『星入りビスケット』

夜な夜な集めていた星屑がたまったので、そろそろ頃合いかと今回はビスケットを焼いてみた。
この星屑というものは本当に何にでも使えて大変良い。
先月は掃除の際に使ってみた。
床掃除の仕上げに星屑をばらまいて乾いた雑巾で拭くと、一度神秘的な色になってから床の色になじむ。
夜になると以前よりリビングが明るくなって、電気代が少しだけ浮いた。
さて今回はビスケット。
生地を練りながら少しずつ混ぜてゆく。
せっかくだから星型でくりぬいた。
焼きあがって試食してみたら意外と堅い。
奥歯で星の一辺をがりっと割るように噛むとパチッと星屑が光った。
味は良い。
が、とても堅い。
食べるのが大変なので一口サイズにしてみようと、できあがったビスケットをのばし棒の端で割ってみた。
割れせんべいのビスケット版のようなもの。
割れる瞬間に星屑が飛び散って光るのがきれいで、夢中になって割っていたら粉々になってしまった。
星屑クランチでパフェでも作ってみようかしら。
ポケットに入れて叩かれたビスケットもきっと星屑入りだったのだろうと、ビスケットの欠片を食べながら思った。
でなければ立て続けに割ろうとは思わない。
さて、次は何を作ろうか。