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本と野球と珈琲紅茶。物語を書いたり本を作ったりしています。 https://chifu…

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本と野球と珈琲紅茶。物語を書いたり本を作ったりしています。 https://chifuyu-bookstack.studio.site

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    掌編集。星を買った人たちの話

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    読みきりの短編や、中編・長編の試し読み

  • 紅茶のある風景 電子版

    2018/5/6に発行した掌編集『紅茶のある風景』の電子版です。はじめに「ご案内」をご覧ください。「ご案内」は全文無料でお読み頂けます。

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最近の記事

文披31題に参加しています

先の記事で、「Twitterで創作アカウントを新設して、365日分の140字の物語を投稿する試み」と書きましたが、文字通り、2022/2/1からの365日、ほぼ毎日何かしら書いて投稿していました。 なぜそんなことを始めようと思ったかと言うと、一昨年ノベルバーというTwitterの企画に参加し、11月のひと月、Twitterでタグ込み140字の文章を毎日投稿することができたからなのでした。そのときの投稿がこちら。 始めたときは大丈夫かなあと思ったのですが、一日一題が設定され

    • ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2023に出品します

      大変ご無沙汰しています。年一更新が常になってきました。何もしていなかったわけではないのですが、気がつくと一年経っているんですよね。 毎年恒例、盛岡のCyg art galleryさんで開催されるアートブックターミナル東北に出品します。3年振り、4回目の出品です。 『The 24 solar term 二十四節気の物語 2022』 昨年、Twitterに創作アカウントを新設して、365日分の140字の物語を投稿するという試みを行いまして、そのなかで、24節気を迎えるたびに

      • ぺらふぇす #野生のぺらっと に参加しています

        こんにちは。なんと2年数ヶ月振りの投稿です。今までも、まったく何もしていなかったわけではないのですが、新しく何かを作って配信したりということは、確かに2年数ヶ月振りのことのようでした。 ふらっとぺらっとさんの夏の祭典、ぺらふぇすに「#野生のぺらっと」で飛び入り参加しています。簡単な封筒のペーパークラフトを作りました。個人サイトで配信中でして、お好きな紙に印刷して楽しんで頂くタイプです。 サイトのトップページからダウンロードページに行けます。よろしければお暇なときなどにお楽

        • 個人的なお知らせなのですが、おそらくこの先noteで創作について書くことはないと思うので、透明文芸部から脱退することにしました。(ひとつ書いた記事も下げました。すみません)皆さまの記事を楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。こちらで頂いたご縁は大切にしていきます。

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        • ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2023に出品します

        • ぺらふぇす #野生のぺらっと に参加しています

        • 個人的なお知らせなのですが、おそらくこの先noteで創作について書くことはないと思うので、透明文芸部から脱退することにしました。(ひとつ書いた記事も下げました。すみません)皆さまの記事を楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。こちらで頂いたご縁は大切にしていきます。

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          ぺーパーウェル05に参加しています

          こんにちは、日に日に寒くなりますね。今回は、Twitterの「ぺーパーウェル」という素敵な企画に参加していますというお知らせです。 企画の詳しい内容は上記ツイートをご覧頂くとしまして、もう5回目の開催なのですが、1回目からずっと参加作品を眺めており、いつか自分も参加したいものだなあと思っていたのですが、ようやく参加できました。 『冬の手帖から』という、掌編にも満たない、手帖の断片を切り取ったような小話の集まりです。紙面は以下の画像のような感じで、お好きな紙に印刷(両面印刷

          ぺーパーウェル05に参加しています

          About me*

          ごあいさつこんにちは、chifuyu*と申します。ネットではchifuyu*、それ以外のところでは、千冬・古賀千冬と表記しています。 常に何かを見ては読み、物語を食べて生きています。そのうち既製のものでは飽き足らず、自分好みの読みたい話をもそもそと書くようになりました。 2018年から、そのうちのいくつかを本にして、文学フリマやART BOOK TERMINAL TOHOKUなどのブックイベントに参加しています。 noteには掌編・短編、中編・長編の試し読みとお知らせを

          About me*

          先日は怒涛の宣伝にお付き合い頂きありがとうございました。架空読書会はどれもいい感じに盛り上がり、ご参加頂いた方に感謝です。最近やっと秋を感じて、温かい珈琲を淹れました。

          先日は怒涛の宣伝にお付き合い頂きありがとうございました。架空読書会はどれもいい感じに盛り上がり、ご参加頂いた方に感謝です。最近やっと秋を感じて、温かい珈琲を淹れました。

          近況と宣伝のつづき

          先日のほぼ宣伝記事にスキをありがとうございました!皆さまやさしいので、もうちょっと宣伝します。よろしければお付き合いください。 架空読書会、静かに開催中件の読書会、スタートしました。私は「眠る水晶」という響きが好きで…それぞれ面白く始まっていますので、よろしければご参加ください。コメントが連続しなければ、2回書き込んでも、全部に参加してもOKです。 架空の図書室、オープン本の代わりに書誌情報カードを所蔵する架空の図書室、という企画もやっています。ジャンルも現代文学に児童文

