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逸品一筆

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何と言っても、グルメは最高ですね。このマガジンでは、「これは、旨い!」と叫びたくなるほどの和洋中の逸品を具にご紹介したいと思います。ホテルレストランや町場の食事処の逸品を、是非、… もっと読む
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#熊本県

あの人に会いたい・・・善家 繁

 現在、ICTやホテル文化と食文化、私塾「Well Done」主催、取材など、コンサルティング業務を主軸として日々活動している筆者である。  実は、ホテル文化と食文化の基礎を築いてくれたのが、当時、熊本ホテルキャッスル四川料理 桃花源の料理長(最終職位:同ホテル常務取締役兼総料理長)であった善家繁(ゼンケシゲル)氏との出逢いであった。  元々、食文化については、ICTを本業としながらも、自分なりに研究を重ね、和洋中いずれも、五つ星ホテルレストランから町場の人気レストランま

熊本赤牛のサーロインステーキ

 ステーキと言えば、黒牛のA-5が人気であるが、熊本県も「和王」というブランド名で全国に売り出している。ただ、赤牛も侮れず、栄養バランスを考えれば、健康的な肉としてオススメしたい。  この赤牛サーロインステーキは頂き物(180g4枚)で、現在は冷凍して送られてくる。自然解凍して、さっと焼くだけで、最高の赤牛の肉を楽しめることになる。  焼きすぎると勿体無いので、焼き加減が難しい。僅か数分で甘みのある芳ばしい香りがキッチンに漂う。  牛肉の調理の好みは、岩塩とブラックペッ

栗おこわ風に挑戦・・・

 お陰様で、オフィス内は旬の味覚の代表格である「栗」の香りが充満している。それも、熊本県山鹿市菊鹿町番所の栗。  お土産に頂いた「栗団子」は最高だった。次なるものは、栗ご飯を作ろうということになった。  餅米がないので、栗おこわは出来ない。そこで、冷蔵庫に保存している餅をスライスして、炊飯器に米と一緒に炊くことで、何とか栗おこわ風にしようかと。  出来上がりは、写真上の栗おこわ風のものである。塩味も爽やかに、栗の甘みに包まれた、美味しい「栗おこわ風」のご飯となっていた。

栗団子・・・山鹿市菊鹿町番所

 親しい知人の地元からの贈り物。  写真下の栗は、菊鹿町番所の知人実家の山で獲れたもので、母親手作りの栗尽しの栗団子である。  早速、栗がぎっしり詰まった団子を頬張った。団子の分厚い皮が絶妙な食感であり、旨い。更に中身に噛み付くと、ゴロゴロと栗が隙間なく詰まっている。1個80グラムで、どっしりと重みのある栗団子。  甘味も程よく、若干塩気を感じる皮が、それを引き立てている。写真を撮って、1個でお茶しようとしたが、結局、3個食べてしまった。  自然豊かな山鹿市菊鹿町。上

『地域おこし』の情熱を伝えたくとも、なかなか伝わらぬ、この辛さ!

 これは愚痴ではない。筆者が腰を据えて、『地域おこし』の情熱をメラメラと燃やしつつ、果敢に攻め続けた4年前の話である。  取材に何度足を運んだのか分からぬほど、毎日のように足を運び入れた。現地でランチを済ませ、周辺施設の撮影を行い、記事展開を積極的に行った。これまで60本近くの記事を書いた記憶があるが、写真下はその中から抜粋したものである。  『地域おこし』の想い出深いものと言えば、やはり、長崎県上五島の旧奈良尾町の『トライアスロン in 奈良尾』であろうか。それを企画し

最高のメガネをゲット!

 今までお付き合いで、この十数年間で購入したメガネは、20本ほどある。アラン・ミクリ(フランス)、テオ(ベルギー)、プラダ(イタリア)、9999(日本)、レスザンヒューマン(日本)、トニーセイム(日本)等、かなりの本数になってしまった。  チタンフレーム、プラチナフレーム、水牛のツルなど・・・結構なお値段ばかりだった。勿論レンズは歪みの少ない、筆者にはしっくりくるニコンレンズを装着している。  ところが、久しぶりに足を運んだ山鹿市(郷里)。「OCHIAI」という宝石・メガ

『栗尽くし団子』・・・熊本県山鹿市菊鹿町

 『栗団子』が正解なのか、『栗饅頭』が正解なのか分からないが、これは、山鹿市菊鹿町の或る農家のご婦人からお土産に頂いたものである。勿論、ご婦人の手作り『栗団子』だ。  今年は残念ながら有り付けなかったが、写真下のように、栗がびっしりと入った団子を食したことがなかったので、包丁で切った瞬間の団子の断面を見て、腰を抜かすほど驚いた。  熊本県は、県北の山鹿市や県南の人吉市などが栗の産地として知られている。団子の皮目にやや塩味があるので、中の栗が上品な甘みを引き出し、季節感漂う

