咲花

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【フォロバ100】役立つ情報は一切ございませんが暇つぶしにどうですか?小説風な作品を好き勝手に書いていきます。過去・現在・未来のシチュエーション。フィクション・ノンフィクション・ご都合主義・そんな世界にあなたもスリップしませんか?

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  • オンラインカジノは密の味🍯

    オンラインカジノにハマった青年の物語。結婚してマイホームも購入し順風満帆かに思えた青年だったが、数年ぶりに連絡がきた友人がきっかけで、ギャンブルの甘い誘惑に魅せられ欲望の渦に飲み込まれていってしまう。

  • タイムチェリー

    平凡な男に訪れた奇跡のような物語。 孤独なまま三十歳の誕生日を迎え愛する人とも巡り会えぬまま死ぬ、そう思って生きていた古城波瑠。 建設現場で働く波瑠は同僚たちに馬鹿にされ無視される毎日を送っていた。 いつも嫌な仕事を押し付けられていたある日の事だ。 波瑠は大雨の日に地上ハメートルほどの仮設足場から転落してしまう。 数日後、目を覚ました波瑠は奇跡的に生きていた。 現実の世界ではなく過去の世界で…。 まさかのタイムリープなのかそれとも…。

最近の記事

タイムチェリー

 俺の名前は古城波瑠(こじょうはる)。平凡にも及ばない人生をだらだらと過ごし気がつけばもう三十歳だ。三十代って大人なイメージだったけど十代の頃と頭の中は何も変わらない。見た目が変わるだけで年齢なんてただの数字だって事に気づいた。  人に誇れるようなものも何もない俺は彼女いない歴が年齢で結婚もおそらく出来ないだろう。高校を中退してからは働いたり働かなかったりで仕事も長続きしなかった。いまだに生活を繋ぐので精一杯だ。  半年ほど前から小さな建設会社で正社員として採用され働いて

    • オンラインカジノは蜜の味🍯9

       パチンコ屋のイベントに有給を取って朝から並んだり、仕事帰りにコツコツと勝ったり負けたりして積み上げたへそくりの五十万。そう、三か月かけて貯めた金は三日で溶けて無くなった。私は悔しくて感情が抑えきれなかった。悔しくて悔しくて堪らない。嗚呼……嗚呼ぁ…。 「……ぁぁぁあああああああああああああーー!!絶対に許さん!!ぁあああああああああああーー絶っっ対に許さぁあんぞぉおおおおおーー!!」  悔しさのあまり車の中でハンドルをぶっ叩き叫んだ。・・・数秒後、全力で叫んだ私は喉と拳

      • オンラインカジノは密の味🍯8

         青木とのミーティングを終えやる気に満ち溢れていた。まだ資金はある、終わっちゃいない。私はやれば簡単に十万くらいは増やせるくらいに思っていた。問題はどうやるかだけだ。少しばかり考えてコツコツともう一度百万を目指す事にした。考えてるつもりで結局ただやりたいだけだった。  以前勤めていた会社の上司に言われた事がある。景気が良い悪いなんて貧乏人には関係無い。好景気の時に行動に移せる資金も無いような貧乏人に景気がどうのこうの関係ねえから。そう言われた私はごもっともでございますと思っ

        • 恋愛ラプソディ💋16

           チックタック…  時計の針の音だけが聞こえていた。  誕生日なんてどうでもいいけどチカが元気ないのがツラい。どうしたものか考えた結果まったくいいアイデアが浮かばなかった。そんな時は一休さんのように慌てない慌てないひと休みひと休み。  してる時だった。 「おりゅう!何で黙ってるの? おりゅうが聞いたから答えたんだからねー(笑)」  おりゅうって誰?  チカが酔っ払いになっている。 「いや、、、なんかゴメン」 「ん…あの〜・・・チカとおりゅうってなに?」  な

        タイムチェリー

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        • オンラインカジノは密の味🍯
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        • タイムチェリー
          1本

