かとうちはる

えひめの南で暮らしながら感じたあれこれを書いています。 森のようちえん運営、郷土研究フ…

かとうちはる

えひめの南で暮らしながら感じたあれこれを書いています。 森のようちえん運営、郷土研究フリーマガジン編集をしながら、👧9・6・5歳を育てています。 http://noyamacompany.com/

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  • とるに足らないかもしれないこと

  • 子どもと育つ

    • 89本

    子育ての中で感じたことをゆるゆると書いています。

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    twitterでは文字が足りない、とはいえブログで1000字みたいな量でもない。でも、考えたことや心をよぎった想いとかは忘れたくないので、ここに書き留めています。

記事一覧

固定された記事

しあわせのねだん#読書日記

お金を使うことの心理みたいなものが書いてあっておもしろかった。 直木賞作家として有名な角田さんだけど、小説はあまり読まないので、著書を読むのは初めてだった。 こ…

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わたしが料理の作りおきができない理由

子どもが3人もいると、ごはんを作っても、あっという間になくなってしまう。 だから、作れるときにたくさん作っておいたらラクだし、世の中には作りおきの料理本も情報も…

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公園ではなく、身近な自然の中で遊ぶほうが好きな理由

自分たちも森のようちえんを運営しているのですが、お隣の高知県にある梼原の森のようちえんトントゥ( @yusumori.sanpo )にも通っています。今回は、年度があけてやっと…

かとうちはる
3週間前
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選挙カーの車窓から

8年をかけて、友だちが市議会議員選挙への立候補を決めてくれたので、先日まで応援していました。「何でもやるよー!」と手をあげて、選挙カーに一緒に乗ったり、街宣で一…

かとうちはる
1か月前
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文化をつくる人のことば

もう3年?4年くらい経つだろうか?編集者の藤本智士さんがはじめられた編集について学び合うコミュニティ(りスクール)に参加している。その藤本さんが、4月のあたまに愛…

かとうちはる
2か月前
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野外教育のススメ「スウェーデンの幼児教育から学ぶ子どもの視点に寄り添う保育」|(イベントレポート)

先日、宮崎県青島青少年自然の家さん主催の「野外教育のススメ」というオンライン研修会に参加しました。 講師はスウェーデンの野外就学前学校に、保育士として勤務されて…

かとうちはる
3か月前
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世界の見え方はこんなにも違う絶望と希望 #perfectdays

年末に「PERFECT DAYS」を観た。 田舎で暮らしていると、かなりメジャーな映画じゃないと(メジャーの基準が分からんけど...)、どの映画館でも上映しているわけではない…

かとうちはる
5か月前
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遊具が無くても遊べるよと、山城でさけぶ

市の家庭教育委員として、5年くらい活動しています。メンバーは、小学校教員OBや保育園の元園長先生、同じく子育てをしているお母さんと、年齢も得意なこともさまざまです…

かとうちはる
6か月前
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言葉に向き合う感覚と仕事|私のことば体験

本が好きだ。読みかけの本は5冊以上あるし、買って読めていない本も数冊あるのに、まだ本を探してしまうくらいには好き。 忙しくなって余裕がなくなると本が読めなくなる…

かとうちはる
7か月前
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何でもない日

日曜日が参観日で、振り替え休日だった月曜日に、長女と商店街の文房具屋さんへ行った。火曜日の授業でコンパスが必要と言われていたから、私が毎日の買い物をする時にスー…

かとうちはる
7か月前
6

だいたいは、程度の問題だ/「街場の成熟論」を読んで

田舎に暮らしていると、生活していく上でいよいよ大変になってきたなと思うことがたくさんある。こどもが通っている小学校もいつまで存続するか分からないし、電車など公共…

かとうちはる
8か月前
6

レビューから離れて、自分のものさしを育てる

物を買う時や何かを観る時に、前もってレビューを確認することが増えた。というより、レビューを全く確認せずに何かを買ったのがいつだったのかを思い出すことの方が難しい…

かとうちはる
8か月前
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移住者でもなく、地元でもなく

都市部から地方に引っ越してきて8年くらい経つと、地元の人より詳しいことがあったりする一方で、8年経っても、”移住者=外からやってきた人”として、声がかかることもあ…

かとうちはる
8か月前
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言葉を集めて/物語とドキュメンタリー

数年前までは、ドラマはほとんど見なかったし、映画もそんなに観る方じゃなかった。本についても、基本的にはノンフィクションのものしか読んでいなくて、小説は年に1度読…

かとうちはる
8か月前
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意志と運命の間で(Netflix/いつかの君に)

Netflixで最近公開された、「いつかの君に」を見た。 恋人(ク・ヨンジュン)の死を乗り越えられない36歳のハン・ジュニが、差出人不明の荷物に入っていたカセットテープ…

かとうちはる
8か月前
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いつだって、飛び込む準備ができていれば、世界は両手を広げて待っている。

この本は、正社員の医療記者として働く傍ら、空き時間にイタリアンレストランでアルバイトを始めることになった岩永さんが、働きながら感じたこと、考えたことをしたためた…

