見出し画像

いろいろな施設の種類

こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。

 前回の記事の中で、社会的養護には子どもたちが生活する場所の形態により、児童養護施設や乳児院などの施設に入所して多数の子供と生活する「施設養護」と、里親やファミリーホームなどの、より一般的な家庭の形に近い環境で少人数で生活する「家庭養護」があることをお話しましたね。今回はその中の、「施設養護」についてお話したいと思います。


施設養護と施設の種類

施設養護は、施設に入所する形で子どもの生活を支援することを指します。施設は生活の場ですから、ここが子どもたちの寝食をともにする家となります。そして、施設には下記にあるように色々な種類があり、それぞれの特色があります。

施設画像

メジャーなのは乳児院と児童養護施設ですね。まず、それぞれの特徴をざっくり見ていきましょう。

乳児院

 乳児院は新生児からおおむね2歳頃までの乳幼児が生活しています。新生児の場合、生まれた病院から出生後数日で直接乳児院に入所するケースもあります。実は、制度的には(環境が整っており特別な事情がある場合には)就学前まで入所可能なのですが、同年代との関わりや成長発達を促す機会としては刺激が少ない環境であることが多いため、年中や年長時まで乳児院に入所しているケースは極まれです。

 乳児院は2019年度末現在、全国で140箇所、入所定員は3,857人となっています。乳児に対応できる保護所はありませんので、乳児院は緊急一時保護所の役割も担っています

 乳児院での子どもの生活は、保育所の未満児クラスの様子が近いと思います。寝る場所も日中過ごす場所も保育所というようなイメージです。

 乳児院で主に子どもの世話をする職員は、看護師もしくは保育士となっています。(なので、看護師さんも意外に多いんです)小さい赤ちゃんもいるので、職員は主に日勤・夜勤の交代勤務でずっとお世話をしています。

 乳児院から出ていくときですが、家族と一緒に暮らす場合は家庭に帰るか、母子生活支援施設に母親と移ることなどがあります。家族と住めない場合には、(親の承諾が取れれば)里親に委託するという選択肢をとることが多く、それらが無理な場合は児童養護施設に移るケースも多いです。


児童養護施設

 児童養護施設では、主に2歳から18歳までの子どもが入所し、生活しています。(法改正により、今では22歳まで期限を延長することが出ますが、そういうケースは少ないです)子どもたちは、施設を家として生活しており、学校や幼稚園などには施設から登校・登園します。日課もおおむね一般家庭と同じ感じです。

 よく、「児童養護施設」というと「障害児施設」や「養護学校」と間違えられることが多いですが、そうではなく、昔で言うところの孤児院をイメージしてもらうと近いと思います。児童養護施設は2019年度末で、全国605施設、定員は31,826人になります。一時保護の受け入れや、ショートステイ事業などをしている施設もあります。

 児童養護施設は、以前は10人以上の大勢が一箇所のホームで生活する、大舎制と呼ばれる体制が主流でした。しかし最近では、より一般家庭に近い環境で育てることを目指して、1つのホームの人数を少人数にする、小舎制という形に変わってきています。(1つのホームが1つの家庭とイメージしてください。) さらに、グループホームといって、地域の中に1軒屋を借り、6人程度の少人数で暮らす体制も増えています。

 児童養護施設で主に子どもたちのお世話をする職員は、保育士もしくは児童指導員、(社会福祉士など)になります。こちらも日勤・夜勤や宿直で交代にお世話をしています。(施設によっては住み込みなどのことろもあり)

 児童養護施設から出ていくときですが、乳児院同様に家庭に帰ったり、里親のものへ移ったりする場合もある一方で、おおむね18歳(主に高校を卒業する時)まで施設で生活し、そのまま自立を迎えるケースが多いです。施設から卒園する子どもたちは、一人暮らしや会社の寮・学生寮で生活したり家庭に帰る他で、自立を支えるための「自立援助ホーム」という施設を利用する場合もあります。


少し長くなってきたので、今回はここまでにします。次回は上図にあった、その他の施設の特徴についてお話したいと思います。

ざっくりでしたが、イメージは付きましたでしょうか? 施設での生活や現状についてはまたの機会にももう少し詳しくお伝えしたいと思います。

もし、知りたいことや、わからないことなどあればお答えしますので、コメントに入れてくださいね! 


今回も最後までありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?