飲んだ言葉は消えない。それに苦しんでも誰も助けてくれない。嫌味を跳ね返す魔法が欲しい。
思い出しても仕方がない過去の出来事は、胸から湧き上がり、ある日、ある時、急に心の中を染めていく。
無論、あの時に拒絶をすればよく、何度も強く言えばよかったのだが、急な悪口や嫌がらせに気の利いた言葉は出ない。
時が止まり、「は?」と思うだけで止まってしまう。
きっと加害者は、ゴミ箱にゴミを捨てるように、通りすがりの私に掃き出し、消えて行ったのだろう。そしてそれは、やりだすと楽しく、止まらなくなったのだろう。
だから私は、恐ろしくて逃げた。
するとニタニタ笑いながら何度も、追い