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イチロー先生から学ぶ大人の在り方


元プロ野球選手のイチローさんが先生になって、子供から大人まで色んな世代の生徒たちからの質問に答えていく動画がアップされていた。

「他人から嫌われるのは怖くないですか?」という質問にイチロー先生は「僕は嫌われるの大好きです。大嫌いと言われたらゾクゾクします。」と答えた。実はこれは私の母もずっと言っていたこと。こういうことをサラッと言えちゃうイチロー先生の姿を見て、一気に好きになった。

昨年まで現役で活躍していたイチロー先生。野球を通して色んな世界を見て、色んな経験をして、トップを走ってきたからこその持論を展開している。どの言葉もとてもストレートでパワフルだし、何よりも説得力がある。

この告知映像の中で、イチロー先生は「転職するならどんな仕事に?」という質問に「学校の先生」と答えていた。まさに私も最近 "教育" に関してかなり関心を持っていて、その中で新たな目標や道筋を見つけたところだった。「先生がパワーを持っていないと教育なんかできないと思う。」という意見にはめちゃくちゃ同感。


今、世界では色んなムーブメントが起きていたり、このコロナ禍で"常識"と呼ばれていたものが変化したりと、色んなことを考え、学ぶ時間がとても増えた。そこから頭の中でぐるぐると思考しているうちに、自然と教育に目が向くようになった。

例えば、黒人差別の問題について調べていた時、「私は黒人が差別されていることは昔から知っていたけど、いつどこで知ったんだろう?」と疑問に思い、自分が受けてきた教育を振り返ってみた。だが、思い返してみても何歳の時にどこで黒人差別を知ったかは曖昧で、次は "何年生の教科書に記載されているか" を調べてみると、そこも曖昧。「社会科で世界人権宣言や奴隷貿易があったことを学んだのがきっかけかも?」という人がいたり、「英語の授業でキング牧師の言葉を学んだのがきっかけかも?」という人がいたり。これに関してはまだまだリサーチが必要だが、多分黒人差別のことは明確に教科書には記載されていないようだ。


話は逸れたが、イチロー先生の授業で生徒たちが質問していた内容はどれも教科書には載っていないことばかりだった。教科書に記載されていることを教えるだけでなく、どんな質問にも自分の経験から持論を展開できる大人が教育の場に必要だと感じたし、「私が学生の頃にもそんな先生たちがいてくれたらよかったのになぁ〜」と心底感じる。

今私が興味・関心を持って調べていることは、学生時代に学んでこなかったことばかりだ。もちろん概要を教科書で知る機会があっても、それを当時自分ごととして捉えることはできなかったし、ただの文字の羅列に過ぎず興味を持つことができなかった。


私は自分の人生に後悔したことは1ミリたりともないが、「こうだったらよかったのにな〜」というたらればはたくさんある。特に教育に対して。

言われたことをやるだけでなく自分で仕事や価値を生み出すことができるクリエイティブさが人生を楽しくしてくれることや、お金を稼ぐことだけでなく自分にとって良いお金の使い方も知っておく必要があること、確定申告のやり方や税金・固定資産税などのこと、選挙について知る意味や投票する意味、人間ひとりひとりの行動がどれほど環境に影響を与えているか、などなど書き出すとキリがないが、今学生に戻れるなら私はこういった教科書に載っていないけど生きてく上で知る必要があることを楽しく教えてくれる大人のもとで学びたい。

もちろん学ぶのは何歳からでも遅くはないし、学生じゃなくなったからといって学ぶ必要がなくなったわけでもないので、これから日々自分の中に生まれた疑問は常に調べて学んで行こうと思う。

自分自身が今何かを教える立場にいるわけではないけど、イチロー先生の言葉を聞いて、どんな時も自分が経験してきたことや持っている知識の中で、自分の軸を持って真摯に答えられる大人でありたいと強く感じたし、「この人に質問したい!話を聞いてみたい!」と思ってもらえるような人で在りたい。


武藤千春


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