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コンサート:エッダ・モーザーのマスタークラスの参加者によるコンサート、リヒャルト・シュトラウス・ターゲ2024、Richard-Strauss-Tage 2024, Meisterkurs 08.06.24., Kongresshaus, Konzertsaal Richard Strauss, Garmisch-Partenkirchen

ドイツ南部のガルミッシュ=パルテンキルヘンでは『リヒャルト・シュトラウス・ターゲ2024』が開催中です(6月1〜11日)。

今年はR.シュトラウスの生誕160年、没後75年です。

このフェスティヴァルのプログラムのひとつ、エッダ・モーザーのマスタークラス参加者による発表コンサートを聴きました。

ホールはコングレスハウス、リヒャルト・シュトラウス・コンサートホールです。

参加者は女声歌手4人。プログラムです。

終わってから。

花束を手にするのはモーザー。さすがにどこにいても大歌手のオーラが漂います。
左はリヒャルト・シュトラウス・インスティテュート所長兼この音楽祭の芸術監督Dr.Dominik Šedivý

エッダ・モーザーはドイツを代表する歌手で、世界的歌手、日本でも有名です。
今年85歳。
レッスンはとても、とても厳しいことで有名です。

コンサート前、隣に座ったご婦人から声をかけられました(相変わらず、よく声をかけられます)。多分80歳を超えてる彼女は「これまで多くのマスターコースを見てきたけれど、モーザーほど厳しい先生はいない。それに、とにかく言葉使いがすごいのよ。『バカ』とか『間抜け』とか平気で使うの。それに服装にまで厳しいの。おへそが出るような服を着てきた生徒には『何のための格好?泳ぎに来たの?どこに来たと思ってるの?』と、これまたすごい勢いなのよ、ファッションなのにねぇ・・・」とため息をついていました。

実はずっと前、私も似たような経験があります(レッスンではありません!)。

日本の知り合いの知り合いの知り合いくらいの方から、モーザー先生のレッスンを受けたいという熱心なお願いがあり、断りきれずに依頼したことがありました。
レッスンが終わった夕方、モーザーから電話がありました。

「あなた、あの人の歌、聴いたことあるの?それにドイツ語もひどい。10個くらいの専門用語でいいから、勉強してこなければ(これは優しい!)・・・
あのレベル、もう2度とよこさないで!時間と労力の無駄よ、私にとっても、あの人にとっても、そして、あなたにとってもね!」

いや、さすがに縮みあがりましたが、ごもっとも。

さて、この日、コンサート前にモーザーの挨拶がありました。
「一人の歌手のレッスンには少なくとも3年かかります。短期間のマスタークラスで何ができるというわけではありませんが、力を尽くしました・・4人の中で、場合によってはキャリアを築ける人がいるかもしれません」

『場合によっては・・・かもしれません』というのもすごい。
『良い未来をお祈りします』とかで良いのではと思うのですが・・・。

でも、モーザー先生、厳しいけれど、正直。こんな先生がいるというのはやはり財産です。

ところで、この音楽祭、1989年に始まりました。下記サイトは『2023』になっていますが、『2024』です。

R.シュトラウスが40年を過ごし、亡くなったヴィラがあります。
このヴィラで《エレクトラ》以降、ほとんどの作品を作曲しました。

しかしどこもそうですが、このフェスティヴァル、寄付を募っています。
以下は賛助会員を募るパンフレット(ドイツ語)。

FOTO:(c)Kishi


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