映画「不死身ラヴァーズ」(5/11鑑賞)
その真っ直ぐさが変える、変わる「いま」に惹かれた。
幼い頃に出会った“運命の相手”と再会して恋に落ち、両想いになった途端に彼が消えた――それでも彼を見つけては想いを伝えるりの。やがて大学で会った彼は、今までと様子が違っていた。
りのの「好き」のエネルギーって凄いんです。全身全霊、全力疾走。それを“恋に恋してる”、“自分に酔ってる”と言われたことも。
でも、成就=終わりの繰り返しに苦しさもある。
大学で出会った彼は、「いま」を大事にするひと。それには理由があって、りのは初めて、自分が消える経験をするんです。
毎日、毎日。彼の中から消えてしまう自分。会うたび自己紹介から始め、去り際に欠かさずラブレターを渡す。僅かずつでも積み重なるものは確かにあって、変化し進んでいるように見える。でもすり抜けてしまうものも多く、明日には消えてしまうという思いも胸を掠める。
思い悩みながら大学生の彼と日々を重ねるりのの姿に、大きな変化を感じたんですよ。
今までの恋は、彼に全力で駆けて、想いを思い切りぶつけるものだった。
でもいまは、彼と並んで歩いて、気持ちを向けたり受け止めたりしていると思ったんです。
恋は決して成就がゴールではなく、その先にふたりの関係が続いていくもの。
では何故、今までの恋は成就すると相手が消え、先がなかったのか?
この秘密に辿り着いたとき、りのから本当に消えてしまっていたものが、そこに何があったのかが明らかになるんです。
好きな人が消えるという不可思議な現象に惹かれて観たんですが、そういうことかと驚き面白く感じた作品でした。
【本予告】『不死身ラヴァーズ』