映画『ゴールド・ボーイ』(3/9鑑賞)
背筋を震わせる感覚が恐怖なのか、興奮なのか……見逃せぬ展開に釘付けになる作品だった。
事故に見せかけ事業家の義父母を殺した殺人犯。偶然その証拠を捕え、大金を得るため脅迫する少年たち三人。彼らの駆け引きの先に何が待つのか。
まず魅せられたのは、岡田将生さん演じる殺人鬼の冷徹さと激情。己の目的のため着実に行動し、しれっと演技する一方で、ふいに覗かせる高ぶりに迫力があるんですよ。
子供がいくら束になろうが敵うまいと思いきや、脅迫を提案した少年が実はかなり高い計算能力を持っていることが明らかになる。
一体どこまで計算して――そもそも何処から計算して行動していたのかと、思わずぞくりとするんです。そして、ポスターで並ぶ二人の顔を思い出さずにはいられなかった。あの、そっくりな顔を。
探り合い、騙し合い、二転三転する形勢と緊迫感には引き込まれるほかなかった。心臓がどくりと音を立てて。
やがて一つの決着を見たとき、安堵よりも呆然とし、なおも悪夢が続くような心地がしたんです。いつかまた何か起こるだろうと思えて。
だからあのラストを迎えて、この先どうなるのだろうとぞわぞわして仕方なかった。
これは凄い作品を見たな……。
どうかエンドロールの先まで見てほしいですね。
そうそう、公式サイトをスクロールする際にはぜひ右側に注目してほしいんです。作品とリンクした仕掛けが施されているので。
こういうの、たまらなく好きなんですよ。
『ゴールド・ボーイ』本予告