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ちいさな詩と絵

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少女の絵と一緒にちいさな詩
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#イラスト

涙の星々(ちいさな詩と絵)

涙の星々(ちいさな詩と絵)



その こころから 溢れ出た涙も

いつか 星のように

君の想いを叶える ちいさな種になるから

輝く種に きっとなるから

春がくるよ(ちいさな詩と絵)

春がくるよ(ちいさな詩と絵)

知ってる?

虹の球根から その花は咲くんだって

親指姫が住んでる ドレスのような花は

色とりどりの綺麗な色で

それはそれはいい香り

ねえ

さっきまで 冷たかった空を

小鳥がくわえて 飛び去ったのを見た?

もうすぐ    春がくるよ

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琥珀色の街(ちいさな詩と絵)

琥珀色の街(ちいさな詩と絵)

冷たく薄い空を 

細く駆け抜けてゆく風や

足元を踊る枯れ葉にも 

寂しさとゆうものがわかるだろうか

想いを残したまま

街はいつしか 琥珀色に染まっている

逢いたい人は

どの季節の先にいるだろう

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夢色の赤(ちいさな詩と絵)

夢色の赤(ちいさな詩と絵)

懐かしい 夢の中で

その色は 揺れていた

遠い日

あのコの庭先に咲いていた あの赤だ

細い指先で そっとくれた一輪の あの赤だ

目覚めたとき

胸いっぱいに沁みるようなあの花の 

せつない赤だ

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カルミアの頃(ちいさな詩と絵)

カルミアの頃(ちいさな詩と絵)

たとえば

とても悲しい気持ちになったとき

あの

お菓子のように可愛い花を こころに咲かせてみる

やさしい風が吹いて

傷んだ気持ちは 遥か遠く流れてゆき

そして

ふと

あの人の 青空のような笑顔を想い出す

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甘い風の路(ちいさな詩と絵)

甘い風の路(ちいさな詩と絵)

その風の路を 通ると

あの日の記憶が こころを揺らす

一度だけ

そっと 手を繋いだ 帰り道

いちばん言いたかった言葉は どうして

甘い風の中で迷子になったんだろう

冷たい指先

ちいさくうつむいた 秋の午後

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星の雪(ちいさな詩と絵)

星の雪(ちいさな詩と絵)

白く揺れる 花びらの上に

星たちが降るのを見たよね

シャラシャラと 雪のように

君の横顔が とても静かだったから

僕も じっと 言葉を飲み込んだ

青い夏の夜

星の雪の下

まだ 淡く 遠いふたり

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夏色の場所(ちいさな詩と絵)

夏色の場所(ちいさな詩と絵)

すこしだけ 空に近い花を

君と見上げていた夏

おたがい 花の陰で

視線は 風の迷路を揺れていた

今もまだ あの場所はあるだろうか

光を浴びて まっすぐに伸びている

そのちいさな蕾は

どこか 希望のようだったよね

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涙の泡(ちいさな詩と絵)

この海は知っている

あの日 私が落とした せつない夢を

ひとりよがりだった その悲しい夢を

誰にも知らせず

波は やさしく さらってくれた

遠く遠く さらってくれた

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クレマチスの恋(ちいさな詩と絵)

クレマチスの恋(ちいさな詩と絵)

日々の景色は そう

いつの間にか おぼろげだけど

あの

紫の花の陰で

僕を 遠く見ていた君は

こころの奥で 色褪せず

時の風の中 今も

恋のように 揺れている

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