ドイツ、ロックダウン解除へ、ワクチンの話

5月21日、連邦保健相シュパーンとロバート・コッホ・インスティテュート所長ヴィーラ―は合同の定例記者会見で、ドイツのコロナ感染第三波が終わったと発表しました。

5月に入ってからドイツの新規感染者数は減少し、『7日間指数』(直近7日間の人口10万人あたりの新規感染者数)が5月23日現在、連邦全体で64となっています。

指数が7日間連続で100を切ると、制限付きで商店が開き、レストラン、カフェの戸外営業も可能になります。
ただ『Click & Meet』という事前予約も必要です。
その次の解除段階へ進む指数は50です。

訪問する側は基本的に以下のことを証明しなければなりません。

・ワクチン接種を2回終了してから2週間以上経過していること

・24時間以内のコロナ検査が陰性であること(コロナ抗原検査は最低週1回、検査センターや薬局で、無料で受けられます)

・コロナに罹患して全快したこと


まだまだ制限はありますが、7カ月間にわたるロックダウンという、暗くて長いトンネルの出口が見えてきました。

ところで、この感染者数減少に大きく寄与しているのがワクチン接種の増加です。
今日現在で、全人口の40%が少なくとも1回の接種を終えたそうです(ロバート・コッホ・インスティテュートの統計)。

シュパーン連邦保健相は8月末までには12〜18才にもワクチン供給がいきわたる、としていますが、現在、この年齢層の接種はまだ認可されていません。

ところで、ドイツにおける「最大人気」のワクチンはファイザー/バイオンテック社のワクチンです。ファイザーのみ記載しているメディアもありますが、開発はドイツのマインツに本社をおく「バイオンテック社」です。
ちなみに「ビオンテック」と表記するメディアもありますが、「バイオンテック」が正しい表記です。

またワクチン名は『Comirnaty』と言います。
ワクチン接種証明パスにはこのComirnatyというシールが貼られるのですが、ファイザー/バイオンテックという表記がないので、混乱する人もいるようです。

バイオンテックのワクチン開発者とファイザーの関係については以前の私の投稿をご覧ください。→

https://note.com/chihomikishi/n/na673716d4aee

https://note.com/chihomikishi/n/n6c3c1b7a3f19

ところで、EU圏内でもワクチン接種が進み、EUは統一的なデジタル・ワクチン・パス導入について意見の一致をみました。

現在は旧来の黄色の紙のワクチン・パスに、コロナ・ワクチン接種も記録されています。
ただ、この紙のパスはすでに偽造も摘発されています。
デジタル化にあたっては個人情報保護の問題など、詳細については今後の課題となっています。

ドイツの予防接種とワクチン接種パスについては私の以下の投稿をどうぞ→
https://note.com/chihomikishi/n/nca9e82bad333


せっかく戸外営業が始められるのに、寒さが続いています。
4月の寒さは44年ぶりだったそうで、それに続き5月もよくありません。

珍しく晴れた日、営業ができないカフェやレストランの前にはテーブルやいすが積み上げられていました。

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指数が下がり始め、これまで戸外営業していなかったところも戸外での営業準備を始めています。でも寒い・・・

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でも、もうあと一息です。

FOTO:Kishi

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