたかのようだった。独力で立ち上がれなくなった時期から、娘以外に関する記憶がほとんど朧げであったからかもしれない。彼女の呼びかけに目を見開いた後、ほどなくして旅立った。娘は、ひとしきりの涙を流したのち、あらかじめ決めていた手筈通りに、実にテキパキと手続きを行った。その男の最期を見届けた医師は「今日はもう一人亡くなりそうだ。」と呟きながら慌ただ
2019年11月19日 02:45
家に帰ってから、予定よりも少し長く仕事を続けたせいで、ベッドに入ったのは1時を廻っていた。週の頭から頑張りすぎるとろくなことがない。少しくさくさした気持ちが災いしたのか、どうにも眠れなかった。仕方がないので眠るのを諦めて、のそのそとベットを出て冷蔵庫を開けると、牛乳があった。賞味期限は11月19日になっていて、正に日付が変わって19日になったところだと気がついたので、温めて飲むことにした。