アンパンマン考察

わたしの子どもはアンパンマンが大好きだ。

コンビニやスーパー、薬局などに入っただけで「ハッ!!あんぱんまん!!!」と子どもが叫ぶ。すると必ず近くにアンパンマングッズがある。子どもにはかなり広範囲のアンパンマンレーダーが備わっているようだ。左利きのエレンの原作者さんも言っていたが、「家にアンパンマンが増殖していく」。

アンパンマンはなぜそんなに子どもの心を掴むのか。は、分からんが、大人の私も最近心を掴まれまくっている。
子どもにせがまれてもないのにアンパンマンのカメラを買ってしまったりした。

アンパンマンすごいな〜、いいな、と思うところを書いておきたい。


1.男女で色分けしない

最近になってピンク色が大好きになった私だけど、子どもには「女の子だからピンク!男の子は青!」みたいなのはしないように気をつけてる。色の先入観を子どもに押し付けない。

アンパンマンはその点すごい。
まず主人公のアンパンマン、いわゆる「男の子の色」が使われていない。
それに私が特にいいな〜と思ったのが女の子のキャラクターの配色。

メロンパンナちゃん→緑
ドキンちゃん→オレンジ
コキンちゃん→青

というように主要の女の子のキャラクターは、ピンクどころか暖色でさえなかったりする。よく考えられてるな〜。

2.アンパンマンは完璧なヒーローじゃない

アンパンマンは、結構繊細である。
ちょっと濡れたり顔が歪んだりしただけで力が出なくなってしまう。

自分の力ではジャムおじさんを呼ぶことができないので、そばにいる誰かの助けを借りないといけない。

ヒーローといえばなんでも助けてくれる人、その人さえくれば万事解決と思いがちだが
アンパンマンはみんなの助けがないとダメなのだ。

また、周りの子が果敢に助けるところが見応え抜群。

時には完全に「モブ」の部類のキャラクターだって、バイキンマンに石を投げるなどして応戦している。ただ守られているだけではないのだ。

なんかいいなー。


3.バイキンマンなどの悪役が魅力的

バイキンマンは、アンパンマンが生まれたその日に流星から(だっけ?)命を授かった生き物(つーか菌)。

アンパンマンを倒すために生まれて来たのだけど、特に恨みがあるとかではなくとにかく楽しそうなのが気に食わないとか存在自体が気に食わない!みたいな感じで何度パンチを食らおうとリベンジする、なかなか骨のあるやつ。

どんぶりトリオの友情〜!ジーン!みたいな感動シーンも「おれさまこういうのだいっきらい!」と水を差す、こういう存在がいるから照れずに子どもアニメを観られるのかも…??なんて思ったり。

ドキンちゃんとの関係も、恋愛や友情ではなく「悪事を一緒に心底楽しめる仲」という繋がりなのがいい。大人になって見てみると、なんとも複雑で繊細で微妙な関係をしっかり描いてるな〜と思う。
ドキンちゃんの尻に敷かれ気味で、強く言われると「なんでおれさまが〜…」と言いつつ言うこと聞いちゃうのもかわいい。

ホラーマンやドキンちゃん、コキンちゃんはよく、アンパンマン側のキャラクターたちと仲睦まじく遊んでるけど 状況によっては軽率に敵対する、善悪の境目がマーブル状になってるのも面白い。


そのほかにも、すべてのキャラクターがかなり考えて作り込まれたことが分かるので見ていて飽きない。

ジャムおじさんはなんでも作れたり直せたりしてハイスペックすぎるし、バタ子さんもマントを直したりとかアンパンマンの新しい顔を百発百中で正しい位置へ投げるそのコントロール能力はもはやプロのピッチャー顔負けだ。


時々、神アニメーターさんが描いたな!?という回がありやけに動きが魅力的な回もあるからますます目が離せない。このままだと全話みてしまいそうである。


ちなみに私の好きなキャラクターはロールパンナちゃんとアリンコキッドです。
(ロールパンナちゃんは闇落ちする設定が人間臭くて最高だし、アリンコキッドは声がいい…。)

#アンパンマン
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