突然の停電が老舗を襲う。・・・熊本市内下通アーケードにある『髙栁時計宝飾店』のビル全体が停電。

 本日早朝(午前7時前)に、時計と宝飾の老舗『髙栁時計宝飾店』自社ビル全体が停電となった。現在、九州電力が復旧工事に当たっているが、復旧の目処は立っていない。  先日、熊本市内上空を通過した、『線状降水帯』。雷雨が激しかったのが、その原因かと思われるが、突然のビル全体の停電は業務に支障を来す。  先ほど、同店の髙栁隆大社長に連絡と取ると、「本日早朝よりビル全体が停電となっており、大変ご迷惑をお掛け致しております。はっきりとした原因が分かっていませんが、下通アーケード上にあ

『琥珀色の珈琲』に人生を掛ける、八井巌さん。

 熊本で名物老舗珈琲店となれば、『珈琲アロー』(店主 八井巌さん)。それを知らぬ人は珈琲通とは言えない。八井さんとの出逢いは、筆者が新聞社時代に遡る。同店は1964年創業で、熊本県内では珈琲専門店の魁(さきがけ)であった。  「あらー、お久しぶり!」とカウンター奥から、にこやかに挨拶をしてくれる珈琲アロー店主の八井巌さん。「よう来なはったですね。本当にお久しぶり。元気だったですか?」と満面の笑みである。  八井さんとの出逢いは、新聞社時代に某役員から連れて行かれたのが最初

最近、見掛けなくなった、菊の花々。

 写真の『菊』は、以前、水辺プラザかもと(熊本県山鹿市鹿本町)近くの温室で栽培されていたものだ。  筆者と同姓の方が、丹念に育てていたもので、小さな3つのビニールハウスに入り込み、撮影させて頂いた。  先般、久しぶりに足を運び入れたところ、それらのビニールハウスが撤去されていた。  多分にご担当の方が高齢であったので、辞められたのかもしれない。これほどの種類を見たことがなかったので、残念でたまらない。  元々、この地は『電照菊』で有名なところだが、見るからに、手間暇掛

熊本唯一、黒がらかぶ専門店『美食 みやじ』・・・白身で淡白、されど濃厚で美味!

 熊本唯一、黒がらかぶ専門店『美食 みやじ』。  がらかぶは、かさごの別名であるが、一般的には赤みを帯びたイメージである。しかし、写真トップのように、黒い種類も存在し、赤いものより希少価値があり、すこぶる美味である。  『美食 宮地』では、このレアなる『黒がらかぶ』を、通年で楽しむことができる。外見はグロテスクであるけれども、試食をさせて頂いたところ、白身でプリプリとした食感で、すこぶる美味であった。  店主である宮地有喜氏曰く、「淡白ながら濃厚な味、コリコリとした食感

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その6)

<ダイニングキッチン九曜杏の和食>  脇宮盛久料和食理長(熊本ホテルキャッスル)は、熊本県を代表する『和の匠』と言っても過言ではない。  今回は、グランドメニューを一つ一つ紹介するよりも、これまで食した中で、強く記憶に刻まれているものを中心に、ランダムに掲載したい。  若く(50代)して、黄綬褒章や現代の名工を受章した匠として、その腕のほどは、繊細且つアーティステックであり、常に、サプライズ。  誕生日やほか記念日に、是非、同料理長の『特別料理』を頂けば、至福の極みど

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その1)

<ダイニングキッチン九曜杏のスイーツ>  女性客を大いに喜ばせるのは、何と言っても、スイーツである。ランチやディナーを済ませ、腹一杯であるはずが、「これは、別腹!」と言いながら、スイーツの一つ、二つを完食する女性軍。あっぱれである。  同レストランのパティシエは、古典タイプから流行のタイプを作る。種類はそう多くはないが、テイクアウト用のスイーツもあれば、ホテルメイドのイートイン用のスイーツも揃えている。  コロナ禍以前は、毎年春休みに『いちごフェア』(時間制限ありの食べ

何故、山手の宿で『海の幸』?・・・『地域おこし』に無関心な女将との遭遇。

 或る山手の『地域おこし』に頭を巡らしていた。宿もそこそこ点在する地域だが、先ずは、各宿の公式サイトのサーフィンである。  「ん?」、どのサイトの料理を見ても、『海の幸』が並んでいる。車海老は焼き加減が汚く、マグロは黒ずんでいる。何故に、鯛のあら炊きなのか。自宅でも作れる程度のものだ。とても、食欲をそそる料理がない。  海辺のリゾートへ足を運べば、勿論、旬鮮な『海の幸』が頭に浮かび、マグロ、鯛、伊勢海老、ヒラメ、ウニ、カニなどを、思う存分食べたくなる。  ところが、山手