002 日本人の名前に感動する生徒さんの話

ある日、生徒さんが「先生のちはるって、どんな漢字なんですか？」と聞いてきました。

私は、「千に晴れると書きます。私の母が、私を産んだ日、秋晴れのきれいな日だったそうです。それで、母は晴れて澄み渡る空のようなさわやかな人になってほしいと、この名前を付けたそうです。」と話しました。

そしたら、その生徒さんは目をキラキラさせて「素敵ですね。日本の方の名前はもちろん漢字ですが、名前をつけた人の願いとか意味とかが入っていて、とても美しくて大好きなんです。」と言いました。

その生徒さんは日本人と話すとき、必ず名前がどんな漢字なのか、何か意味があるのか確認するそうです。いろいろな人の名前のエピソードを聞いて、本当にうらやましく思い、ついには自分の名前にも漢字を充てたそう。

私は自分の名前が「男の子みたい」とか「松山千春～」とかからかわれていた思い出があるので、子供のころはこの名前が好きじゃなかったのですが、この生徒さんと話をしているといい名前なんだなと思うことができました。

漢字を苦手な生徒さんが多い中、漢字を美しいと思い、日本人の名前に興味を持っている生徒さんを見ていると、日本語って素敵なんだなぁと思ったところです。そして、この生徒さんと名前について話したことをきっかけに、多くの生徒さんが漢字の魅力を感じられるような教え方をしていきたいと改めて思いました。

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