          近況と宣伝のつづき

          近況と宣伝

          残暑が厳しいですね。天気はよくても、外に出る気になれません。 が、先日数年振りに水族館へ行きました。水中にいる生き物は表情が乏しいせいか(私がそう思っているだけで、見る人が見ればとても表情豊かなのかもしれませんが)、眺めていると、なんだか違う星に来たような感覚になります。動物園ではすごく地球を感じるのに。 さて、久々の更新なのですが、ほぼ宣伝記事です。もし「面白そう!」と思ったら、最後までお読み頂けるとありがたいです。 今週末、企画で参加している「ブックハンターセンダイ

          近況と宣伝

          ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2020に出品します

          今年も盛岡のCyg art galleryさんでアートブックターミナル東北(ABTT)が開催されます。大変ななか開いて頂き、ありがたくうれしいです。 今年は『MONATO(モナート)』の紙本を出品します。 初めての印刷所製本です。この物語、紙本にしようと思い立って作業を始めたのが一昨年なのに、なんやかんやあり作業を中断、今年に入ってまたちまちまと作業再開したのにまた中断と、なかなか完成に至らなかったのですが、ABTTの締め切りがあったのでなんとかできました。締め切り、大事

          ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2020に出品します

          [掌編]星が出会う日

          琥珀色のパラフィン紙で幾重にもくるまれた星を買った。 包まれている星はランダムで、開けてみるまでわからない。私は家まで待ちきれず、その場でパラフィン紙を開いた。やがて白く輝き始めた星に、私の目はくぎ付けになった。 生命力に溢れたこの光は大鷲の心臓、アルタイルに違いない。興奮した私に、不愛想な店主が「彦星だ」と言った。「アルタイルでしょう」と答えると、彼は私が知らない天の河にまつわる伝説を話した。アルタイルには妻がいて、彼らは年に一度しか会うことが許されないのだと言う。

          [掌編]星が出会う日

          [掌編]星を捨てた日

          琥珀色のパラフィン紙で幾重にもくるまれた星を買った。 不愛想な店主に軽く挨拶をして店の外に出ると、インバネスに湿った空気がまとわりつく。朝の太陽は雲に隠れ、冷たい霧雨が降っている。不意に肩を叩かれて振り向けば、店主が無言で黒い蝙蝠傘を差し出した。 店主に借りた傘をさすと、春の星座図が描かれていた。明け方の町に人影はなく、私は眠気覚ましの薄荷飴を口に入れ、包み紙の青いセロファンを通りのゴミ箱に捨てた。仕事場への道すがら、先刻買った星を取り出した。 包まれている星はランダム

          [掌編]星を捨てた日

          [掌編]星を拾った日

          琥珀色のパラフィン紙で幾重にもくるまれた星を買った。 不愛想な店主に軽く挨拶をして店を出た。インバネスに湿った空気がまとわりつき、空を見上げると、月が雲に隠れ、星も疎らにしか見えない。不意に肩を叩かれて振り向けば、店主が無言で黒い蝙蝠傘を差し出した。 夜半にさしかかった町は静かで、たまに車が通り過ぎるだけだった。私は周りに人のいないことを確認し、今しがた買った星を取り出した。 包まれている星はランダムで、開けてみるまでわからない。 何度か購入しているが、めあての赤い星

          [掌編]星を拾った日

          [短編]小夜と珈琲

           二年前から、ある地方銀行の保養所となっている小さな山小屋で働いている。  小屋は春から秋の間だけ保養所として使われ、管理人は網野さんという初老のご夫婦が務めている。既に還暦を迎えている彼らに代わって買い出しで町に行くほかに、ほとんど山から出ることはない。常に何かに追われていたような町での暮らしに比べ、山の暮らしは穏やかだ。  玄関を掃くために扉を開けると、涼しい風が吹いていた。下界はまだ暑い盛りであるにも関わらず、ここに吹く風は既に秋の気配で、アキアカネが空を覆いつくす

          [短編]小夜と珈琲

          [掌編]球体関節人形

           その少女は、西側の昇降口から入ってすぐの階段を上った、三階にある美術室にいる。  肌は透き通るように白く滑らかで、栗色のまっすぐな髪は肩より少し長い。一直線に切り揃えられた前髪の下にある硝子の瞳は青みがかかった深い灰色で、レースのようにしなやかな、長い睫に縁取られていた。  僅かに開いた唇は小さく、赤いバラの花びらを思わせる。生徒たちから時代遅れだと評判の悪い制服も、彼女にはとてもよく似合っていた。  僕はそっと彼女の隣に座り、窓から見える夕陽を眺めた。  うっす

          [掌編]球体関節人形

          ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2019に出品します

          今年も盛岡のCyg art galleryさんでZINEのお祭り、アートブックターミナル東北2019 が開催されます。 このイベントには昨年も『紅茶のある風景』と『ポランの広場で待ち合わせ』を出品しまして、ありがたいことにその後も長く置いて頂き、たくさんの方に手に取って頂けました。今年は諸事情で出品は無理かなと思っていたのですが、まわりが盛り上がっているのを見てやっぱり何か作りたい!と突貫作業で作りました。(無事審査に通ってほっとしました) でも今から新作を書くのでは間に

          ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2019に出品します