BRSO musica viva 23.06.23 コンサートの記録:バイエルン放送響 現代音楽シリーズ 『musica viva』 (ミュンヘン・ヘァクレスザール)
バイエルン放送響の現代音楽シリーズ 『musica viva』今シーズン最後のコンサートを聴きました。
プログラムは「オール・ラッヘンマン」です。
現代音楽なのに(!)、とにかくお客がよく入り、客席は熱気に満ちています。
3曲目の《My Melodies》は musica viva の委嘱によるもので、この日が改訂版の世界初演でした。
指揮者エトヴェシュとトリオ・レシェルシェがキャンセルしてしまいました。
指揮者はマティアス・ヘルマンに、そして最初の曲は急遽、2本のギターのための《Caldwell für Salut》に変更になりました。
2曲目は《Got Lost》(2007/08)。
ソプラノは角田祐子、ピアノはピエール=ローラン・エマールです。
28分かかるのですが、次に何が起きるのかワクワク、長さを感じさせません。
一方で、フォームがはっきりしているので、現代音楽にありがちな「迷子感」がありません。
角田祐子も音響の難しいホールなのにそれをものともせず、弱音から高音の強音までよく通る歌唱でした。
舌打ちをしたり、頬を叩いたりもするのですが、終わったら、みんな大喝采。
直後の休憩では多くの人が彼女の真似をしていました。
日本の音楽ファンに話したら、最近の日本ではこんなプログラムはないそうです。
もっとも、歌手とピアノの「リーダー・アーベント」もほとんどない。客が入らないから、というのが理由だそうです・・・。
さて、エマールは現代作品もとても上手い。あの集中力とスリリングさ、神がかった感じも受けるくらいです。
ちなみに、2年前にはこんなリサイタルも聴きました。
後半の世界初演終了後。
バイエルン放送響のホルン・メンバー8人が一列目にいます。
終演後、ステージの上で写真を撮るホルン・メンバーの近くで、若者たち(右)も写真を撮っています。
コンサート後、近くのビアホールで打ち上げがありました。
中央右寄り、白いシャツを着て下を向いているのはラッヘンマン。
最も左の白いシャツはバイエルン放送響のオーケストラ・マネージャーのポント、その横はエマール。
他に、ニケ・ワーグナー夫妻、ケルン・フィルハルモニー支配人ランゲフォールト、作曲家ペーター・ルジチカなど、錚々たるメンバーが揃いました。
そしてガラス扉の向こうにはバイエルン州立オペラ音楽総監督ユロフスキが(白い上着)。ユロフスキは偶然同じ店に来たようでしたが、後で合流しました。
私がそろそろお開きかな、と思ってレストランを後にしたのももう12時半近く。
いつも思うのですが、みんなすごい体力です。
そして話が続く、続く。
別れの挨拶をするために席を立ってそれから1時間というのも珍しくありません。
とても良い夏の夜でした。
FOTO:©️Kishi
以下はバイエルン放送響、Musica Viva から提供された写真です。
©️BR/Astrid Ackermann
まず最初の曲。
角田とエマール。
後半。
8人のホルン、指揮者と一緒に。左から三人目がラッヘンマン。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
カルチャー・コンサルティングについてのお尋ね、ご連絡は以下までどうぞ。
Kishi Culture & Media Consulting Companie UG
代表:来住 千保美(Chihomi Kishi)
info@kcmc-music.com
ご興味のある方は以下の投稿をご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?