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独自のOKRが組織を変えた。目標分散型から一極集中型への道のり。

スタートアップが短期間で大きな成長を遂げるためには、目標の設定・管理を適切に行うことが大切です。チカクは目標管理にOKRを導入し、全メンバーで1つの目標に向かっています。

今回は代表の梶原が、なぜ数ある目標管理法の中でOKRを採用したのか、OKRの運用を始めたことで見られた変化について語りました。

会社全体のFocusと、チームのFocusのズレをなくしたい

ーーOKRを導入する前はどのような課題があったのでしょうか?

チカクには約20人のフルタイムメンバーがいて、開発、マーケ、CS、財務など、会社としてのファンクションは一通りある状態です。これまで業務の優先順位は、各チームの中で最適化されていく傾向にありました。

つまり、「会社としての優先順位があるのはわかるけど、チームの優先順位もある」というように、会社全体とチームで集中してやるべきこと(=Focus)にズレが生じることもあったんです。「みんなで1つのゴールに向かっていくには、どうしたら良いのだろう?」という課題感がありました。

ーーOKRに目を付けたきっかけは何かあったのですか?

書籍『OKR(オーケーアール)シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法』の解説を担当された元Googleの及川卓也さんから、出版前に同著の英語版を読ませてもらったことがきっかけです。

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特に共感したのは、「チャレンジングな目標を掲げて、やるべきことを絞る」という考え方。チカクはまだ小さな会社なので、ゴールや目標がたくさんあると方向性がブレてしまいます。OKRを使えば、会社として1つの目標に向かっていけるのではないかと思い、2018年5月に導入を決めました。

教科書とは異なる「チカク流OKR」

ーーチカクでのOKRの運用方法を教えてください。

3ヶ月に1回、丸1日かけてワークショップでOKRの振り返りを行っています。

目標設定については一般的なやり方とは異なる部分があります。教科書的にはムーンショット(=チャレンジングな目標)を設定する場合には、「5~7割の達成で成功とみなす目標」を設定するものと言われていますが、チカクでは「3割の達成で成功とみなす目標」にしています。

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ーー3割で達成とみなすということは、一般的なOKRよりはるかに高い目標設定が必要になります。どのような経緯でそうなったのでしょうか?

過去にOKRの目標を7割達成できたとき、「達成できたのは良かったけど、どこに向かっているんだっけ?」という話が出たんです。いざ目標をほぼ達成できてしまうと、背伸びしてチャレンジしている感覚がなく、物足りないなと。それで「5割の達成で成功じゃコンサバだから、3割にしよう」とみんなで決めました。


OKRの導入で、メンバー全員の優先順位が揃った

ーー実際にOKRを運用し始めて、いかがですか?

ストレッチゴールを掲げている分、前例にとらわれない挑戦ができると感じています。例えば、過去経験したことのないような大きな案件を取りにいくとき。自分たちのやり方で本当にうまくいくかはわからない状態であっても、実現するために思いきった戦略を立てたり、初めてやることも積極的に提案に取り入れたりするようになりました。

ーー組織面でも変化を実感することはありましたか?

ありました。OKRを導入してからは、会社にとって一番大事なことに全メンバーがFocusできるようになったと思います。

OKRは会社の目標をどのように達成するかをみんなで議論して決めるので、「会社の目標はわかるけど、チームに優先順位があって…」というように、各チームと会社の目標の矛盾もなくなりました。

また高い目標を掲げているからこそ失敗もそれなりに多いので、毎週金曜日の昼に社員全員でお弁当を食べながら「今週できたこと」を共有する「Win Session(ウィンセッション)」を開いています。もともとアメリカのOKR導入企業で広く行われている取り組みなのですが、チカクでもやってみたいと思ったんですよね(笑)。 

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「無理かもしれないゴール」だからこそ得られるもの

ーーチカクのFocus Focus Focus (集中することに集中する)というバリューとOKRは相性が良さそうですね。

そうですね。前職のApple Japanの話ですが、ジョブズはよくこんなことを言っていました。

「いろんなことをやっていると、『Good』しかできない。『Great』を実現しようと思ったら、やることを絞らないといけない。そして『Great』よりもさらに上に到達するためには、レーザービームのように一点突破する必要がある」

『Great』のさらに上にいくためには、そうでないものを排除する必要があるんです。OKRはやることを明確に絞ることができる点でも、チカクとの相性は良いですね。

ーーOKRの運用は今後も継続していきますか?

はい。そこに異論はありませんし、OKRの運用については全メンバーが納得しているからこそ、3割という高い目標にも本気で向かっていくことができるのだと思います。

OKRでは目標を達成することはもちろん大事ですが、達成されなかったとしても、その過程で得られる学びがあります。無理かもしれないと思うようなゴール設定だからこそ、やったことがないことにも挑戦してみるようになる。そうすると、次のチャレンジのハードルが下がったり、アイデアが浮かんできたり、新しい人に出会えたりといった、「チャレンジの副産物」が生まれるんです。

こうした知識や経験を積み重ねていくことも、スタートアップが急成長を遂げるためには大切なことだと思います。

チカクでは、こうしたチャレンジングな環境の中で、一緒に成長できる仲間を募集しています。興味をお持ちの方は、こちらからエントリーくださるとうれしいです!


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