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ドラマ「仁」完結編タイムスリップと胎児様腫瘍のナゾ

ここ最近、Paraviという昔のドラマなどがみれるサービスで、2009年と2011年に放送されていたドラマ「仁」を観ていました。

漫画が原作となったドラマですが、あらすじとしては、脳外科医の南方仁が江戸時代にタイムスリップして、江戸の人たちを現代医療で病や怪我から救う、みたいな話です。
で、このドラマの最初に出てくる胎児の形をした腫瘍があるのですが、それが一体何なのか、最終回まで明らかにならないんですね。
今日、最終回を見終わったのですが、ちょっと理解が難しくてややこしく、モヤモヤするため、文章でまとめることでスッキリしよう!という自己満足企画です。
仁を観て、私のようにモヤモヤしてしまった人のお役に立てれば幸いです。
完全にネタバレになるので、ネタバレしたくない人はこの先は読まないでくださいね!

タイムスリップの謎について

主人公の南方仁は、前編の第1話で、ある男の手術をした後に江戸時代にタイムスリップします。そしてドラマの後半で、自分が手術をしたその男が自分自身であるということに気付きます。
同じ人が2人いる、何かがおかしいですね。
これは、タイムスリップで引き起こされる、「パラレルワールド」が原因だと想定されます。
最終回のときに、仁の同僚がホワイトボードを使って説明するのですが、実は世界は、地層のように、違う時間軸がいくつも存在しているということです。
その世界は、似ているけれどもちょっとずつ違うらしいです。

下の図を見てください。

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A、B、Cという世界があるとすると、江戸時代にいた仁(黄色)は、現代にタイムスリップし、怪我を負って病院に運ばれてきます。現代にいた仁(ピンク)が2009年に、Aの仁(黄色)を手術します。そして、仁(ピンク)はタイムスリップしてBの世界の江戸時代に行きます(Bの世界で起きていることがこのドラマのストーリー)。Bの世界にタイムスリップした仁(ピンク)は、同じ時間軸にあるBの世界の現代に戻ってきて、元々Bの世界にいた仁(青)による手術を受けます。
つまり、江戸にタイムスリップするときには、時間軸がずれた世界に行きますが、江戸から現代にタイムスリップときには同じ時間軸の世界に戻っているということです。
なぜかというと、最終回で仁は、江戸に行ったときに自分が作った「仁友堂」が歴史の本に残っていることを確認し、江戸で出会った橘咲は医者になって医院を開設していたという事実があったからです。さらに、江戸時代で仁が龍馬に教えた「保険」の制度は、老人は無料で医療が受けられるなど、現代の私たちが知っている保険よりも進歩したものになっていました。
B世界の江戸時代にいたときの仁が歴史を変えて、同じ世界の現代に戻ってきた仁がそれを自分自身で確認したということです。
しかし、歴史の本では仁の存在は人々の記憶から消されていました。おそらく、タイムスリップした人間はその瞬間からいなかった事になるのだと思います。
Aの世界からBの世界に行った南方仁は、その世界で元いた世界とはちょっと違った人生を生きることになります。Aの世界では失敗してしまった恋人、未来(Bの世界では橘家の子孫になっている)の手術を自分がやるというシーンで最終回が終わります。
しかし、一方で、ドラマの主人公となっている仁を手術したもう一人の仁先生はまた違うCの世界にタイムスリップして行きました。タイムスリップした後は、手術をした仁先生の存在は消されていました。
南方仁は、そのループを繰り返すという運命にあるのだと思います。

胎児様腫瘍の謎について

第1話で、南方仁が自分を手術したときに、胎児の形をした腫瘍が取り出されました。これは、物語の中で何度も出てきています。
そもそも胎児用腫瘍が仁の頭の中にあった原因として、最終回で「バニシングツインではないか」という解説がありました。
バニシングツインとは、生まれるときに元々双子だった胎児が何らかの原因でもう一方の胎児に吸収されてしまい、胎児が1人になってしまうという現象です。残った胎児は、脳に障害が起きるということがあるそうです。
仁は、このバニシングツインの残った方の胎児で生まれてきて、2009年の怪我の手術でたまたまその腫瘍が発見されて取り出すことになります。
しかし、手術する方の仁(ドラマの主人公)も同時にその腫瘍を抱えており、腫瘍を抱えたまま江戸時代にタイムスリップするということです。

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腫瘍を抱えたままタイムスリップしたので、江戸時代の仁は頻繁に頭痛が起こります。
物語の後半に、坂本龍馬が暗殺されたときに仁は龍馬の血を浴びます。その血が、仁の目に入り、脳にいた胎児様腫瘍と結びつきます。
それが原因で、龍馬が死んだ後、脳の中から龍馬の声が聞こえるようになったということです。
んで、現代に戻ってきてその腫瘍を取り出すわけですが、そこにはまだ龍馬の血が残っているので、タイムスリップするときに龍馬の声で「戻るぜよ、あん世界に」が聞こえた、ということになります。

文章と図で整理してだいぶスッキリしました!本当にこれが正しい解釈かは分かりませんが、自分的には納得しました。

ドラマ「仁」を観て感じたこと

最後に、簡単に感想を。
仁は、手術のシーンとか、歴史の史実に基づいてストーリーが展開していく感じがすごく作り込まれてるなぁと感じました。
ドラマには、「坂本龍馬」「勝海舟」「西郷隆盛」といった人物が出てきます。私はあまり日本史をちゃんと勉強していなかったので、名前は知っていても実際にこの人たちが何をしたのかというのをほとんど知らないということに気付き、また同時に興味が湧いてきました。
幕末は、すごく殺伐としていた様子が描かれているのですが、この時代があったからこそ今があるんだよなぁと。
実際に、殺伐とした幕末を乗り越えた後の明治の人たちが今の日本の基礎を作っているわけですから。日本に株式会社を作った渋沢栄一さんも、江戸から明治を生きた人ですしね。

ドラマでは、人が死ぬまたは死にそうになるシーンが何回も出てきて、ストーリーが毎回毎回すごく深いテーマで描かれています。
そして、タイムスリップしたからこそ起こる仁の心の葛藤が素直に描かれているので自然と感情移入することができました。
すごくおすすめのドラマです!
観たい人は、 Paraviの無料お試し期間で観れると思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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