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地方教育は良いのか?

都市部から地方へ移住転職すると、地方における教育環境について本当によく質問される。そのほとんどは「地方の教育環境は良くない」前提での質問です。今回はこの地方×教育について、まとめてみます。

地方の教育環境の方が良い

まず結論。僕は地方の方が教育環境は良いと思っています。夫婦とも東京で働いた経験があり、都市部での育児経験はないけど比較出来る経験を持った上での考え。そして僕自身、「子供の教育的観点」であえて地方への移住転職を決めています。ではなぜその考えに至ったのかを話すために、まずは何を持って「教育」と言うのかの定義が必要なので整理します。

教育とは

大辞泉によると教育とは次の通りです。

教育
ある人間を望ましい姿に変化させるために、身心両面にわたって意図的計画的に働きかけること。知識啓発技能教授人間性涵養(かんよう)などを図りその人のもつ能力伸ばそう試みること。
学校教育によって身につけた成果 

大辞泉

僕なりに解釈すると次の2つです。
①知識や技能を伸ばすこと
②人間性の成長
この二点に関して、少なくとも小学校まで、もしくは中学校か高校まで(ここら辺は僕もまだ定かでない)は、教育的観点において、①より②の方が圧倒的に必要である、と考えています。

何故人間性の成長が重要か

①は言わば人にとって武器や道具といった類であり②はそれを操る人間そのものであるからです。②が良い状態でないと、①の力も発揮できないのです。人間性は幼少期の過ごし方でほとんどが決まるものであり、その成長のために欠かせないもの、それが「自然や人との触れ合い」だと個人的に信じています。
自然との触れ合いが日常的に行え、人間が聞くことの出来ない波長の音に溢れているのが地方で、お金と時間をかけないと自然との出会いが得られず、人間が聞こえる範囲の音に溢れているのが都市部です。人で言えば、例えば地方では一学級の人数が少ないことが多く、先生方もより生徒に向き合ってくれるし、道を歩けばご近所さんと当たり前に挨拶や会話が生まれ、人のぬくもりを感じる機会が本当に多いです。都市部では近所の知らない方と挨拶することすら億劫な時代です。ちなみに僕の子供の学校は一学級10人前後で、入学前から在校生が新入生の名前を覚えてくれていて、学校全員の誕生日が校内放送で流れたり、帰宅時には校長先生が一人一人の目を見て玄関で見送ってくれたりします。子供はこの環境の中で、人のぬくもりを感じ、感受性が豊かになっていくと思っています。
とは言え、一定の年齢以上(ここが僕もまだわかっていない)からは、①の知識や技能の習得が教育上より重要になってくるのは間違いないので、教育的観点では年齢が上がると都市部の方が良いというのも僕の持論です。また、ある教育される立場ではなく、アウトプットする立場になればもはや都市部だろうと地方だと何の差もない、と思っています。

地方の教育的メリット

以上と、最近感じたことも加えてメリットをまとめてみます。
・自然と触れ合える機会が圧倒的に多い
・人と向き合い触れ合える機会が圧倒的に多い
・社会的に良くない誘惑が少ない
→そもそも車ないと動けないので、深夜たむろなどほぼ存在しない笑
・モノやコトに溢れていないので、一つに打ちこめる時間的余裕がある

当然ながら比較メリットがあれば、比較デメリットもあります。最新鋭の施設やコトはあまりないし、選択肢の数も限られてきます。保守的な人が多い、という意見もあります。でもそれらを全て加味しても、上記メリットをより享受すべき幼少期においては、教育的観点で見ると都市部より地方の優れている、と思うわけです。
因みに我が家は、家の近くに散策出来る森があり、少し歩けば海があり、冬には車を30分走らせればスキーも出来て、散歩すると明らかにのんびりした空間を感じながら近所の方と気軽に挨拶して過ごせる場所にあります。春には近所でとれたよもぎを使ってパンを創り、その話を聞いた子供の友達が大量によもぎを玄関に置いてくれたりする、そんな環境です。

教育の考えは十人十色ですが、僕自身は教育的観点で地方に移住して良かったなと思っていますし、少しでも地方×教育についてご参考になれば幸いです。

#地方教育 #地方創生 #田舎 #教育 #自然 #地方から世界へ


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