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同窓会

あの日の同窓会はずいぶん変わったメンバーだった
男子は1年の時のクラスメート
女子は3年の時のクラスメート

「わあ! 相変わらずきれい」
遅れてきた彼女にみんなの視線は向けられた
「そーお?」
一瞥した後、隣にどすん、と座った
「めずらしい きてたんだ
こういうとこ、もうこないんじゃなかったの?」
と言った

彼女は私の中で、一番親しい友達だった
「うん。でも、ひさしぶりに、こういうのもいいかなって」
と返事をした

「よくこんなところに平気で顔出せるね」
かの居が私に向けて言った言葉に
私は耳を疑った

「だったら来るんじゃなかった」

それってどういう意味?
そう私は聞くことができたのだろうか

「ちょっとやめなよ」と誰かが言った
私をかばってくれたのか
場を読んだのか私には測り兼ねた

「だったらあんたが帰んなよ」

え?
「あんた」は私のことだろうか?
なんだかよくわからなくなってしまった

「いわれなくても帰るわよ」
そういったのは彼女だった
ビールをあおるように飲んで立ち上がった
「そうだ あたし結婚するから 
今からダーリン迎えに来るの」
そういって、お金を置いて帰っていった

何が起きたのだろうか?

「なにあれ」
「まあまあ、、なにごとも中心じゃないと
気が済まない人だから」

どうやらわたしはこういう場に
平気な顔してきてはいけないようだ

わたしはそういう時に
ひたすらピントがずれている

あたし、A子に嫌われてるんだっけ
そう聞いてみれば
何かが変わったのかもしれないのに

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