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冬の一日

5:50に「救急車来ます」の電話で始動する朝。

寝てる家族を横目に、-17℃でガチガチに凍った車に乗り込んで病院へ向かう。
夫には「子供たちをよろしく」とLINEしておく。

心肺停止の90歳代。助けられなかった。



そのまま病棟業務をいくつかこなして外来が始まる。

今日は異常に混雑している。

年始すぐを避けた方、連休中に薬がなくなってしまった方、に加えてどうやら明日から大荒れの天気になる予報らしく、「今日のうちに薬もらっておかなくちゃ!」と慌てて受診した方もたくさんいたらしい。

午前の外来は昼休みに大幅に食い込んだ。



午後、外来が始まる時間にはすでに、受付を済ませて診察の順番を待つカルテが山積みになっている。

1時間、2時間、3時間、、、
ようやく終わりが見えてきた頃、90歳代の患者さんがぐったりして運ばれてくる。誤嚥性肺炎。即入院。
外来の後は会議に出席する予定だったけど、やむを得ずすっぽかして対応に当たる。


一段落したら、やり残してる仕事を次々と思い出す。

患者さんに今日の検査結果の説明をしなきゃ。そういえば明日転院になる患者さんの紹介状まだ完成してなかった。●号室の患者さんのところにまだ顔出せてないや。▲号室の患者さんのご家族に電話するんだった。あ、さっきの指示も書きかけじゃん!

子供たちのお迎えの時間が迫ってくる。夫に「全然終わりません。お迎えお願いします。」とLINEする。



結局、帰れたのは19:00過ぎ。夫が子供たちにごはんを食べさせてくれている。
私がこうやって働けているのは紛れもなく夫のおかげ。
日中も、私が「今日は忙しすぎて気持ちが落ちてる。」って弱音をLINEで吐き出せば、「俺が拾い上げてやっから心配すんな。」って。
その言葉だけで、浮上できた。



そんな一日。
明日、天気予報通りの暴風雪になって患者さん全然来なかったら、めっちゃデスクワークしよ。

#何科医もろちのカルテ

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