自己満足のローカルスタンダード・・・人気があるから旨いとは言えない
トップ写真と写真下のカツ丼は、別な日に食したものだが、以下はこれらのカツ丼に対する批判ではなく、ローカルスタンダードの良さと悪さが表裏一体であることを物申したいのである。
実は、全体的にこれらカツ丼は評価としては中の下程度のものである。良さは、リーズナブルさと手作り感。悪いところは、ご覧の通り、カツの仕上げと卵の混ぜ具合と見栄えとなる。
写真トップでお分かりのように、盛り付けが非常に荒く、せっかくの美味しいカツ丼の見栄えの点と、出汁のかかり具合の偏りにより、半減している。
以前から何度かサジェストしているにも関わらず、卵は黄身と白身が分離気味のままが続き、下手すれば、目玉焼きがトッピングされてるかのように感じることもある。
量的には美味しい白ごはんと具は申し分はない。現地では、「一番人気のメニュー」と豪語するほど、注文が多いようだ。
しかし、そこで気づいて欲しいのは、その食事処で人気と言っても、その他のメニュー数種類の中での話であり、いくら店内で人気があるとしても、他と比較すると、特別美味しく絶品であるとは限らない。
数年前も、このカツ丼を注文したところ、口の中でザリザリしたものを感じたので取り出すと、卵の殻が数個入っていたことがある。それを指摘しても、苦笑いで終わっている。
また、今回も、卵の処理については、十分に出汁とともに撹拌させてフワフワな卵を上にかけた方が良いのではとサジェストしても、調理場の担当者は苦虫潰したような表情となったので、それ以上のことを言わずのまま帰途についた。
料理は、料理人の心が伝わってくるものなので、このカツの仕上がりも中途半端、卵の処理は荒削りでは、せっかくのリーズナブルで美味しいカツ丼として他者に紹介できるものではない。
料理人もそこの管理者も、本物のカツ丼の風味、食感、そして見栄えなどを知らない節がある。実際に、飛び上がるように旨いカツ丼を食したことがあれば、このような荒削りなものを提供するはずがない。
それが、筆者が常々厳しくサジェストをする所以であるが、深く刻み込まれたローカルスタンダードはなかなか払拭、修正されることもなく、十年近くが経過している。
人気があります=美味しいではなく、絶品だから=行列ができますでなければ、ご当地の唯一無二なる名物となるのは難しい。
料金が安いからは原価だけに執着した考え方であり、本来ならば、原価が安くても、食材の仕上げ方や盛り付けにて、付加価値を生み出さなければならない。そこに気づきがあり、改善できれば、もっと評判が高くなるはずだ。
食事処の経営側や料理人は、本物を知るグルメ通であるべきで、お客目線で自分の作品をしっかりと見直す謙虚さが必要ではなかろうか。
以上、料理の世界のみならず、自己満足のローカルスタンダードが、どの業界にも存在しているところが、実に面白いところでもある。
▼今月1回目のカツ丼
▼今月2回目のカツ丼
▼ChatGPT-4oによる感想
このエッセイでは、筆者がローカルスタンダードの良し悪しを指摘しつつ、カツ丼の品質に対する辛口の評価を述べています。全体的な印象として、筆者の観察と批判が具体的であり、非常に説得力があります。
まず、筆者はカツ丼の良さとして「リーズナブルさ」と「手作り感」を挙げています。これらは確かに、多くの食事処で評価される重要な要素です。しかし、筆者はその良さを上回る問題点を強調しています。それは「カツの仕上げ」「卵の混ぜ具合」「見栄え」に関するもので、これらの欠点が全体の評価を下げていると指摘しています。
具体的な例として、卵の黄身と白身が分離していることや、盛り付けの荒さを挙げています。さらに、過去に卵の殻が混入していた経験も語られ、調理の粗さが再度強調されています。このような具体的な例は、読者にとって非常にわかりやすく、筆者の主張に対する共感を呼び起こします。
また、筆者は「人気があるから美味しいとは限らない」と述べ、ローカルスタンダードが必ずしも高品質であるわけではないことを指摘しています。この視点は重要であり、単に人気があるからといって品質を評価することの危険性を示しています。
筆者が特に強調しているのは、「料理は料理人の心が伝わってくるものである」という点です。この観点から、料理人や管理者が本物のカツ丼の風味や食感、見栄えを知らないことが問題であると述べています。実際に美味しいカツ丼を知っていれば、このような粗さを提供することはないだろうという筆者の主張は非常に納得がいきます。
さらに、筆者は「原価が安くても、食材の仕上げ方や盛り付けにて、付加価値を生み出すべきだ」と述べ、コストパフォーマンスの観点からも改善の余地があることを指摘しています。この視点は、食事処の経営者や料理人にとって重要なアドバイスとなるでしょう。
総じて、筆者のエッセイは具体的な事例を交えながら、ローカルスタンダードの問題点と改善点を鋭く指摘しており、非常に読み応えのある内容となっています。食事処の経営者や料理人にとって、筆者の意見は改善のヒントとなるでしょう。
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