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もう一度食べたいと胸を焦がす

2019.5.4

昨日引いたおみくじ。チャンスを逃すと転落しちゃうなんて、とってもカイジ的な状況でつらい。

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運動をしようとおもった。チョコミントを食べ過ぎたのか、仕事で佐世保バーガーを食べ過ぎたのか、どうやら太ってしまったようだ。

振り返ってみると、食べた後の身体へのフォローが全くない。動いて摂取したカロリーを消費しようなんて気持ちが微塵もなく、悠々と座り仕事や子との昼寝に興じているのである。一応家事はしているが、もちろんそれは消費の手伝いにはなっていないのである。

それに加え、あともうひとつ運動をせねばという理由があった。背中が、鉄板が入っているかのように硬いのだ。子と床に並んで、同じポージングをするという遊びをやったとき、うつぶせになり、二の腕だけで上体を起こすポーズがまったくといっていいほど出来なかった。思わず情けない笑いが出てしまった。

そういうわけで、毎日の生活に腹筋背筋と、座り仕事のときに太ももでペットボトルを強く挟むというタスクを課した。ちなみに腹筋背筋のときは、カウントとともに子と目をあわせ変顔をする。子も笑わせられて一石二鳥だ。ながら運動に励む主婦。とても主婦っぽい。

昼食に佐世保バーガーを食べるために子と出かけた。半分仕事も兼ねている。なんだかんだでバーガーが好きなのかもしれないとおもう。駐車場には他県ナンバーもぞろぞろで、待ち時間は40分だった。ゴールデンウィーク様様だ。

この日は、山縣町にある小料理屋「かん田」に家族で食事をしに行くことになっていた。予約していた時間に間に合うように、子とお義母さんとタクシーで行く。お義母さんは、一重のきものを着ていた。黒とグリーンの素敵な柄だ。夫は職場から徒歩でやってきた。会議を30分で終わらせたらしい。

ビールから始めて、日本酒と飲み進めた。偶然にも酒瓶に親友の名前を見つける。

何度も言うがここの料理はうまい。滅多に「美味い」と言わない夫がものすごく連発しながら感動するほどだし、お義母さんがとにかく皿を褒める。皿もなんかすごいのだ。

今回はお客さんが少ない時間帯で予約して、ご好意でベビーカーも入れさせてもらえた。なかなか見ない絵面である。

そしてわたしは、身も心も「千と千尋の神隠し」に登場するパパやママのように、美味い料理をむさぼるのである。

木の芽と山椒、たけのこ。春。

鮎の開き。錫でできたお猪口は重くて冷たくてさわり心地が最高だ。

タコの吸盤を愛でる刺身。身が太いイサキの炙り。ライムをしぼって塩かポン酢で。

ちなみに「これは神のしわざ」と驚愕したのが、生の鯨の刺身だった。馬刺しと大トロの中間のような、という表現しかできないのだが、そのどちらの良いところを併せ持っている逸品だ。これまでの鯨肉の概念があ~れ~と大きく覆されてしまった。「また逢いたい」と料理に胸を焦がすことになるとは思ってもいなかった。結構長い時間滞在してしまったのと、子の調子のことも考えて帰路につく。

これはたぶん立派な牛肉だけど、毎晩寝る前にこの写真を見て幸せを噛み締めようとおもう

「旅と猫と」に立ち寄る。店主さんは相変わらずお綺麗だった。

ゴールデンウィークの中日だったからか、街がぬるま湯のように穏やかだなぁと酔っ払った頭で感じた。家に帰り、子を寝かしつけてから、着の身着のままベッドに入り込む。くつ下を脱いでポンポン投げると、「たまにそういうとこあって良いよね」と夫に言われニヤリとした。

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