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江戸参家 〜ひとりっこちゅうすいき〜 第一章 

足早にびゅんびゅん。と野や山を駆け回り、やっとこさ着いた林ノ神社。森奥底に林ばやしの参謀さ。担ぎたる物の錆びた神社の佇まいに我、ここに有るはさと損剤感。奥底の森の神舞に我、ここに有るはさと疑すかす。森の大きな授戒。野に走り廻すかと奥行きに六人目の三宝柑よ。さぁ、現在にきたれし、我が授戒よ!と…ー。
 広したる山海。野に広がるは全ての江戸山海。
六 「ここ、何処じゃ。」
趣「嘘、じゃろ?ここ末期かえ?」 
六「病魔、じゃないかえ?」
音根 「うん、なわけなかろう!阿呆タレ!」
ゴツンッ!!と鈍き頭の音がする。音根のげんこつが六の頭や髪に広く入り渡る。
六「いってー!音!!やばかろう!そんな細っせー!成りして、そんなんか!」
音根「力は余り来じゃけぇ!!爺ちゃんも足立先生も、言っておったじゃろうけぇ!!しっかりなさんな!!もお!!」
順「命」
静かに響き渡る順の声が誰かしらの耳の奥に響き渡って行く。
命「順。」
順「ここ、何処じゃきに?」
命「ここは、…わからん。よぉけぇ、夕方なことは理解るんじゃけんど、どうしても、いや、やばい、歩くけぇ。」
趣「音!!」
音根「なんね!?」
趣「興奮するなきに!行くぞ!」
音根「何処ね!?」
趣「帰るんじゃきに!!」



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