かとうちはる
9か月前
6
固定された記事

しあわせのねだん#読書日記

お金を使うことの心理みたいなものが書いてあっておもしろかった。 直木賞作家として有名な角田さんだけど、小説はあまり読まないので、著書を読むのは初めてだった。 この本には、著者が買ったものとその値段、その時のエピソードが書かれている。 ある日のランチ、バレンタインのチョコレート、旅先(ニュージーランド)のランチとコーヒー、待ちぼうけ中に入った喫茶店の豆乳入りアイスコーヒー。 その内容は、値段の高い低い、食べもの、体験、旅行といろいろだ。 お金を使うことで、世界の解像度

わたしが料理の作りおきができない理由

子どもが3人もいると、ごはんを作っても、あっという間になくなってしまう。 だから、作れるときにたくさん作っておいたらラクだし、世の中には作りおきの料理本も情報も溢れている。けれど、どうしても作りおきというキーワードで情報を仕入れる気にはなかなかなれない。 実際少しは作りおきをするんだけど、それでも、次の日くらいまでで消費できる量しか作らない。これって作りおきっていうのかも定かではない日数だし、余ったら明日食べたらいいなというくらいで、そもそも残ることもそんなに期待していな

公園ではなく、身近な自然の中で遊ぶほうが好きな理由

自分たちも森のようちえんを運営しているのですが、お隣の高知県にある梼原の森のようちえんトントゥ( @yusumori.sanpo )にも通っています。今回は、年度があけてやっと参加できました。 ちょうど5月に三女ちゃんの5歳の誕生日があったので、「誕生会をしましょう。どこかお気に入りの場所で、好きなことを!」と言ってもらい、九十九曲峠セラピーロードの森をリクエスト。愛媛県の西予市城川町にも隣接するとっても気持ちのよい森です🌳 この日は気温も高く、森の中で過ごすのにぴったり

選挙カーの車窓から

8年をかけて、友だちが市議会議員選挙への立候補を決めてくれたので、先日まで応援していました。「何でもやるよー!」と手をあげて、選挙カーに一緒に乗ったり、街宣で一緒に話したり、手を振ったり、街中をパレードしたり。選挙運動をした1週間はあっという間に過ぎていきました。 私は、選挙や議会が割と身近にある人生を歩んできて(本来は全ての人がそう思えるべきだけど)。それは新卒で就職した環境NGOで、新入社員は県議会の傍聴が仕事の1つだったり、環境政策に力をいれている議員さんを応援したり

文化をつくる人のことば

もう3年?4年くらい経つだろうか?編集者の藤本智士さんがはじめられた編集について学び合うコミュニティ(りスクール)に参加している。その藤本さんが、4月のあたまに愛媛に遊びに来てくれる機会があったので、ぜひ南予地域にも足を延ばしてほしく、大洲市と西予市を案内させてもらった。 案内するといっても、正直迷っていた。お昼ご飯はどこで食べよう、どこからどんな順番で回ろう。西予ではわらぐろとかわらマンモスを見てほしいし、卯之町の町並みも、明浜とか三瓶の海沿いの町も、野村も城川も見てほし

野外教育のススメ「スウェーデンの幼児教育から学ぶ子どもの視点に寄り添う保育」|(イベントレポート)

先日、宮崎県青島青少年自然の家さん主催の「野外教育のススメ」というオンライン研修会に参加しました。 講師はスウェーデンの野外就学前学校に、保育士として勤務されている巽朝菜(たつみあさな)さん。「スウェーデンの幼児教育から学ぶ子どもの視点に寄り添う保育」をテーマにお話を伺いながら、自然物を使ったワークや参加者同士が対話する時間もありました。 特に印象深かったことを、まとめておきたいと思います。 野外教育のポイント同じ場所で同じような経験を繰り返す中で、目新しさや反応が減少

世界の見え方はこんなにも違う絶望と希望 #perfectdays

年末に「PERFECT DAYS」を観た。 田舎で暮らしていると、かなりメジャーな映画じゃないと(メジャーの基準が分からんけど...)、どの映画館でも上映しているわけではないから、目的の映画が観れる映画館に辿り着くまでがひと仕事だ。 あまり前情報もなく、お薦めされるままに観に行ったけど、私にとってはめちゃおもしろかった。それはたぶん、たくさんの視点と問いを手渡されたから。 そう感じた点について、つらつら書いていきたい。 私の生活にも「ある」と「ない」 主人公、平山(

遊具が無くても遊べるよと、山城でさけぶ

市の家庭教育委員として、5年くらい活動しています。メンバーは、小学校教員OBや保育園の元園長先生、同じく子育てをしているお母さんと、年齢も得意なこともさまざまです。 その活動の中で、年に一度、自然と触れ合うイベントをしています。これまでイベントをさせてもらっていた山の遊び場には、ブランコやターザンロープにキャリーがついた乗り物など、地元の人が木や竹を使って手づくりされた遊具がたくさんあって、すごく人気だったんです。リピーターさんもたくさんいて。 でも、この山の遊び場の管理