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          恋愛ラプソディ💋15

           帰り道。  ご飯を食べてからコンビニでお酒を買って旅館に戻った。部屋に戻ると二つ敷かれた布団の上に着替えが置いてある。そんなシチュエーションにロマンティックが止まらない。 「流星、プレゼントあげる」  チカがバックから取り出し渡してくれたのは包装紙に包まれた薄いものと小さな箱で開けてみるとCDとピアスだった。 「あっスピッツのCDじゃん!…っと、あーコレ!チカと同じやつー」  一つはデートの時に立ち寄ったTSUTAYAで一緒に試聴したCDだ。ヴィジュアル系バンドの

          恋愛ラプソディ💋15

          恋愛ラプソディ💋14

          「どうしたの?」 「あっ…そろそろ温泉でも行こうかなって…」  窓辺にある椅子にすわり花火を見てるチカ。声をかけようとしたけど横顔を見てたら思わず見とれてしまった。 「うん、行こ」  チカが笑顔を見せ立ち上がる。  今まで女の子と接する事が無かったせいで気を使いすぎてしまう自分が嫌だった。  宿屋の人に聞いたらちょっと歩くけどおすすめの温泉があるみたいなのでそこに向かう事に。場所はすぐにわかった。案内図を見て中に入ると禿げたおじいがいたので話しかける。 「こんば

          恋愛ラプソディ💋14

          恋愛ラプソディ💋13

           パラパラとタイミングよく降り出した雨もすぐに上がった。  チカの手を引いて砂浜へ向かう。  繋いだ手をポケットに入れて海岸を歩いたり海を見ていたらいつしか暗くなってきた。 「寒かったーじぁそろそろ行こっか」  車に戻ってチカに言うと 「流星つかれたでしょ?運転していいなら変わろっか?わたし運転するから帰りは寝てきなよ」  この世界線は恋愛RPGかもしれない。くたびれてる俺に回復の呪文を唱えるチカ。その言葉で流星くんのHPは回復。でもMPも回復しなきゃ心配だ。俺は

          恋愛ラプソディ💋13

          オンラインカジノは密の味🍯7

           手慣れた感じでカジノサイトを開いた青木。私は見慣れない水色の画面を見て問いかけた。『何か違うのかい?』『これはベラです。パイザもいいけどやっぱり$の方が慣れてるから、最近はここでコイン消化と合わせてヴィーナスのポイント稼ぎしてますね』やってる人なら普通に会話が理解できると思うけどやり始めたばかりの私には宇宙人の会話に聞こえた。  まずベラとはベラジョンカジノとゆうサイト。パイザは教えてもらいやっていたカジノサイト。パチンコに例えるなら色んなカジノサイトは色んなパチンコ屋み

          オンラインカジノは密の味🍯7

          恋愛ラプソディ💋12

           22歳の誕生日。  チカは店の休みに有休を繋げ連休を取ってくれた。加藤さんに嫌味言われる〜って気にしてたけど俺にはどうする事も出来ない。  約束の時間はお昼。夜勤明けだったのでシャワーだけ浴びてチカが来るまで寝る事にした。寝不足で運転して事故る訳にはいかない。チカに運転させて寝るなんて事も絶対に出来ない。つまり俺が寝るしかないと思い仮眠した。  ふと目が覚めるとチカが来ていた。テーブルの上に小さな瓶を並べて暇そうにマニキュアを塗っている。てか部屋がキレイに片付いてるし

          恋愛ラプソディ💋12

          恋愛ラプソディ💋11

           俺は途方に暮れていた。  古い車でもないよりはマシ。なのにぶつけてしまい最悪な事になってしまう。修理に出すつもりだったけど買った金額より修理代が高くなると言われ車よりへこんでいた。  会社へは家が通り道だったよっちゃんが一緒に乗せてくれてる。あまりにも落ち込んでたら無口なよっちゃんが心配して話しかけてくれた。 「…大丈夫?」 「……はい。なんかすんません」  誕生日にデートする約束をしてたのに車がない。チカの車でもいいけどなんか違う。マサトの車は運転出来ない。アキ

