恋愛ラプソディ💋11
俺は途方に暮れていた。
古い車でもないよりはマシ。なのにぶつけてしまい最悪な事になってしまう。修理に出すつもりだったけど買った金額より修理代が高くなると言われ車よりへこんでいた。
会社へは家が通り道だったよっちゃんが一緒に乗せてくれてる。あまりにも落ち込んでたら無口なよっちゃんが心配して話しかけてくれた。
「…大丈夫?」
「……はい。なんかすんません」
誕生日にデートする約束をしてたのに車がない。チカの車でもいいけどなんか違う。マサトの車は運転出来ない。アキに貸してくれと頼んだら事故るから嫌だとぬかしやがる。チカを乗せて何処か行きたかったけど諦めるしかなかった。
「…車……あるよ」
「…はい……ハイっ?」
よっちゃんは苦笑いしながら話を続ける。
「30万でY30売ってくれる人いるけど買う?」
「買います!……Y30って何ですか?」
どんな車かわからないのに買うとか言ってる俺によっちゃんが不安気に聞いた。
「グ…グロリアワゴン。お金は大丈夫?」
「ないです!!…分割でお願い出来ます?」
「む…無理ッ」
即答される。
「お金ないです…。でも車欲しいです。なんとかなりませんか・・ちゃんと払いますんで……そうだ、保証人になってもらえませんか?・・・お願いします!!」
「無理ッ」
「そこを何とか頼んますッ!!」
「む、無理ッ」
諦めて落ち込む事にした。
「…ちゃんと払える?」
「ハイっ!!」
人生で一番いい返事だった。
何と車代をよっちゃんが建て替えてくれる事になった。最高すぎる。絶対に迷惑はかけれない。精一杯の誠意を見せなきゃいけない。
「10万の3回払いでいい?」
「5万の6回払いでお願い出来ますか・・・」
誠意は見せれなかった。よっちゃんには感謝しかない。借金は増えたけどチカとのデートは完璧だ。事故しないように気をつけよう。
次回
『俺の愛車はY30
ハッピーバースデー流星くん』
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