言葉に向き合う感覚と仕事|私のことば体験

本が好きだ。読みかけの本は5冊以上あるし、買って読めていない本も数冊あるのに、まだ本を探してしまうくらいには好き。 忙しくなって余裕がなくなると本が読めなくなる。そんな状況が、疲れてるな~とか、そろそろ休んだ方がいいなあと判断するバロメーターになるくらいには本が好きだ。 それなのに・・・、子どもへの読み聞かせについては、さぼりがちだった!!なんなら小3のお姉ちゃんにも読んでもらってと、6歳と4歳の娘たちにお願いしちゃってた。そしてめちゃ反省した。この本を読んで。 保育園

何でもない日

日曜日が参観日で、振り替え休日だった月曜日に、長女と商店街の文房具屋さんへ行った。火曜日の授業でコンパスが必要と言われていたから、私が毎日の買い物をする時にスーパーでさくっと買ってもよかったのだけど、好きそうな色が無かったし、どうせなら商店街へ一緒に買いに行こうと思って。 実際にお店に行ってみると、いろんなコンパスがあっておもしろい。文房具屋さんに行く前に、TSUTAYAやドラッグストアでもコンパスを見てみたけど、品ぞろえがどこも違うからそれもおもしろい。 結局、文房具屋

だいたいは、程度の問題だ/「街場の成熟論」を読んで

田舎に暮らしていると、生活していく上でいよいよ大変になってきたなと思うことがたくさんある。こどもが通っている小学校もいつまで存続するか分からないし、電車など公共交通の便数もどんどん減っていて、挙げだしたらきりがない。 そして、こうした課題はたいてい、いろんな要因が複雑に絡み合っている、だから簡単じゃない。親世代が高度経済成長期に体験したような、こうすればうまくいくという、簡単ですぐに効果が出るような特効薬みたいなものはない。そうした状況の中で、私たちはどんな姿勢や心もちで生

レビューから離れて、自分のものさしを育てる

物を買う時や何かを観る時に、前もってレビューを確認することが増えた。というより、レビューを全く確認せずに何かを買ったのがいつだったのかを思い出すことの方が難しい。田舎に暮らしていると、商品をいろいろ比較しながら買い物できる機会はそんなに多くないので、できるだけ地域内で買い物をしたいけど、どうしてもネットじゃないと手に入らないものも結構ある。 だから特に値段がはるものの場合、その商品を実際に購入して使ってみた人の感想を参考にして購入するかどうかを検討したい。そしてその評価は大

移住者でもなく、地元でもなく

都市部から地方に引っ越してきて8年くらい経つと、地元の人より詳しいことがあったりする一方で、8年経っても、”移住者=外からやってきた人”として、声がかかることもある。移住体験ツアーの参加者に、先輩移住者として話をしてほしいとか。 それでも自分の今の気持ちとしては、移住者でもなく、かといって地元の人でもないという感覚なのが正直なところ。この気持ちという立ち位置って、どうネーミングしたらいいのだろう。私の中ではどれだけ時間を過ごしても、今暮らしてる場所をきっと地元とは思わないだ

言葉を集めて/物語とドキュメンタリー

数年前までは、ドラマはほとんど見なかったし、映画もそんなに観る方じゃなかった。本についても、基本的にはノンフィクションのものしか読んでいなくて、小説は年に1度読むか読まないかというくらいだった。 そんな中、編集者として編集しながら自分自身も文章を書く機会が増えてきた。 伝えたいこと、伝えるべきことに向き合った時に、自分の気持ちにフィットする言葉が全然見つからないことに愕然とした。研究員として働いたこともあるから、それなりに論理的な分かりやすい文章を書くことはできる。 で

意志と運命の間で(Netflix/いつかの君に)

Netflixで最近公開された、「いつかの君に」を見た。 恋人(ク・ヨンジュン)の死を乗り越えられない36歳のハン・ジュニが、差出人不明の荷物に入っていたカセットテープを聞いたことで、2023年から突然1998年の高校生クォン・ミンジュとして目覚め、恋人と同じ顔の同級生(ナム・シホン)と出会う作品だ(全12回)。 ジュニはカセットテープを聞くことで、過去(1997年)と現在(2023年)を行き来する。未来から来たジュニは、これから何が起こるかを知っていて、未来を変えようと

いつだって、飛び込む準備ができていれば、世界は両手を広げて待っている。

この本は、正社員の医療記者として働く傍ら、空き時間にイタリアンレストランでアルバイトを始めることになった岩永さんが、働きながら感じたこと、考えたことをしたためた日記のような読みものだ。 店主であるシェフや常連さん、同僚のアルバイト、本業(記者)の仕事仲間、旬のキノコを送ってくれるキノコ採り名人・・・。いろんな人物が登場する。そして、 副業は本業と違う心構えでいいの? どうやってお客さんと一緒にいい時間を作っていく? みんなが気持ちよく働けるコミュニケーションって? など