女性リーダーの鍵・「後方支援力」の可能性について

女性のリーダーが少ない、と言われながら、実はそのリーダー定義がそもそも男性的なのではないの?実際にリーダーシップを発揮している女性はどんな人たちなの?女性が活躍している組織ってどんな組織?そんな疑問を元に調査をした結果をまとめました

リーダーになる人はどんな人?

Slalom(スラロム)は女性が40%を超えており、その中でもピープルリーダー(*, 以下リーダー)と言われる役割の人たち(日本でいう管理職層近い)約80人に調査をしました(国としてはアメリカ中心)
まずリーダーの原動力について聞いたところ以下のような回答が多く寄せられました

  • 学び、インパクト(一人ではできないことが得られる)

  • チームメンバーの成長や、それを通じた自身の成長

  • 人を助けること、メンタリングやコーチングがすき

(※)ピープルリーダー:スラロムでは、マネージャーという役割は存在せず、人の成長支援という役割の「ピープルリーダー」が存在する。担当メンバーの最終的な案件アサインや、育成のための環境構築、コーチング・メンタリングを行う

リーダーにどうやってなったの?

リーダーにどのようにしてなったのかというと、意外にも「人から選出されてなった」人が割合としては多い結果になりました。責任も伴うがゆえに、自身がやっとしてどのような良いことがあるのか、慎重に判断した、という人も。

リーダーになった後は、意外と続けられる。 機会の提供(組織)と、”まずはやってみる気持ち”(本人)が重要

実は、推薦がきっかけでピープルリーダーになった人は5年以上継続している人が多く、その人数は自らキャリアを獲得し5年以上続けている人の2倍という面白い結果も出てきました。

とはいえ、最初からできるわけではない。トレーニングが必要

私たち一人ひとりは“感情をもった人間”で、“多様”です。そんな環境で担当するチームやメンバーの力の最大限の発揮を促進するには、リーダー自身がトレーニングが必要だというのは納得できます。(ちょっと安心)
最も多かった社内の取り組みは、コホート(同じ目的を持ったグループ)プログラムやフィードバックサイクルを活用するというものでした。

問いの発想がちがう

私は訝しんでいました。「メンタリング好きとはいえ、家事育児もある中で一杯なのに、担当メンバーの支援まで難しくないだろうか?」と。
アンケートとは別にピープルリーダー何名かにヒアリングをしたところ、考えている問いが違うことに驚きました。

#と同時に、自分自身の考え方の癖にも気づきました。(自分は結構1人で背負ってしまう人なのかも…とか)

どうやって担当メンバーの分まで稼ぐのか?

どうしたら顧客の機会課題を見つけ、支援ができるだろうか?

どうやって人の成長を管理するの?

どうメンバーのポテンシャルを引き出せるか?どう支援できるか?


まとめ - 後方支援力の可能性

日本のリーダーといえば、まだまだ古くからある画一的な役職名を「リーダー」と呼ぶことがほとんどだと思います。
しかし今回の調査で女性リーダー自体も多様だということがわかりました。かつ、多くの女性が「他者の支援」に喜びやモチベーションを感じていると言います。

これはつまり、前に出て引っ張り管理するスタイルを従来型とするならば、人の成長のために環境や場を提供したり、メンバーの想いを引き出したり、ときには相談に乗るといった後方支援型のスタイルー後方支援力ーが女性にとっては親和性が(相対的にみると)高く、これらを活かせると、リーダーとして活躍し続けられるのではないでしょうか。
またそれがひいては組織やビジネスの観点でもインパクトを残せるという循環を生むのではないでしょうか。

では、この後方支援力とは何でしょうか?どうしたらこれを伸ばすことができるでしょうか?
次回はこの「後方支援力」とは何かについて、深掘りしてみたいと思います。
お楽しみに!

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