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土地に根付いた郷土料理から感じる、生きるために食べる贅沢。

今年1番の低気圧が日本海側から訪れていた週末、岐阜県の寒冷地”石徹白”では猛雪。名古屋から2時間かからずに、こんな雪景色に深入って行けるのかと驚きました。そこで頂いた郷土料理がまた美味しい。くるくる寿司やイタリアンレストランが大好きな子ども達もぺろりといただきました。「田舎の人は良いもの食べてるってほんとだね。」とさえ、言っていたほど。

保存食として作られた郷土料理でしたが、なぜこんなに美味しく感じたのでしょう。

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鹿肉の肉じゃが、山芋のだし巻き風、かぶらのお漬物、白菜の肉付け、ニシンのなれ寿司などなど。食べ慣れないものが多い中、どれもこれも大切に作られていることが言われなくても分かります。雪深い寒冷地では、食材を大切に保存しておく必要があります。大根や白菜、そのまま保存に向かない野菜達はお漬物や、メインのおかずになるよう工夫されています。漬けておいた野菜達を、少しづつ少しづつ大切にご飯と一緒にいただく食卓。そのために、家族が冬を越すために必要な量を準備しておくんでしょう。必要以上に食べない。生きるためにいただく食卓は、本当に豊かに感じました。

買うという行為と、食べすぎるという日常が当たり前な私たちには衝撃的に感じた美味しさでした。今や飾りになってしまった、料理の添え物の葉っぱたちがどんな役割を持っていたか、改めて考えさせられた旅の料理でした。



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