品のあるひと 2

いくつかnoteには投稿しているのだが、この前に書いた『品のあるひと』が、ダントツでビューが多い(スキは、小説の方が多いが)。ありがたいことだ。で、柳の下のなんちゃら、ではないが、続きも書いてみる。よろしければ、お付き合い下さい。


神様に恋人を連れてきてもらうとして、ただ一つ条件をつけるなら、品のある人がいい。

品のある人って、具体的にはどんな人だろう、と考えた結果、食べ方がきれいなひと、というが私の出した結論だった。

こんなことを書くと、誰かがこう言うかもしれない(もしかしたら、こういう方は危機管理能力の高い方なのかもしれないが)。

「品が良ければ、浮気性でもいいの?」

「暴力を振るう人だったら?」

「ギャンブル依存症だったら?」

だったら、付き合わなければいい。神様が私に連れてくる人が、品がいい以外、付き合う際の短所だらけなら、もう一生恋人などいらない。ただ、多分私は好きと決めたら、滅多に嫌いにならないので、恋人になったあとなら上にあげたような人でも、付き合い続けるリスクはある(根本的にイネイブラー気質なのだ)。

話を戻そう。

なぜ、食べ方がきれいな人がいいのか。付随して、いろんな良き資質があるからだ。

①だいたいにおいて、器用だ、と思う。

 何を当たり前のことを、と思うかもしれないが、この場合、先天的器用とは限らない。努力を重ねた結果、器用になったといわれる人もいると思う。ちなみに、こんなことを偉そうに(別にそんなつもりはないが、そうとらえる人もいるだろう)書いている私はというと、おおざっぱなうえに不器用なので、きれいにご飯を食べたいと思ってそれなりに努力をするが、どうもうまくいかない。器用な人というのは、結局のところ、ご飯以外のところでもうまくいろんなことをできることが多い。と思っている。

②それなりの教養か、職歴か、学歴がある。

 飛びすぎ、と思った方もいるかもしれないが、身近にご飯をきれいに食べる人がいたら、ちょっと思い出してみてほしい。どっちかはあるのではないだろうか。なぜかというと、「ご飯をきれいに食べる人」というのは、親がご飯の時の礼儀にうるさかった、か、社会に出たときに必要に迫られてテーブルマナーを身に着けたか、だと思う。たぶん。前者であれば、そのご飯の時の礼儀に厳しい親が、ほかに厳しくないわけはなく、きちんと勉強をさせたり宿題をさせたりしただろう。後者であれば、仕事に直結(会食が多いとか、要人と会ったりするとか)したりするわけだから、お金を払って習得したか、会社などから仕事の一環として講義を受けたり、実技を受けたか、だろう。

③相手のことを考えるのが上手

 そもそも、テーブルマナーとは高度な礼儀である、はず。目の前の相手を不快にさせないように気を配れなければ、例えば習ってないパターンになったときにあっというまに困る。相手が何が不快なのかを注意深くみて、考えてあげることができるのが、ご飯をきれいに食べる人の美点だと思う。

そもそも、食事というのは日常の中で最も繰り返されることが多い行為なわけで、それが汚いと実はけっこう辛い。私自身は、自分がおおざっぱなので、汚くなければ気にならない(そもそも人に言えるほどきれいに食べられない)が、それでも、片手をテーブルの下において食べられたり、こぼしてばかりだったり、くちゃくちゃ音をたてられたり、食器を口に持っていくのではなくて口を食器に持っていく(もちろん、外国の場合は別だ。そういうところもあるかもしれないから)、まだ周囲の人が食べているのに鼻をかむ、とかになると、「この人とはご飯食べたくない」となる(ちなみにこれはすべて私の父がやっていることだ。なので私は父とは同じテーブルにはつかない)。息子には上記のことだけはやらないように、毎日毎回言っているが、一向に習得しない。最近ようやく両手がテーブルの上に置かれるようになった。一歩前進だ。

え?前の恋人のことはどうなったって?ううーん、彼についてはまた今度。時々ちらちら個人を特定できないようにして話題には出てくる、はず。彼から学んだことは大きかったから。とりあえず、上の三つはしっかり満たしている人だった、これだけは言える。




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