          恋愛ラプソディ💋11

          オンラインカジノは密の味🍯6

           公園の駐車場で呆然としていた。なんてこった。昨日あんなに頑張って増やしたのに…。今日だって仕事休んでまで頑張ったのに…。取り敢えずあの男に連絡だ。昨日、百万円まで増やした事と今日は仕事を休み百万円を溶かした事を青木に報告した。  すると程なくして電話がかかって来た。『やっちゃいましたかー笑。やり過ぎましたね。資金管理しないとそうなっちゃいますよ。一日で百万って増えるスピードが早すぎます。そりゃ溶けますよ笑。逆に低額でコツコツ増やした百万円なら溶けないっす』  そんな事言

          オンラインカジノは密の味🍯6

          オンラインカジノは密の味🍯5

           二時間程だろうか。書斎で勝ち負けを繰り返す仕事を頑張った。そしてスマホに表示された残高は百万円を超えていた。オンカジあるあるの一つだと思うんだけどキリのいい数字を目指すとそれがきっかけで資金を減らしたりショートさせてしまう事がある。  64万から調子良く増えていき一気に20万近くぶち上げる事に成功するも80万付近で現状維持の揉まれ状態になってしまう。その後は連勝より連敗が先行する苦しい展開で資金を一気に減らす場面があった。当然ベット額が上がれば早く増える。つまり下振れしだ

          オンラインカジノは密の味🍯5

          オンラインカジノは密の味🍯4

           冷静になって考える事が出来たら勝ち逃げ出来たのかもしれない。しかしやればやるほど勝てるんじゃないかと勘違いしてしまった。気がつけばコンビニの駐車場で二時間以上もバカラに興じる。そしてビギナーズラックは止まらない。残高は64万にまで増えていた。  こうなってくるとビギナーの人はほぼ勘違いすると思う。もちろん私は取らぬ狸の皮算用を始めた。それは住宅ローンの返済だ。これ一か月もやれば一体いくら勝てるのか?ローンも直ぐに返済出来るぞ。そもそも税金はどうなる?副業として稼ぐ気まんま

          オンラインカジノは密の味🍯4

          オンラインカジノは密の味🍯3

           昼休みになりスマホを取り出すと今度こそは慎重にやってみようとの思いからか無意識のうちに罫線を見ながらルックする。ベットポイントも分かっていなかったのでルックに意味があったのかはわからないが私は昼休みの間やり続けた。  その結果、追金した二万円の残高が十四万円にまで増えていた。今思えばたまたま、本当にたまたまついていただけだろう。しかし私は勘違いする。私が何日もかけて稼ぐお金が楽しくゲームしながら稼ぐ事が出来る。しかも稼ぐスピードは何十倍以上だ。こうなるともう止まらない。

          オンラインカジノは密の味🍯3

          恋愛ラプソディ💋10

           毎日がホントに楽しかった。  自分に関わる全ての人に優しくしたい。こんな気持ちになれたのはチカのおかげだった。今なら何をやってもうまくいくような気がする。なんならアキの事も抱きしめたい。  そんな気持ちが顔に出ていたのかもしれない。 「そんなニコニコしてどうしたんですか。顔が気持ち悪いですよ、何かいい事でもあったんですか?」  不思議そうに聞くアキ。 「ん?べつに何も」  俺はそう言って携帯をチラチラさせた。 「ん!?プリクラですか?」 「あ〜これ?」  

          恋愛ラプソディ💋10

          オンラインカジノは密の味🍯2

           結婚して子供もいるのにクズな性分は変わらない。駄目人間で仕事も嫌だと思ったら辞める。妻に内緒でやってるパチスロも昔と違って刺激も見返りも少ない。あのパチンコ業界が輝いていた頃の刺激をオンラインカジノに求めていたのかもしれない。  外国の政府機関公認のライセンスを持っているカジノサイトで遊べば安心だと教えられた。最初の頃は説明されても警戒心もあって慎重だった。なんせ遊ぶ為には個人情報をしっかり登録して、入出金するにはクレジットカードの番号を顔写真付きで登録しなければならなか

          オンラインカジノは密の味🍯2