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バリオンステッチのコツ、お伝えします

こんにちは、ちいさなかべかざりです。
10月が始まりましたね。
今年も残すところ3ヶ月、今月末頃には“いつ雪が降るんだろう...”とそわそわして過ごしているんだろうなあ。

今週のnoteはバリオンステッチのコツについて更新します!

1.バリオンステッチとは

バリオンステッチとは...簡単に言うと、針に巻き付けた糸を引き抜いて刺し進めるステッチです。
コイル状に巻かれた糸の立体感が楽しめるため、お花のモチーフで見かけることが多い気がします。

コイル状の糸が真っ直ぐの状態のものをバリオンステッチ、花びらのように丸く窄まっているものをバリオンリングステッチ・バリオンデージーステッチなどと呼ぶそう。
一般に販売されている刺繍の基礎を学べる本の一部では、バリオンではなくブリオンと表記されているものもありました。
わたしは、形に関わらず針に糸を巻きつけるステッチはまとめてバリオンステッチと呼んでいます。

金木犀のブローチや花かんむりのブローチなど、ちいさなかべかざりの刺繍作品にも時々登場しているステッチです。

2.バリオンステッチのコツ

金木犀のブローチの仕立て方を例に、バリオンステッチのコツをお伝えしていこうと思います。

① 裏から表へ針を通す
規則正しいステッチのガイドになるよう、まずは先に花芯部分のビーズをしっかりと縫い付けます。
ビーズの四方に花びらが広がるよう、針を刺す位置を調整して裏から表へ針を通します。
この時、糸を何本取りにするかでバリオンのボリュームや印象が大きく変わります
作品に合わせてお好みの本数を決めてみてくださいね。

② 生地を1〜2mmすくう
①で針を通した部分に戻るように、生地を1〜2mmすくいます
この時すくう部分をビーズにぴったりと沿わせることで、花びら4枚を刺し終えた時に綺麗なお花の形に仕上がります。

③人差し指の腹を支えにして針に糸を巻きつける
生地と針の間に人差し指を添えて
、一定の力具合で針に糸をぐるぐると巻きつけます。
ここは回数を重ねることで感覚が掴めるのかな...?と思うのですが、糸はあまり引っ張らずに、ただぐるぐると巻きつけるように意識してみると良いと思います。

・巻きがきつすぎた場合
→針の頭がぐるぐる巻かれた糸の中を抜けられず、針が通らない
→ボリュームがなく、細いバリオンになってしまう

・巻きがゆるすぎた場合
→針を通す際に糸の締まり具合に差が出てでこぼこのバリオンになってしまう
→バリオンの大きさが揃わず全体の印象がまとまらない

人差し指を添えることで糸を巻きつける際に隙間が空いたり糸同士が重なりでこぼこになってしまう...などの小さな躓きを減らすことができます。

また、糸を何回巻きつけるかによって仕上がりの印象が大きく変わります
仕上げたい作品の全体の雰囲気・大きさだったり、好みがあるかと思いますので何度か試してみてくださいね。

<< たいせつ!! >>
④ 巻きつけた糸を親指の腹でおさえたまま針をゆっくり抜く
バリオンステッチを用いた作品づくりの最難関、“糸をぐるぐると巻きつけた針をどうやって抜いたら良いのか...”
わたしは初め、親指の爪でバリオンの部分をおさえていました
爪でおさえるといくつか問題があって、例えば
・針を引き抜く衝撃でおさえていた指が外れてしまう
・おさえる位置を間違うとバリオンに爪の痕がついてしまう
・最後まで綺麗に糸を引き抜けない etc...
上手くいく時とそうでない時の差がありすぎて、作品の仕上がりにも影響してしまうなあ...と思い悩んでいました。

爪でおさえると糸がどのような状態かが見えやすいので上手くいくのかな?と思っていたのですが、糸を引き抜く瞬間の安定感は劣る...
そこで、糸は全く見えなくなってしまうけれど親指の腹で糸全体をおさえてみることに。
ギューっと引っ張り続けると、糸の輪がどんどん小さくなってバリオン部分が全く見えなくなってしまうのですがこれがわたしには合っているなあと感じました。

⑤輪の部分がなくなるまで糸を引きつづける
親指の腹でおさえつづけたまま、輪がなくなるまで糸をひきます。
この時、生地(または刺繍枠)を回転させてバリオンの終点部分に向かってゆっくりと糸を引きつづけます
この生地回転させることも大切なポイント。
仕上がりが大きく変わるのでぜひ試してみてくださいね。
輪を最後まで引ききったら、①で針を通した穴のすぐ隣から針を裏に通して完成です。
①〜⑤を繰り返してお花の形を完成させます。

3.バリオンステッチ用の針を使ってみる

刺繍作品にバリオンステッチを用いる場合、針を変えてみることも大切なポイント。

通常、刺繍の針は針先から頭に向かって少しずつ針が太くなっていきます。
バリオンステッチ針は針の太さが一定で引き抜く際に余計な力を加えずに引き抜くことが可能です。
刺繍針では難しいなと感じたら、バリオン針を使ってみるのも良いかもしれませんね。

以上がバリオンステッチのコツです。
刺繍のステッチや刺し方、用いる道具には個人差がありそれぞれ違うことも刺繍の良さのひとつ。
もしも上手くいかずに困っている...という方がいらしたら少しでもお役に立てたら幸いです。

それでは今回はこの辺で。
次回の更新は10月8日(金)を予定しています。

よろしければまたふらりと覗きにきてくださいね。

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