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おうちで中華 - 南乳炒藕片(薄切り蓮根の腐乳炒め)

そろそろ蓮根の季節。今日は、中国の発酵調味料・腐乳を使った南乳炒藕片(薄切り蓮根の腐乳炒め)をご紹介しよう。腐乳をソースにして蓮根を炒めるだけで、発酵の香りと旨味豊かなひと皿が完成するのだ。

「腐乳?そんなの家にないし」と言うなかれ。腐乳は通販で簡単に買えるし、後で紹介もするので、もう少しお付き合い頂きたい。


南乳炒藕片
nánrǔ chǎo ǒupiàn

南乳炒藕片(薄切り蓮根の腐乳炒め)

鮮やかな桃色が目を引く。なかなか和食にはないビビッドな色味だ。とろりとした桃色ソースがてらてらと蓮根にまとわりつき、なんとも艶めかしい。

腐乳の香りと塩気と旨味だけで、ビシッと味が決まる。発酵が生む独特の香りとコクは、蓮根と相性抜群だ。まったりしたソースとシャキッとした蓮根が好対照で、思わず箸が進む。

桃色は紅麹に由来するもので辛味はゼロなので、子供でもOK。最初は警戒してた6歳我が子は「なんだかふしぎなあじがするねえ…」と腐乳の味を評した。しかし、やがて「ふしぎなあじ」は「おいしいあじ」と認定されたようで、ご飯にのせてガツガツ食べ始めた(笑)

こういう料理を自宅で作るのは難しそうに見えるかもしれないが、味付けは全部腐乳がやってくれるので、作り手の仕事は腐乳を買うことだけだ。そして、今や日本でも真っ当な紅腐乳が通販で簡単に買えるのだから、良い時代になったものである。

中国ならではの味、是非お試しあれ。

腐乳とは ※興味ある方だけどうぞ。

豆腐の発酵調味料。沖縄の豆腐ようの原型で、千数百年の歴史を誇る。圧 力をかけて脱水した豆腐にカビ付けして塩漬けし、更に鹵液と呼ばれるもろみに漬けて、長期熟成させる。完成品はクセのあるチーズのよう。今回は、紅麹を使った紅腐乳を使用。中国南方でよく作られるので、南乳ともいう。

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