朝だけテレビ無し生活で得たもの
現在中1の次男が小学2年の時の話です。
彼の特性のため、我が家は一時期朝だけテレビ無し生活を送っていました。
今回はその時の経験を書きます。
なぜテレビを制限したのか。
効果はどうだったか。
意外な副産物とは?
息子の特性
小さな頃から物語に移入することが多い子でした。
3歳になる前からとなりのトトロやディズニー映画がお気に入りで、じっと座って観る集中力に保育園の先生は驚かれました。
観ている途中で涙を流したり、ぴょんぴょん飛び跳ねたりして映画の世界に入り込む子でした。
年齢に合った絵本よりも紙芝居や読み聞かせを好み、長めの読み物を読み聞かせていた記憶があります。
思い切って付けない作戦
我が家はそれまで、朝ごはんの時にテレビでニュース番組をつけていました。
食事が終わってそれぞれ身支度を始めて席を立っても、テレビはつけたまま。
通りすがりに天気や交通情報を得られるので、便利に使っていたと思います。
ところが、次男はそれができませんでした。
ニュース番組の中のスポーツでも報道でも流行りものの特集コーナーでも、何でも真剣に見るので身支度が捗りません。
朝食を終えても、着替えや歯磨きなどに自分から取り掛かることはできませんでした。
タイマーをかけたり、兄弟と一緒に動くように促したりするのですが、過集中により音にも声にも無反応。
トントンと肩をたたいてやっと気づき、時計や身支度が整った兄を見て焦って動き出す日々でした。
そんな毎日に気疲れしていた時に思いついたのが、
朝はテレビをつけない作戦
です。
情報源の代替え案
当時中学生だった兄は、テレビ無しは反対でした。音がないと物足りない、朝の天気やニュースなど情報が得られないのは不便だと。
確かにそれはもっともで、家族で生活する以上、全員の理解がないと押し進められません。
それならばと、代わりに情報を得られるツールとして、ラジオを試すことにしました。
家でラジオを聴くのは、学生時代のオールナイトニッポン以来です。
時間帯や番組のによるのかもしれませんが、我が家の朝食時間にチャンネルを合わせたところ、広告が多かったり、リクエストソングが続いたりと、情報源となるようなチャンネルが探せずじまい。
ラジオ生活は1週間足らずで終わりました。
次は、小さな画面で配信ニュースを観ることにしました。
食卓の端にiPadを立てて、ABEMAニュースチャンネルを流します。
適度にエンタメや特集などもあり、それまで見ていた民法の朝の番組と似た構成が家族に好評。
問題の次男も、大画面で見るニュースよりも集中しすぎることはありませんでした。
ということで、朝はiPadでニュースを見る生活を続けることになりました。
要は本人の自覚
同じニュース番組でも、画面の大きさで集中具合に差が出たのは驚きです。
大画面で流れるニュースは、映像も迫力が大きすぎたのでしょう。iPadで映し出される映像には集中しすぎることなく、画面を見ていても親の声もちゃんと通るのです。
その息子が5年生になった時、iPadの調子が悪くなりました。
もうテレビをつけていても朝の身支度はちゃんとできるか?と本人とも相談してニュースを付けたところ
あら大丈夫!
時計を意識して行動できるじゃないですか。
自らテレビにキリをつけ、次の行動に移れるようになっていました。
よかったのはそれだけではありません。
息子自身が「テレビがついていると自分は動けなくなるタイプ」だと自覚できたこと。
寝坊した朝や旅行などで出発時間がイレギュラーな日には「今日は見てたら準備が間に合わない!」とテレビの前には行かなくなりました。
年齢を重ねたことも大きいと思いますが、自分はテレビを見ると支度ができないからやめておく、とよくない自分をコントロールしようとする姿に成長を感じました。
本人が自覚すると行動も変わることを体感した出来事です。